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【解説】デブライネの「推進力」と「強烈なキック」を可能にする上肢(肩甲骨、腕)の使い方

どうも、お疲れ様です。

この動画では、デブライネの持ち味の推進力のあるドリブルと強烈なキックについて解剖学的知見から徹底解説していこうと思います。

今回は上半身を中心に話していきますが、大前提として下半身のトレーニングもしたうえでの話になります。
基本サッカー選手はどんな選手でも脚に筋肉は嫌でも付きます。

さらに基本的にはスポーツにおける動作は全身運動である場合がほとんどで、身体の筋肉は全て必要で何かしらの役割を持っています。

今回は、特に重要なポイントに焦点を当てて、解説しています。

上半身の使い方や筋力アップでデブライネのような身体全体を使ってプレーすることでまさに強くて速くて上手いを実現できる参考になれば幸いです。

それでは今回話していく順番、目次はこのようになっています。


[目次]※画像
・デブライネの「推進力のあるドリブル」について
・デブライネの「強烈なキック」について
・デブライネに近づく方法


デブライネの「推進力のあるドリブル」について


試合でドリブルしているデブライネに相手選手が追いつけない状況を一度は見たことがあると思うのですが、その時の映像をよく見てみると、
デブライネのスプリントのフォームは、腕の振りがまるで泳いでいるかのように大きく掻き分けるようにドリブルして前に運びます。
さらに、腕の振りはもちろんですが、デブライネは腕が付く肩甲骨までも可動域が非常に大きいフォームでまさに体全体で走っているようなイメージです。

では、なぜ肩甲骨と腕の振りが大きい方がいいのか。

まず速く走るためには脚の後方へのスイング(ハムストリングの活動)を速くすることが大前提となります。

それが速ければ速いほど、長くて重たい脚を振り回すことになります。

脚が速ければ速いほど、その分脚が振り回す力が大きくなるので、それをコントロールするために肩甲骨や腕を使って、バランスをとっているわけです。

逆を言えば、走る際に腕、肩甲骨を大きくダイナミックに動かせれば脚も連動して振り回す力が大きくなり、速く走ることができます。

肩甲骨の可動域を考えると、肩を引く動き(肩甲骨の内転)を柔軟にすることでデブライネのようなダイナミックな動きが可能になります。


さらに推進力を得ようとしたとき気をつけることは、腕を後ろに引いた際に肘が伸びきらないようにしないと、前への推進力に繋がらなくなります。常に肘は曲げ=上腕二頭筋の活動を意識しましょう。


以上を踏まえ解剖学的な観点から見てみると、

腕を後ろから前に振るのは、大胸筋(屈曲初期)、前鋸筋、小胸筋、僧帽筋などが働き(収縮し)、肩甲骨を外転、上方回旋そして後傾させます。

腕を前から後ろに振るのは、上腕三頭筋、肩甲挙筋、僧帽筋、菱形筋などが働き(収縮し)、肩甲骨を内転、下方回旋そして前傾させます。

これらの筋肉をトレーニングで強化するだけでなく、柔軟性を出して肩甲骨の可動域を広げることでより強い推進力に繋がります。


次にデブライネの強烈なキックについて解説していきます。

先ほどの肩甲骨と腕の振りに加えて、「捻り」が重要なポイントになります。

捻りとはどういうことか。

デブライネのプレーを見てもらうとわかるのですが、ボールを蹴る(特に強い)瞬間、蹴る脚と逆側の肩甲骨〜腕を前方に捻るように動作し、ボールに力を伝えています。

ボールを蹴る動作は脚で行われますが、より強さを出すためには上半身の捻りを加えることが重要です。

【なぜ捻ると強いボールが蹴れるのか】

単純に脚だけでボールを蹴る動作

に加え、上半身の捻りを加えることで力が倍増します。

イメージとしては、

時速100キロの車が、

止まった対象物にぶつかるより

時速100キロで向かってくる対象物にぶつかる

方がぶつかるときのパワーが大きいですよね。

このぶつかる衝撃を、ボールのインパクトの瞬間に置き換えるとボールに伝わるパワーが強くなる想像がつくと思います。

さらにデブライネの場合、細かいところですが、普通ならボールが強く蹴れない姿勢や状況においても腕や肩甲骨を使った捻りを使い、
一見、割と無茶な蹴り方をしているように見えますが、
強くて精度の高いパスやシュートを蹴ることを可能にしています。

まとめ

上肢(肩甲骨〜腕)の筋力と柔軟性が、走る際の脚のパワーをより効果的に引き出す。

強いキックは、上半身の捻りを加えることでインパクトの瞬間に強い衝撃を伝えている。


ということです。


これを可能にするのが、上半身の筋力と柔軟性で、肩甲骨の柔軟性はとくに大事です。

なので最後に肩甲骨の柔軟性を上げるストレッチをお伝えして終わりにしたいと思います。

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