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反骨であれ。

そっか。
ついに、社会人か。
いや、やっと社会人だよな。

国民総中流時代にあって3流の家庭で暮らす。
小学校から親の仕事を手伝って小遣いを稼ぐ。
働くこと、お金を地道に稼ぐことは慣れていたよな。
コツコツと生きる。
真面目さだけが売りだった。

思春期を終えて進学。
3流の高校、3流の大学。
アルバイト先の店長に好かれて
一流企業への就職を口利きしてくれるって
言ってくれたのに、
鶏口牛後、竜頭蛇尾を気取って
大企業は嫌いだとか言いながら、
実は自信がなくて中小企業ばかりを就活。
決まった先は、やっぱり、3流企業だったよな。

入社1ヶ月もしないうちに、
新人研修がつまらなくて居眠りばかり。
確かに、バブルの頃の研修は、ほぼ無意味なことばかり。
今でも、時間の無駄としか思えないさ。
そんなでも、新人の中でいちばん厳しく、
いちばん実力を試される部署に配属されたんだよ。

クライアントや上司のパワハラといやがらせ。
年下だと思って、キャリアがないと思って、
理屈をつけてはナメてかかる外注のアホウども。
反骨。
苦々しさの中、このコトバを自分に叩き込む日々。
大腸炎になって、医者に行って遅刻したり、
夜も痛みで眠れない日を過ごすこともあった。
精神的にも追い詰められて、酒浸りにもなった。
それでも最後は、若気の至りよろしく、
隙を見ての倍返しもしてやったのは俺らしかったな。

捨てる神あれば、拾う神あり。
チームの先輩やクライアントの一部の担当者が
味方になってくれた。
血反吐も反吐も飲み込んで、
おかげさまの、初仕事にして会社初の挑戦を、
超過密なスケジュールに関わらず乗りこなせた。

本当に、よくがんばった。

でもな。
ここから先、お前の甘さから、
さらなる災難が降りかかってくる。
この程度は、まだまだ序の口だったっていうのが、
これからわかるんだよ。

だから、この程度の成功で、
いい気になるな。

俺の年齢になっても志半ばは続くんだ。
もっと、自分を磨き続けろ。

そして、もっと、もっと。
反骨であれ。


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