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夜ふかしが病を招く 病気に勝つ人負ける人⑥

オリンピックも凄いですが、子供がいるご家庭においては、もう1つ始まっている長くて暑い戦いがありますよね…

夏休み・・・

どこへ連れて行こうかとか
宿題はキチンと終わらせられるのかとか
お昼ご飯も用意しなきゃとか

もう、ホントそれだけで1日の慌ただしさが増しますよね…

我が家の場合、

高校生
小学生(高学年、低学年)
幼児
乳児

と5人5様で違うんで、テンテコマイです(笑)

とりわけ、夏休み中にリズムを崩しやすいのが

睡眠

です
夜ふかしをさせないことはもちろんですが、朝ダラダラと寝かさないために起こすのも大変ですよね(;^_^A

ラジオ体操って日本中どこでも毎日同じ時間にするもんだと思っていたんですけど、どうやらそうでもないようで、僕の子供達の地域では、

夏休み最初の1週間と終わりの1週間の7:30~

なんです

なもんで、ラジオ体操が無い期間の方が長くて、これがまたなかなか厄介なんです…(笑)

そんな睡眠ですが日本人の場合、

早寝早起き

は小学生くらいまではしっかり教育する一方で、中学になってくると、『勉強』のために夜ふかしするのは「頑張っている証」とされ、成人して以降も「寝るまを惜しまない努力」は時に美談にされることすらあり、「寝る時間が足りないくらい忙しくってw」と自慢する人すらいます

ですが、このような意識は充分な免疫を維持する上では非常に危険です

加えて、このような意識がいわゆる「ブラック企業」のような体質を生み出す要因にも繋がるからです

こうした意識を変えて、より質の高い睡眠を手に入れて頂くために、今回は睡眠の現状を踏まえて、その必要性についてお伝えします


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日本は先進国扱いされていますが、睡眠時間においてはワースト1位になるほど後進国です

この事実を

先進国なのにゆとりがないと捉えるか
先進国で在り続けるための努力の賜物と捉えるか

は個人の自由なのですが、睡眠意識が低いがゆえに後者であるなら注意が必要です

欧米では「スリープエデュケーション」と言われるほど老若男女問わず睡眠に対する教育が一般的だからです

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日本人にとって、「寝る間も惜しまない努力」は美談にされがちです

ですが、

「美談にされるようなことだから、悪い事ではない」

と盲目的に信じてしまうのは非常に危険です

睡眠不足は免疫機能の低下にも繋がるからです

いま、僕たちに必要な事は、「十分な免疫を維持すること」です
それを低下させるということは、医療現場を逼迫させる可能性を高めます

グローバル化が進み、国外の方々と仕事をする機会も増えてきたかと思いますが、日本人にとっては美徳とされる価値観でも、欧米の人から見たら時にそれが不信につながる場合もあります

確かに日本人にとっては、

寝る間も惜しまない努力=素晴らしい

かもしれませんが、視座や視点を変えて見ると

睡眠時間を削る努力=仕事がデキない

ということにも繋がるからです

こうしたことは、「文化の違い、価値観の違い」というよりも、教育格差だと僕は思います

子供に「早寝早起き」を躾ける時に、

「大きくなるためには必要なんだよ~」

とよく言いますが、見方を変えれば

睡眠が必要な理由をそれくらいしか知らない

ということでもあるからです

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「成長する為には睡眠が必要」ということだけを大きくとりあげて躾けることで、見た目の成長がある程度ストップしてしまうと、睡眠の必要性も薄れてしまいます

疲れを残さない為

も間違いではありませんが、真面目な人ほど「疲れたなんて言ってられない」と無理をしがちです

睡眠が何の為に必要なのかということを正しく知ることは、

正しく自己管理する

という事に繋がります

適切な情報処理が行われなければ、今の時代大した戦力になれません
コミュニケーション能力は今も昔も、必要不可欠な能力です

それらを下支えしているのが睡眠なので、「睡眠時間を削る」事は損害に繋がるということを自覚することが必要というわけです

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睡眠で気を配る上で大切な事は、

質を高め、寝る前の習慣を大切にするということです

質を高めるためには、適切な寝具を選ぶという事ばかりではありません

睡眠のメカニズムを知り、そのメカニズムに合わせた睡眠に導く事も重要だからです

しかし、何度も述べていますが、日本人にとってその意識を変える上でもっとも障害となっているのは、文化とも言えるその価値観です

2016年に長野県でスキー客を乗せたバス事故がありました

あれは、企業のブラック体質によって、睡眠時間を削られた運転手が引き起こした悲しい事故だったわけですが、このようなブラック体質の企業の多くは、自分達がブラック企業体質であることに気づいていません

