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法華経を学ぶ「従地涌出品」大地の割れ目から出現した菩薩たちとは?


菩薩たちの誓いとは?
宇宙を生み出す意志とは?

今回は、「法華経」の従地涌出品じゅうじゆじゅつほんについて考えてみたいと思います
youtube「koji.s Deep Max」小宮光二さんの解説を元に考察しています


地涌の菩薩とは何か?

まず地涌の菩薩とは何かを確認していきます

「法華経」の従地涌出品で、お釈迦様の音声を聞いて、
サハー世界のあたり一面の大地が割れて、
その割れ目から幾千万億と言う多くの菩薩が現れます

地涌の菩薩(じゆのぼさつ)
=大地の中から湧き出てくる多くの菩薩。
(大地とは、無生法認の精神のこと)
法華経を読んで、理解してそれを広めよう!
という「意志」が地涌の菩薩たちのこと
法華経を広めることが目的。

地涌の菩薩は、上行、無辺行、浄行、安立行の四菩薩を代表とする
法華経に登場する、無数の大菩薩たちが、地涌の菩薩です

「法華経」を読んで、仏となり、最高の悟りに達しようと、
発心しているあなたも含まれます

地涌の菩薩は、法師のこともでもあります


法師
とは、
仏法、「法華経」を学び、考えて、理解し、
人々に伝え導く人
たちのことです

(訳注)*法師とは
この章の主題でもある説法者は、
この経典では、『法華経』の五種法師
(受持、読経、誦経、解説、書写)
するものであり
彼らは衆生済度のために仏陀がこの世に遣わされた使者であるから、
人々は仏陀に対するがごとくに彼らを尊敬すべきであると説かれている

大乗仏典、法華経IIより


また、法師とは、地涌の菩薩のことです

過去世においてすでに解脱し、如来に出会い、「授記」を授かり、
そして、得た自由自在に何にでもなれる力(現一切色身三昧)で
ビッグバンをおこし、また自らの精神の中に3次元世界をつくり
生まれ変わってきた菩薩たちのことです

真訳 法華経より


4人の菩薩大士たち

「従地涌出品」では、
上行菩薩、無辺行菩薩、浄行菩薩、安立行菩薩、の4人の菩薩が登場します、
それぞれ
普賢菩薩、観世音菩薩、妙音菩薩、薬王菩薩、を表していて、

自然界の四つの力、
重力、弱い相互作用、電磁気力、強い相互作用、ともリンクしています

またこれは、「四弘請願」ともリンクしています

四弘請願」(しぐせいがん)とは
(仏、菩薩が仏道を求めるとき、最初に立てる四つの請願、
一切衆生、生きとし生けるものを救おうとして立てた誓い)

仏道無上請願成ぶつどうむじょうせいがんじょう
この上ないさとりを成就しようと誓う

法門無尽請願学ほうもんむじんせいがんがく
一切の仏の教えを学びとろうと誓う

煩悩無量請願断ぼんのうむりょうせいがんだん
一切の煩悩を断とうと誓う

衆生無辺請願度しゅじょうむへんせいがんど
一切の生きとし生けるものを悟りに至らせると誓う

✦すぐれた修行を行う者 (上行じょうぎょう)
= 普賢菩薩=重力=仏道無上請願成

✦無限の修行を行う者 (無辺行むへんぎょう)
=観世音菩薩=弱い相互作用=法門無尽請願学

✦清浄な修行を行う者 (浄行じょうぎょう
=妙音菩薩=電磁気力=煩悩無量請願断

✦よく確立された修行を行う者 (安立行あんりゅうぎょう)
=薬王菩薩=強い相互作用=衆生無辺請願度


菩薩の修行方法

菩薩の修行について、簡単に振り返ります、

六波羅蜜
布施
持戒
忍辱
精進
禅定
智慧

詳しくは、以前の記事、
みんな菩薩になろう!菩薩の生き方、をごらんください

法華経に気がついた人は、
法華経」の五種法師
(受持、読経、誦経、解説、書写)を実践する

五種法師」とは、
法華経を心に留め(暗記)して
読み、声に出して読み
書写して
理解したことを説明してあげる

法華経について考え、時々思い出して考え、
習得して、人々に教えてあげることが、
存在の理です


菩薩の心得

菩薩の心得として、「四無量心」が大切だと思いますので、確認しておきます

「四無量心」(しむりょうしん)とは、
衆生に対して、楽を与え、苦を除かせようとして起こす、つの
無量とは、計り知れないということ
計り知れない慈悲喜捨の心ということ。

