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正解がないなら、やってみるしかない。それを、手法化する【プロトタイピング】

毎年10月-11月は、BOND-BBT MBAさんにて「ビジネスモデルデザイン」の科目を受け持たせていただいております。優秀な人たちと、新しい事業創造に向けて考える時間は、私にとっても非常に有益な時間です。

今年のテーマは、「大阪府の社会課題を解決する新事業モデルの構想」。大阪府 公民戦略連携デスクの方々のご協力のもとに、5チームが課題解決案を考えています。

先日はその中間報告会。子ども、高齢者、大阪経済の地盤沈下など、さまざまなテーマに関する途中経過の報告と、それに対する公民戦略連携デスクの方々からのフィードバックが行われました。

つくづくそこで感じることは、正解など誰にも見えないのだということ。

理屈を尽くして事業を構想しても、誰一人、その事業が上手くいくとの確信が持てない。

それでは、どうすればよいか。

やってみるしかないわけです。

で、この「やってみる」を、ノーリスク・低コストで実施する方法が「プロトタイピング」なのです。POC(Proof of Concept)とか、アジャイルだとか、仮説検証とか、呼び方は色々。でも、意味していることは一つ。頭で考えを尽くしても、答えは出ない。試しに、やってみようということ。

新規事業が上手くいく確率というのは10%、大きくスケールするのは1%、などと俗に言われます。学術的にも数値は色々なのではっきりとはいえませんが、10にひとつ、100にひとつというのは体感的には妥当なものであり、覚えやすく分かりやすいという意味でもだいたいそれでよいのではないかと思います。

10に1つの正解を探すために、一番簡単な方法は何か?といえば、10回チャレンジすることです。1つのアイデアにしがみつくから、失敗する。10個のアイデアを試せば、それで確実とは言えないまでも、かなり成功確率は高まるはずです。

お金をかけない。時間をかけない。肝心なところが成立しているかどうかを、検討する。プロトタイピングにルールがあるとすれば、それだけです。どうやったら、さっと試すことができるか。この技術こそが、今日のアントレプレナーに求められる中核能力のひとつです。

方法はいろいろ。

・とにかくも、形にしてみる。
・それを顧客や関係者に見せてみる。
・アンケートをとる。
・実験をしてみる。
・実際に小さく事業をしてみる。

どんな方法でもいい。リスクなく、低コストで、素早く試す。

そこからは、副産物として、悩んだら行動するという成功のための大切な行動様式を習得することにも繋がります。

皆さんも、正解が分からなければやってみればいいじゃない、の精神と方法を身に着けてもらえたらと願います!そこから、次なるアントレプレナーがあらわれ、社会の課題を解決する事業が創造されることを、願ってやみません!


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