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海外での日本酒ブーム

2013年に「和食」がユネスコ無形文化遺産に登録されてから、日本人にとって伝統的な食文化である和食が海外でブームになっている。それに伴って、日本酒を取り巻く環境は大きな変化を迎えている。日本酒の輸出量がここ10年で2倍になっており、日本酒の海外での需要が高まっている。特に、純米大吟醸などの高価格帯の日本酒が人気だ。

また、世界最大のワイン教育機関であるWSET(Wine & Spirit Education Trustの略)が、国際的な認定資格である「WSET SAKE」を2014年にロンドンで始めた。WSET SAKEは、日本酒の国際的な資格で、2017年から日本でも講座が開講されている。さらに、今度は、日本ソムリエ協会が、日本酒と焼酎の資格であるSAKE Diplomaを2017年から始めた。はじめは日本語のみであったが、現在では英語で受験可能なSAKE Diploma Internationalを始めている。SAKE Diploma Internationalは、日本だけでなく、中国、イギリス、アメリカ、ドイツでも受験が可能だ。このように、ワインを専門としていた教育機関やソムリエ協会が、日本酒に関する資格を相次ぎ展開しているのだ。
 
和食ブームに相まって、海外では日本酒が脚光をあびているが、日本国内での需要は、1970年代をピークに減少に転じている。酒蔵の数も、1980年は約3000あったのが、現在ではその半分の1500ほどになっている。
 
今では、海外で注目されている日本酒を、日本酒を発明した日本人にはもっと見直してもらいたい、好きになって欲しいと願う。

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