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シェフの気まぐれ チュニジアの思い出

試合中にレストランへ入った僕が悪いんだよ。チュニスにはレストランはピンからキリまであるけど地元の人が利用する食堂に入ってみた。2009年2月22日の日記によると詳しく書かれていないが瓶入りコーラを含めて5.6ディナール(360円ぐらい)で4品セットの定食を注文してたようだ。

ショーン・コネリーみたいなオヤジが注文を取りに来て前菜とパンとコーラが来るのに10分かかったが待てど暮らせど次の皿が来ない。僕以外の時間が止まってたのかと思ったが店の奥ではアフリカネイションズチャンピオンシップ2009 コートジボワール vs ザンビアの中継に釘付けの店員たちがそれこそ夢中になって不必要なほど手足をバタバタさせていた。

15分ほどして2品目は焼き魚の筈だがスパゲティミートソースの死骸が来る。残飯、という訳ではなくそうだとしか表現できないのだ。麺に腰がなく人肌よりは冷たくソース自体の味が薄い。なんかメニューと違う物が出てくるな。4種類ほどの定食があったがその中のどこにもない物が出てくる。

3品目が何だったか日記に残ってなかったが待った事だけは書かれていた。”全くこちらをノーマークで簡単に食い逃げができそうだ。”とは書かれている。

さらに待つ。

4品目のデザートはチョコムースて書いてあったと思うんだがマンダリンオレンジ。ショーン・コネリーがオレンジを持ってきて今まで僕が使ってたナイフを取り上げてテーブルの紙ナプキンを使ってミートソースを拭い皮を剥き始めた。悪びれて、とかでもなく何の迷いもなしに。

詳細な記録が残っておらずこの経験を踏まえてもし皆さんに何かアドバイスできる事があるとすればチュニジアのレストランにはハーフタイムに訪れるべきです。あとオレンジは美味かった、と書いてある。

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