平日真っ昼間に他人の金で飲むビールはうまい
「やっぱりさ、バリバリ働いて飲むビールが一番うまいよね!」
かつて営業として働いていた会社で、同じ部署の先輩が、お昼休憩中にこう言った。
小さなデザイン会社の、スタートアップから在籍した誇り高き精鋭の営業ウーマンたちだ。皆一様に労働に対する意識が高く、それを聞いていた別の先輩もうんうんと大きく頷いていた。
一方私はというと、顔には出さないだけの分別はあったものの、内心はずっと首を傾げていた。
「いや、ニートの時に平日真っ昼間他人の金で飲んだビール、最高にうまかったですよ」