他の生命に対する自他怨親なく平等で、
過度の心配などのない、
落ち着いた気持ちを持つことをいう。

「慈悲喜捨」の心
慈しみ()の心
哀れみ()の心
喜び()の心
平静()な心

慈無量心( mettā) - 「慈しみ」、相手の楽を望む心。
悲無量心( karuṇā) - 「哀れみ」、苦を抜いてあげたいと思う心。
喜無量心(muditā ) - 「喜び」、相手の幸福を共に喜ぶ心。
捨無量心(upekkhā ) - 「平静」、相手に対する平静で落ち着いた心。


法師品」にあるように、
法華経を説く菩薩は、
如来の室に入り、
如来の衣を身にまとい、
如来の座に座って、
法華経を説き明かすべきである

あらゆる衆生たちへの慈悲というあり方
こそが如来の室、
偉大な忍耐心の穏やかさが如来の衣、
すべてのものは「」であると悟ることこそが如来の座である、
座に座ったのちに、恐れることなく心をひるますことなく、
「法華経」を四衆に説き明かすべきである、と伝えています


「koji‘s DeepMax」小宮光二さんの解説

法華経で最も重要な章
弥勒菩薩の問い
なぜ、この菩薩たちは一体どこから、どのようにして生まれてきたのでしょうか?

この答えは、この章では、説き明かされていませんが、

答えは、「授記」です。

法華経を広めます!」と言う、
菩薩たちの誓い、この「意志」が、
地下の虚空界にいた、菩薩たちが、
大地の割れ目(精神)から出てきた、

無数の菩薩たちは、過去にお釈迦様が
法華経を広めよ」と命令したことによって、
ビッグバンが起こり、無限の菩薩たちが生まれたのです、

如来の授記を受けた弟子たちが、
解脱して、真空に戻り、
虚空会の中からビックバン起こして、
あらゆる世界に生まれ変わって、
みんな如来になり、その世界で、
弟子たちに授記を授ける、ことで、
無限の始まり、無限の拡大、無限の終わり、が同時に、起きている、、、
が答え。
=つまり、
如来の「法華経を広めよ」の命令と、
法華経を広めます!」と言う、
菩薩たちの誓いが、
無限の地涌の菩薩、無限の宇宙を生み出しているのです


弥勒菩薩は、現れた菩薩の大集団の事について、疑問をもつ
Q、大地の割れ目(精神)から、あらわれた、菩薩たちは?
どこから誰によって、どのように生まれて来たのでしょうか?

弥勒菩薩の問いの答え。
A、その答えが、「普賢菩薩勧発品」に書いてあり、
それは、発心(意志)と言う言葉で書いてある

サハー世界が粉々に砕けて、中空から現れた、無限の菩薩たちとは何か?
お釈迦様の教えを聞いているものたち、
すべての生きとしいける者たちが、発心そのもの

つまり、地涌の菩薩たちは「発心」のこと
この発心が、真空の中にあって、ビッグバンを無限に起こして宇宙を生み出し、
発心が人間の形になって、あらゆる世界で「法華経」を学んで、
そして、みんな未来で仏になった、ということ

発心 (ほっしん)とは
(意味)菩提心をおこすこと、仏となり最高の悟りに達しようと決心すること

発心とは、自らの姿を言葉で表そうとする、意志
真空の中から生まれてきた「意志

「法華経を読んで、理解してそれを広めよう!」
という「意志」が、地涌の菩薩たちのこと
真空をつくりそこに、この意志を生み出すのが、如来です

これから、何度もビッグバンを起こして、
サハー世界の如来のもとに生まれ変わって、最後に如来になって、
お釈迦様のように、自分の無限億土を言葉にして、
自分の弟子たちに、教えを遺贈いぞうする。意思
その道程とその誓い、が発心

お釈迦様は、燃燈仏に、
永遠の教えの伝導を誓い
お釈迦様は、シャーリプトラたちに、
永遠の教えの伝導を誓わせた
この繋がり、「授記」が、
この上ない完全な悟りに繋がる道、

真空の構造
宇宙が生まれる原因

この発心(菩薩)が生み出した、
すべての世界では、過去に如来がいて、
その世界で、「法華経」が広まっている設定の世界になる、
そして、「法華経」を通して、
釈尊の真の無限億土をみる!

