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学び舎

高等学校(情報)教員資格認定試験が今年より再開されるので、今夏、試験を受けてみようかと画策している。元来、生業としている情報工学より、社会科学への関心の方が強い私としては、情報の教員資格ではなく、地歴公民について授業を行いたいと思ってはいるものの、現行制度では非大卒者が地歴公民科の教員免許を取得する事が出来ない為、地歴公民科教師として高校で教鞭を執る事が不可能である。振り返れば、大学受験勉強に没頭していた高校三年生の頃、漠然と地歴公民科の高校教師を目指し、東北大学の文学部にて歴史学を学ぶ事を目標としていたのであるが、両親と祖母の反対に遭い、止む無く断念したという経緯がある。
生徒ないしは学生として学校に在籍していた頃、教員と衝突する事が多く、碌な思い出がないというのが正直な話ではあるが、NHKニュースにて文部科学省関連の情報が入る度、思わず、自身が学校にて教鞭を執る事を今尚、真面目に考えてしまう事がある。制度としての教育は、ヒト科の動物を、社会生活を送る事の出来る人間に仕立て上げる事を目的としており、引いては、国を支える人材の育成へと繋げる必要があるが、その場に自身が加わる事が出来れば幸いであると、無意識的に考えている理由は、恐らく私の役人気質に起因する。約十年前、社会人となる直前に国家公務員試験を受験し、一次試験に合格したものの、二次試験を辞退したが為に実際、官庁にて勤務経験は無いが、保守性の強い秋田にて生まれ育っている為か、私も公務への関心は今尚強いというのが本音である。
高校の「情報」という科目についてであるが、ITのみならずデジタルリテラシーや情報の取り扱い方、現代社会における情報の在り方に至るまで非常に範囲が広く、工学のみならず社会科学的視点からも取り扱うべき、二十一世紀においては極めて重要な教科である為、教員としてニ、三年程、公立学校にて勤務する事は公私共々有益になると今、私は考えている。

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