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小磯の読書完了記録用:Phantom

最後の読書完了記録から実に11ヶ月経過・・。
(いや、読書していなかったわけではないけれども記録をさぼってました。)

そんな中、7月某日、Googleが親切にもRecommendしてくれる中に下記がありましてね。

「皆、FIREしてなにがしたいの?」「お金ってステロイドと同じ」 羽田圭介が“投資で早期退職”を考える人に伝えたいこと羽田圭介さん『Phantom』インタビュー
https://bunshun.jp/articles/-/47251

今どき気になるワードがわんさこ、含まれているんですよ。『FIRE』とか『オンラインサロン』とかとか。ひと昔前でファイヤなんて言ったら、クビ・解雇ってな意味でまかりとおっていたような気がするけれども、いまや、勝ち組みたいな感じで使われている。

ともあれ、文春オンラインの記事を読んで、書籍も読んでみたくなったってんで即買い。して、読んでみた。

著者の羽田圭介氏の書籍は、実は初めて。お金まわりに関してぶっちゃけて語っている人、くらいなイメージしかなかった。(すみません・・)
ということで、何の先入観もなく、まっさらな感じで作品を堪能できました。

以下、感想。

文章が小難しくなくて、とても読みやすい。
設定も身近に存在していそうなあるあるで想像もしやすい。何なら登場人物ごとに絵面が思い浮かぶくらい。なので、一気に読めた。

内容としては、『オンラインサロン』とは言っているけど、昔からよくある啓発モンのことで、それにのめり込んで排他的な組織ができあがっていくっていう流れは過去の大事件を彷彿とさせる。やはり、上九一色村を想像させますな。。

何だろうね。そういうのにのめり込んでいくのは、自らっていうのももちろんあるんだろうけど、「こういうの、知らないの?こんなにお得なこと、あるのに何で参加しないんだっけ?」的な、好奇心をくすぐるような、試されているような、ここで参加しないと負けよ的な流れで口説くのは、昔も今も変わらないんじゃないかな、と。ま、自分は好みじゃないけれども。

投資話からオンラインサロン、最後の最後でちょっと浮世離れな内容になっては行くけれども、総じて、物語としてすいすいと読み進められて、爽快感はある。

実直に生きよ、というわけではないけれども、危うい方向に向かっているかどうかに気づけるかは、投資にせよ、オンラインサロンに参加するにせよ、客観的でいられる自分もしくは、誰かがいないといけないんだろうな、と感じた。

時代が変わっても大なり小なり、某山荘事件やら上九一色村的な事件は今後も起こるんだろうな。呼び方は変わっていくんだろうけど、何かのシンパシーを感じたもの達が集まりこじれてコトをおこしていく。

途中でタンス預金してまっせ、な男性に対して、運用させろー!的な色目で描写されているあたりは、自分も激しく共感を覚えた。。

あ、最後に、女性が搾取されるあたりの描画は、少しだけ嫌悪感を覚えた。まぁそういう描写は過去の事件でも実際あったしね。ジェンダーレスが進む昨今、こういう描写も物語の中とはいえ変わっていくのかな、と思ってみたり。。

さてさて、羽田圭介氏の他の書籍も読んでみよう。


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