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マーケティングの構成要素:Who, What, How そして「Why」

マーケティングとは、何なのか。「商品が売れる仕組みをつくること」だけでは、完全な答えではありません。

スピードラーニングは、マーケティングの成功か、否か!?

1日5分で聞いているだけで英語がわかるようになるCD教材、スピードラーニング。正直、「商品が売れる仕組み」という意味では、完成度の非常に高いものです。事実、スピードラーニングは会社に四半世紀にわたって莫大な利益をもたらしました。

中高年、趣味で英語を学びたい人を対象とする。

1日5分聞けばよいというサービスを、配布はCDで。
月額3800円という絶妙な価格。
ターゲット消費者たちに好感度が高い石川遼選手が広告塔。
ゴルフ番組や新聞広告で周知する。
販売店はもたず通販のみで販売する。

完璧です。お手本のような「売るための仕組み」。

しかし、そこに何か、疑問を感じる人は少なくないのではないかと思います。これでよいのか、と。

マーケティングとして、何が足りていないのか?

誰に(Who)、何を(What)、どのように(How)提供するのか。このいずれもがパーフェクトであったとして、そこに何か問題が残っているのでしょうか。

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スピードラーニングの問題は、本当にそれが顧客の「英語の能力を高めたい」に、こたえられているかという点にあります。決して、効果がないわけではないのです。ですが、その効果は「1日5分聞くだけ」に見合う程度のものでした。

なぜその商品が、人々の手に届けられなければいけないのか。その商品は、本当に人々の課題を解決できるのか。自社はなぜ、その商品を人々に届けんとしているのか。

Whyの問いに明確な答えを持たないままに、事業が莫大な利益だけをもたらしたことに、問題があるのではないか、と思います。

流行り言葉なら、パーパスですね。

「売れる仕組みをつくる」ことがマーケティングの目的であるとしたら、社会にとって価値のない製品・サービスが、マーケティングの力により、世界中にばら撒かれることにもなりかねません。

マーケティングは、事業活動のWhyもあってこそ。

適切な製品・サービスが、それを必要としている人のところに届く仕組みをつくる」ことが、マーケティングです。

***(以上)***

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