OODAループを採用すると失敗が増えて、マンネリ化する?-OODAループへの誤解(4)-
OODAループだとむしろ失敗が増え、マンネリ化する。
こういうと「えっ」と思う人もいるかもしれない。OODAループとはそういうものであり、それでいいのだ。
判断と実行の試行回数が増えれば失敗が増えるのは当然
OODAループはプロ向けであり、回す際には権限を委譲され、自立し、自律できる個人が大量に判断と実行を下すものという話を以前書いた。
自立と自律については、以下を見てほしい。
判断の試行回数が増えれば、失敗の総量は増える。誰がやろうが、絶対に増える。
また、権限を委譲することは、失敗を許容することの裏返しだ。失敗が増えるのはむしろ当然なのだ。
失敗については2008年くらいに「失敗学」についての記事を書いたので、興味があれば見てほしい。
失敗したときにはフィードバックが重要
失敗したときにどうするのか。ここですべきことはフィードバックである。フィードバックについても以下に書いた。僕が提唱しているのは「進捗の知覚」だ。
失敗して気分がよい人はいない。「失敗ではない、学習だ」というレトリックで認知は変わるかもしれないが事実は変わらない。
ここで、適切にフィードバックを行う必要がある。
成功した場合にも同じくフィードバックが必要
逆に、成功した場合も同様だ。試行回数が増えれば、かつて経験したことが増え、未知のことが減る。こうなるとマンネリ化することもあるわけだ。
ここでも適切にフィードバックを行わないと燃え尽きることがある。
このあたりの話も、OODAを考えるとときにワンセットで考えておく必要があるのだが、先にOODAだけを回すと、そこにネガティブフィードバックの嵐が寄せられてしまうわけだ。(以下のOKRとCFRの関係と似たような感覚がある。)
何かを始めるときは副作用が起きたときの手立ても含めて考えるのが吉である。
前回の記事はこちら
次回は最終回です。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?