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『愛国の語源』

飛鳥時代の兵士に大伴部博麻(おおともべのはかま)と言う人物がいました。大伴部博麻は「白村江の戦い」に参戦。天智二年(663年)、その戦は朝鮮半島を舞台での国際戦争でした。

高句麗国が唐に滅ぼされ、連合した新羅と唐は百済を滅ぼします。百済復興の為に倭国が出兵。当時、日本は倭国と呼ばれ、朝鮮半島に影響力を持っていたとされています。

兵の一員として参加した大伴部博麻は捕虜として、長安に送られてしまいます。そこで、唐が倭国侵略を企てていることを知ります。自らを奴隷として売ることで、仲間四人の渡航費を捻出します。

朝廷は知らせを受けて防備を固めることができました。大伴部博麻は三十年余を経て帰国。稀代の愛国者として、持統天皇の詔勅(しょうちょく)を受けます。「愛国」の語源がこの逸話(日本書紀)から生まれます。


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