それを菩薩として、釈尊の無限億土に広めるか!
自分の真の姿を無限億土として新たに自分の世界を生み出すか!

法華経を説き広める意志があるか!?

あなた自身が如来となり、
自分自身の、「法華経」を語りなさい
、と

虚空会を開き、「法華経」を授け、
授記を授け、無限億土を生み出し、
自身が、結果であり、始まりであり、プロセスである、
誕生、維持、消滅、そのすべてを体現し
自分の無限億土を完成させなさい、と、
お釈迦様は言っているのです

「従地涌出品」の中で、
菩薩たちは、お釈迦様に、
「自分たちもこの世界で法華経を広めます」と言うのですが、
お釈迦様は、
「この世界には、もう広めなくても良い、
別のあなたの世界に生まれ変わって、
あなたの法華経を広めなさい」と
法華経の伝導を誓う弟子たちに、告げています

それはなぜかと言うと、
ここは、お釈迦様のサハー世界であり、それは、すでに、完成しているから、
あなたの宇宙を創造して、
あなた自身が如来となり、
あなたの法華経を言葉にして、
自分自身の法華経を語りなさい、と
お釈迦様が菩薩たちに語っているのです

「従地涌出品」では
釈迦如来(始まり)
菩薩たち(プロセス)
多宝如来〈入滅した如来たち〉(完成)
と言う、誕生、維持、消滅が、ここですべて揃ったということです

僕たちは、「法華経」を通して、
三段階の無限、
無生法認
何もない真空を観ているのです

「法華経」を広めるという誓い
この「意志」が、宇宙の始まる前の真空の中に生まれた、
自己認識作用であり、それが、
無限の宇宙を生み出し、
永遠に広がり続ける、無限億土であることを悟るのです


「法華経」従地涌出品、抜粋

お釈迦様は弥勒菩薩に告げた
「私はお前に告げよう、そして真実をわからせてあげよう、
今、大地の裂け目から現れてきた菩薩たちはすべて皆、
私がこの娑婆世界において私が菩提を悟った上で正しい菩提への道に導き入れ、
熱意を燃え上がらせ、喜ばせ振り向けたものたちである。

さらに、これらの菩薩たちはこの娑婆世界の地下の虚空界にある住処で暮らしており、
これらの菩薩たちは経典を読誦し、
解説し、思索し、

根源的な思惟を専心修行し(この教えを根本的に心で理解しようと専念し)、

社交を楽しまず、交際を喜ばず、
安逸(なにもせずのん気に過ごすこと)を貪ることなく、

重荷を下ろさず、精進努力に励んでいる者たちである

彼らは孤独を楽しみ、孤独を喜び、
神々や人間たちの近くには住まず、

世間から離れて暮らし
雑踏を離れた修行を喜びとし、
法悦(仏法を聞いて喜びを感じること)を喜びとし、
仏陀の智慧を求めて専念しているのである

「これらの菩薩たちは皆、私が成熟させたのであって、これらの菩薩は私の息子である。

これらの息子たちは如来の修行を見習って
学習しながら、雑踏を離れた修行を行い、

最高の菩提を完成するために、怠ることなく、昼夜、努め励んでいる、

皆、精進努力に励み思慮深い者たちで、
量り知れない知恵の力をしっかり身に付けており、

おそれなき自信を持って教えを説く、
光り輝く彼らは皆、私の息子である


私のこの汚れのない真実の言葉を聞いて、
お前たちは皆、私を信じなさい。

私が最高の菩提を獲得したのは、かくも遠い以前のことであり、
これらのものを皆最高の菩提に向けて成熟させたのも私である。」

弥勒菩薩は世尊に聞いた
「世尊が悟りを開いてわずかな間で、どのようにしてこのような多くの菩薩の集団を
悟りに導いたのでしょうか?

このような奇蹟をここにいる菩薩たちがどうして信じることができるでしょうか、
どのようにしてあなたがこれらの菩薩を成熟させられたかを、説明してください。

地涌の菩薩は、皆、堅固な道心の持ち主で、知恵に通じ、気品があって美しく、
教えの釈義に自信をもち、世間の指導者たちによってほめ讃えられたものたちです。

虚空界において、あたかも風のように何ものにも執着のない修行を行い、
常に何ものをもよりどころとしないで、
これら善逝の子たちは、

この仏陀の階位を求めて精進努力に励んでいます

世尊よ、どのようにして、これらの菩薩を成熟させられたかを、
あなたはよろしく説明してください」

以上、十四章終わる

大乗仏典5、法華経II、より


参考動画&著書


youtube「koji.s Deep Max」
小宮光二さんの解説

法華経大講和4、第14章従地涌出品

法華経大講和5、第14章従地涌出品

法華経大講話、前半のまとめ

著書
大乗仏典5 法華経II 中公文庫

法華経(中) 岩波文庫

真訳 法華経---釈迦の「授記」によって生み出された全創造世界の秘密



まとめ


地涌の菩薩たちは、何処から生まれてきたのか、わかりましたか?