なぜなら、「寝る間も惜しまないほどの努力が成功へ導いた」という話が美談として取り上げられ、美徳と化し、教育され続けてきたことも少なからず影響しているからです

法的には間違いでも、文化的には正しい

という捻じれがあるからです

こうした背景には日本の教育の歴史が関係しています

日本の教育の世界観は明治~昭和の遺物

と言われる事がありますが、これはどういうことかというと、

大急ぎで優秀な兵隊を作るためと
大急ぎで優秀な工場労働者を作る目的に従ったデザイン

ということです

つまり、

言われた事をなるべく多く
なるべく早く
なるべく正確にする人間の量産

をしてきたのが、明治~昭和にかけての教育でした

しかし、今の時代においてそのような人を育てる必要がないことくらい誰もが分かる事でしょう

日本の教育は古い

とよく言われますが、実際はそうではありません

僕達の時代には無かった事=新しい事

も今の子供達が受けている教育にはあるからです

事実、小学生の僕の子供達はタブレット教育が導入されています

これは、僕たちの時代には無かったものです

では、何が問題なのかというと、

ひたすらに上乗せされ続けていること

が問題なのです

時代は確かに変わり教育も表面上は変わったかのように見えますが、

不要なものを捨てリセットして作り直されたわけではなく、ひたすらに足され続けているのです

だから、詰め込む量も膨大になっていくのです

そうした背景の中で東大が日本一となったのは、当時の東大の目的が言い換えるなら「官僚を育てる専門学校」だったからです

最近では、いろいろなところで、東大受験の性質が言われてきているので知ってるかもしれませんが、東大入試の凄いところは

質より量

にあります

小中学生レベルの質の問題を時間内に大量に解き、その中にひらめきを必要とする問題を巧妙に織り交ぜることで、官僚となる資質をテストしてきたと言われています

このような時代背景に基づいて生まれた教育システムにおいて、「寝る間も惜しまない努力」というのは、当時は必要だったのかもしれません

しかし、時代は大きく変わり、世界の中で暮らしていく以上、このような古い体質を維持し続けることは困難です

それでも、「これが日本の文化なのだから、大切にすべきだ」という人も中にはいるかもしれません

ですが、どんな文化であれ、そもそも伝える人がいなくなってしまっては意味がありません

伝える人がいなくなるような文化であれば、それは時代に淘汰されるものであるということも歴史を見れば明らかです

「寝る間も惜しまない努力」が美徳とされる文化は、今まさにその境目にあるということです

「寝る間も惜しまない努力」で実るモノがあるとしたら、それは唯一、育児のみであると思います

それ以外は健康を害し、仕事に大きな損失を与え、今、この状況を良くするどころか、医療を逼迫する原因を生み出すことになります

直ぐに睡眠の意識を変えることは、難しいかもしれません

ですが、知らないままでいることと、知った上で意識を変えないという選択をする事では、その行動の意味は全然違います

前者は同情の余地があるのに対し
後者はそこに大きな責任が伴うからです

責任を問われるような事態は可能な限り避けたいと多くの人が思うはずです

であるなら、すぐにはムリでも、できることから始めていくことで、次第に意識は変わっていくはずです

幸い、今回のオリンピックは日本で開催なので、夜ふかしをする理由もない夏です

お子さんがいらっしゃるご家庭においては、この記事が、親子で睡眠意識を変え、生活リズムを崩さないで健やかに過ごせる有意義な夏休みの力になれれば嬉しいです

次回は、その睡眠について、もう少し具体的にお伝えします

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