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《第10回SCCしずおかコピー大賞 独りごと反省会。》 vol.45

課題5:
気軽に、楽しく、カウンセリングを受けたくなるコピー
・きくよ!

コピーのコトバは、一つの意味だけを伝えるより短いコトバほどいい。覚えさせるためには、使役させるためには、余計なコトバは邪魔になり、複数の意味は無駄になる。

「きくよ!」は、ブレることを知らない最強のコピーが、学生賞に選ばれたと言えるのかもしれない。

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このコピー、好きか嫌いかと言われれば、好きではない。でも、選ばれたと言われれば、コピーの強さに納得もさせられる。

心理学によって、心の状態は学問として紐解かれるようになった。その前は、宗教や道徳、哲学といったところだろうか。生きることに悩み、考え、苦しむ人たちを救う方法が、過去、現在(きっと未来にも)のいろいろなアプローチによって編み出されている。本課題の「カウンセリング」もその一つと言えるだろう。

「カウンセリング」を辞書で引いてみると、

個人のもつ悩みや不安などの心理的問題について話し合い,解決のために援助・助言を与えること。
出典:三省堂 大辞林 第三版

という、短く明確な答えが書かれていて、カウンセリングは悩みや不安を聞き出すことが先決だ、ということがはっきりわかる。

コピーを読み込むと、カウンセリングの「いろは」の「い」聞くという行為を伝えながら、寄り添う姿勢でもある「よ!」が組み合わされていることがわかる。(個人的には「!」を「。」句点で締めたいところだが、まあ、細かいところはいいでしょう。)「気軽に、楽しく」という基準をあっけらかんとしたコトバのアプローチで飛び越したのは、人生の機微を知り配慮を心がける大人からは出てきにくいコトバのようにも思えてくる。

つまり、空気を読むようなことを敢えてしない、その代わり相手にじぶんを晒して飛び込むようなウブな雰囲気まで伝わってくる。

こういう素顔を覗かせる元気とやる気の漲っているコピーは、成長中の学生にこそふさわしいコピーとして、第10回の「学生賞」に選ばれたのだと思います。

コピーを書くときはターゲットを思い浮かべることを基本にしながらも、「誰に言わせるか」のイメージ固めも大事になってくる。この基本設定によって、より強く伝わるコピーを生み出せる。このことを本コピーの入賞によって、改めて確認できたのではないかと思います。


※コピーの版権・著作権等の使用に関する権利は、静岡コピーライターズクラブに帰属します。
https://shizuokacc.com/award/




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