『共感』と『ソーシャル・キャピタルベース』の経営・組織づくり
株式会社コーナーの小林(@cojikobayashi)です。
現在、運営している「人事・採用のパラレルワーカーシェアリング」事業を始めて早2年が経過しました。まさか2年前はコロナショックのような大転換が起きることはまったく予測できていませんでしたが、良い機会なのでこの2年を振り返りながら、改めて大切にしてきた経営スタイルや組織づくりについて、まとめてお話できればと思います。
株式会社コーナーが大切にしてきたもの
コーナーは「1人が、複数の会社で、本気で働ける社会をつくる。」を掲げて経営してします。
代表の門馬と喧々諤々話し合い、この想いやコダワリに至りましたが、過程では「ソーシャル・キャピタル」やeumoさんが掲げる「共感資本社会」の概念も影響し、以下のような状態を実現したいと話し合っていました。
従来の組織の枠組みや会社内の人間関係だけで仕事をするのではなく、信頼関係・ネットワークといった「ソーシャル・キャピタル」を活用し、パラレルに仕事をしていける状態
ライスワークで仕事をするのではなく、共感できる事業・仲間とともに子どもが遊ぶように夢中で仕事できるライクワーク・ライフワークの状態(その結果、素晴らしい仲間との出会いを通じて豊かな人生になること)
こういった世界を実現したいという考えから、”本気で”というワードをビジョンに入れ、現在の「人事・採用領域のシェアリングサービス」の『corner』を運営するに至っています。
この2年でおがげさまで関わってくれたスタッフ(常勤問わず)も30名を超え、一緒に企業の人事・採用課題に向き合うパラレルワーカーも1,500名を超える登録数にまでになりました。ステークホルダーの皆さんと仕事をする毎日が本当に刺激的で、恵まれた環境で仕事ができています。
そんな当社では「組織づくり」「採用」は非常に大切な要素であり、まだ発展途上ながらも試行錯誤しながら取り組んできています。
『共感』と『ソーシャル・キャピタル』をベースとしたアジャイル採用
最初の半年は上記のビジョンを掲げながらも採用は、”とりあえず社員”という感覚で採用活動をしていたと思います。ただ、事業推進のスピードと発想の多様性を優先する際に社員にこだわる必要があるのか?を考え、いろんな形態を試しながら、ビジョンに立ち返った『共感』と『ソーシャル・キャピタル』をベースとしたアジャイル採用に行き着きました。
この採用の仕方は①雇用形態は関係なく義務ではない互酬性のある関係で仕事をすること、②共感を前提とした当社を通じて実現したいことを持ってくれていることがキーになる採用です。
前者は簡単に言うと物々交換的な感覚でお互いが与えあえる対等な関係での働き方と言うことですが、雇用主・被雇用者的な命令系統での関係ではなく、当社の実現したいことに協力いただく代わりにその人の仕事や人生において意味を持たせられる機会(と報酬)を提供するという対等の関係であることを基本思想としています。
後者は、例えば一般的な業務委託の活用方法は「会社がやって欲しいこと」に対して専門的な知見でアウトプットしてもらうことを基本としますが、当社では、「当社を通じて実現したいこと」を持っていただける方と仕事をすることを大切にしています。「共感」や意義を感じていただくためには、業務に携わってもらう前に回数は設けずに、何度でも対話をするような方法をとっています。
この採用方法をとることにおけるメリット・デメリットは生まれますがルールづくりや対話量の時間投資は経営をする上でサボれないことですし、結果メリットやリターンの方が大きいという結論になっています。
その結果として現在のスタッフの状況の半数以上は業務委託メンバー(ハーフコミットメンバー)となり、彼ら彼女らのロール(役割)は様々で、フリーランス・複業などの働き方は50%という多様なメンバーからなる組織になっています。
成立するための組織条件
このスタッフ構成でパフォーマンスを上げていくための組織条件は、マッキンゼーの7S観点での組織運営(Systems)、組織風土(Style)、価値観(Shared Value)を特有のものにすることだと思っています。
まずは「自主経営」「性善説での関わり」「オープンさ」「多文化共生」といった価値観。上意下達的な関わりではなく、全員をプロとして接する、良いアイディアを柔軟に取り入れるといったこと行動のあり方を大切にしています。幸い、当社のサービスでは人事・採用領域のパラレルワーカー(フリーランス・複業人材)の皆さんによって、多くのプロジェクト支援をさせていただいるため、日常でもパラレルワーカーの皆さんにこのような価値観でプロジェクトサポートをさせていただいてることから比較的スムーズにこのような価値観が形成されていきました。(corner Valuesにもなっています)
2つ目は組織文化やコミュニケーション。その中でも特に「情報の透明性」は大切にしてきています。PL開示、全社・全メンバーのOKR開示、投資方針の開示、雇用形態関係なくフロー・ストック情報のアクセス、業務委託メンバー(ハーフコミットメンバー)も含めたキックオフや事業計画の開示、ドキュメント文化など情報格差が組織内で起きないためのコミュニケーションには気を遣って運営してきました。
最後に組織運営。当社の場合、業務委託メンバー(ハーフコミットメンバー)は比較的シングルロールが多く、経営陣や社員はマルチロールであることが多いですが、ロールの担当者には権限委譲を行いプロセス管理はせず、Objectiveドリブンでの運営を行っています。そのため1つ1つの役割・ロールの明文化を行い自走ができるような状況を構築しています。(当社で言うロールとはSales、パートナーセールス、事業開発、広報、マーケティングなどの比較的大きめのものを指しています)
弊社は3月決算なのですがこのような組織づくりの効果も出始め、おかげさまで「人事・採用のパラレルワーカーシェアリングサービス『corner』」での売上は前年比850%成長とという実績を残すことができました。期待いただいたクライアントの皆さまや日々稼働いただいているパラレルワーカーの皆さま本当にありがとうございます。
まだ、組織構造や組織運営の権限委譲においても決裁面までは委譲はできていないなど道半ばの発展途上ではありますが、当社の組織づくりにおいてご興味お持ちいただけた方や、もっとこうした方が良い!などのアドバイスがあればtwitterのDMでご連絡いただけると嬉しいです。
最後に
当社が運営する「人事・採用のパラレルワーカーシェアリングサービス『corner』」では、企業・パラレルワーカーともに積極募集中です!ご興味お持ちいただけましたらお気軽にお問合せください!
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