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ニュータイプの系外惑星発見と意外に新しい話

系外惑星で、球形でなく「ラグビーボール形」が発見されたとのことです。

恒星(我々で言う太陽)による潮汐力(要は引っ張られてる。地球の波もこれで発生)の影響で変形しているとのことです。
不思議に思ったのは、見つかった惑星は大きさが木星の数倍で、太陽より少し大きな恒星の周りを1日内で公転するそうです。なかなかせわしいサイクルですね。
この大きさでもラグビーボール形なら結構ほかにもありそうな気がしてきました。

気になったので、系外惑星探索の歴史について調べてみると、意外に新しいことが分かってきました。

おそらくお茶の間で広まったのは、2019年のノーベル物理学賞で、「系外惑星の発見者」マイヨール博士とケロー博士に贈られました。

我々が所属する太陽系の外にある惑星ということで「系外惑星」と呼ばれています。自ら光を出さない、つまり暗いので遠くにあると直接観測するのがとても難しいわけです。
1940年代から探索が開始されたのですが、実に半世紀も成果が上がらなかったそうです。

元々は、その見えない惑星による重力で近くの恒星が引っ張られてないか、という原理で探索したらしいのですが、1980年代に新しく「ドップラー法」が使われてきます。
日常生活で救急車がすれ違う時にサイレンの音が変わりますよね?それと同じ原理で、観測者との速度のずれを利用した方法です。

が、その新手法でも系外惑星は発見できませんでした・・・一時期諦めムードだったようです。

そんな中、1990代半ばに「系外惑星発見」の発表がスイスにあるジュネーブ大学チーム(ノーベル物理学賞受賞者二人)から、急遽飛び込んできました。
正直それまであまり注目されていたわけではなかったようです・・・何があったのでしょうか?

非専門家であるがゆえに過去の常識にとらわれなかった」のが成功要因のようです。

それまでは太陽系に詳しい専門家の調査が中心で、彼らは「常識的に」公転周期を1年~100年程度と見込んでいました。
ところが、歴史上はじめて見つかった系外惑星の公転周期はなんと「4日」というとんでもない速さで、そもそも皆が見落としてた位置を調べてみたらさくっと見つかったようです。

そして彼らの発見以降、雪崩を打ったように系外惑星発見ラッシュがおこり、今では数千もの数が見つかっています。
その結果、人類も住めるかもしれないハビタブルゾーン(生命可能性)にある惑星も見つかっており(タイトル画像はNASAが2020年に発見した地球型惑星)、その過程を経て冒頭ニュースにような広がりが出てきました。

科学の発見はいくつか逸話がありますが、「常識にとらわれない」成功例として輝く事例ですね。

主な参考サイト


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