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サンタはいるのか疑われたときに手にとってほしい絵本|「ひゃくおくまんのサンタクロース」

 クリスマスイブまで後9日。Amazonも楽天もスーパーセールが終わり、調達業務を終えた方も多くご覧になっていることだろう、全国のサンタさんお疲れ様です。
 小さい頃は曇りなき眼で手紙を書き、クッキーと牛乳を用意していた子どもたちも大きくなるにつれ、存在を疑ってみたり、薄々親だと思いながらもプレゼントがなくなるのは嫌だからと、純真無垢を演じ貫く子も、それぞれだろうが、うっすらと、サンタさんっているのかな、という共通の、パンドラの質問箱に遅かれ早かれたどり着いてしまうのが成長の証ともいえる。

 改めて話題にすると、白々しい感じになってしまったり、こどもが興ざめしてしまう話題というのが、子どもの成長とともに増えてくる気がするのは、私だけだろうか。このサンタ問題なんて最たるところで、私が急に、サンタさんはフィンランドに住んでいるのよ、と力説するといかにも怪しまれると思うのだ。そういうときに力を貸してくれるのが絵本で、話題にしにくいことをさらりと優しい絵とともに伝えてくれる。
 「ひゃくおくまんのサンタクロース」は、お父さんとお母さんがサンタさんをしてくれていたことが秘密がバレたという子ども騙しの感覚はなく、ひとりのサンタクロースの采配のもとに、大人は僕達を幸せにするミッションを果たしていたんだ、と過去のクリスマスの記憶を再度温めてくれるとともに、おとうさんおかあさん自分を守ってきてくれたものに気がつき、そしていつかは、自分もおおきくなったらサンタクロースになるのだと、ひとつの大きなペイフォワードでこのクリスマスが成り立っていることを気づかせてくれる1冊だ。 
 かくいっておきながら私はまだこの絵本を子どもたちに読んだことがない。小4の息子を筆頭に、まだまだ疑ってはいないようだ。ただ、スマートフォンのように定額通信機器を頼んだら嫌われる気がするとか、ギフトカードなんかを頼んだ日には、翌年から来てもらえなさそう、といった子どもなりの思慮はあるようで、サンタさんが持ってきてくれそうなおもちゃを選ぶのはZ世代には難しそうだが。
 いつその質問をしてくる日がくるか、妹二人のほうがませているので、誰が一番に聞いてくるかなと、楽しみにしているような、まだ来ないでほしいような、もうお友達の中にはサンタを信じていない子も出てきたと聞く中、まだ今は、子どもたちの手が届かない戸棚にそっとしまっている。

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