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血と言葉

キスをしたあとにペットボトルに一口
またもう一口付けた
そう思うのがこの世で僕独りでも
これはキスの続きなんだよ
言えない言葉がまた体を巡る

(君と同じ色を飲みたかった)

僕と君には同じ色が流れてる
君は碧と名乗り僕は赤を名乗るのに
何故か同じ色が巡ってる

人は「違う」から恋をする、と誰かが言った
じゃぁ何故人類は今まで唇を共有することを
〈Kiss〉と呼んできたの?
何故一緒になることでトキメくの?

皆、嘘という自己防衛
だから血を流さなくていいんだね

けれども僕は一番よく知ってる
正直と素直は違うこと

言えなくて
傷がついて
癒えなくて
血が流れて

それが雨になったとき
僕は恋と呼び
君は愛と読んだ



※昴座プロジェクトに提供した詩になります朗読バージョンはこちら⤵※
https://youtu.be/HCHyaqXxClo?si=5xOwf6R4_Uh2M7As

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