菩薩たちの誓い、意志、がわかりましたか?

皆さんは最高の悟りに達しようとする心、
法華経を広めようという意志が生まれたでしょうか?

この想いがあなたの意識から、
出た瞬間が無限の地涌の菩薩
あなたのなかに誕生した瞬間です

菩薩たちは「法華経」を、信奉し、読誦し、書写し、考え、解説し、説き広めています

この教え(法華経)を、根本的に心で理解しようと専念しています

菩薩たちは、世間から離れて暮らし
孤独を楽しみ、社交を楽しまず、交際を喜ばず、
安逸(なにもせずのん気に過ごすこと)を貪ることなく、精進努力に励んでいます

法悦(仏法を聞いて喜びを感じること)を、喜びとし、
仏陀の智慧に没頭している

最高の菩提(さとり)を完成するために、
怠ることなく

如来の修行を見習って学習しながら、昼夜、精進努力に励んでいる

彼らは、仏の息子であり、
仏国土に住んでいる、

前世の記憶を持つ彼らは勇気を持ち、
光輝いて、おそれなき自信を持って教えを説く

彼らは皆、私、仏の息子である

地涌の菩薩である、
僕たちは仏の息子である、と言うこと、

つまり、成長して、仏になると言うこと

もちろん、何をするのも、何になるのも、
あなたの自由です
輪廻転生し続けてもオーケーです

しかし、過去の仏陀たち、お釈迦様は、
「法華経を広めよ、
解脱して、悟りを開きなさい
そして、他の人たちにも、教え、解脱させ、如来にしてあげなさい」、と伝えています

如来は「授記」を授けることにより、
何も無い真空に、無限の始まりを生み出しました

解脱して、「」を悟った!
完成したと思っていた、弟子たちに、
お釈迦様は「お前たち、ここからが、スタートなんだよ」、と

シャーリプトラもビックリの展開!

お釈迦様は、巧妙な手段で、
弟子たちを、仏の乗り物に乗せ
解脱させ、虚空会で、法華経を授け
授記」を授け、
生まれ変わった世界で
如来となり、仏の悟りへ到達させる

如来は3次元に真空をつくり、
何も無い真空に、
無限の始まりと、無限のプロセス、
無限の完成を同時に生み出しました

僕たちは、無知、無明のベールを取り払って、解脱する

ありのままの、自分を観察する

この世界の真実のありのままの姿、
実相を見極める

三界真空の構造法則性を理解する

生まれてきた理由を思い出し

本当の自分を思い出す

最高の悟りに至るために、

法華経を学ぶために

多宝如来の遺骨の全体をみるために

真理を悟るために、

僕たちは生まれてきます

僕たちは、何で生まれてきたのか?

なぜこの宇宙が生まれてくるのか?
を考えています

本当の自分とは何かを探しています

そして、仏法、「法華経」に出会い、
法華経を読んで、存在の仕組みと
本当の自分を認識していきます

自らは、何もない真空(仏)であった!

では自分は、なんで、
真空(仏)になったのか、理由を思い出しています

自分は、仏の息子であると思い出したら、
仏陀父さんの生き方を見習って、学習し、

法華経を読み、考え、思い出す、
そして他の人にも説き広め、思い出させる

これがにかなった生き方

苦行したり、快楽を貪ったり、
極端に走らず、中道で行く

学ぶ時間を生活に無理なく、
取り入れて、継続していく

継続は力なり
継続することが、成功の鍵です

今日も、偉大な志をもつ地涌の菩薩たちは

法華経を広めよう」と言う、意志

この上ない完全な「さとり」に至ろうという誓いを胸に、

仏の叡智を広めています

これが永遠に続く、叡智の拡大

この終わりなき旅を、

心安らかに、安楽に静観して生きましょう

今回も読んでいただいてありがとうございます☆


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