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泣くのは、みっともないんじゃない

大人になると涙ってぐっと我慢しなきゃって、そんなことないと思うんだよね。恋はいつだって泣いちゃう。地下鉄の中でも、信号待ちしてるときも、歩きながらも、だって涙が出てくるから。考えたり思い出したりすると、さすがにいつもじゃないけど、ボロボロ涙があふれてくる。ドラマや映画以外で最近泣いたのは、職場。そう、まさかまさかの職場で涙が出てきた。泣いた理由は上司にミーティングルームに呼び出されて、向いてないからやめてほしいみたいなこと言われたから。いや、「辞めるなら今だよ。試用期間もうすぐ終わりだし」って、そんな言い方だった。それに加えて、性格がおとなしすぎるとか、色々言われてもう悲しくなっちゃった。

ひどい!

こういうシーンにはわりと強いと思ってたけど、ちょっとあまりにも衝撃が強くって、顔が固まってしまい、言葉に詰まってマスクの奥で必死にこらえてた。言おうとする言葉は震えて出てこない。目の奥からいっぱいこみ上げてくるものを、瞬きして抑えようと、冷静になろうとしていたけど感情に負けてしまった。熱い涙が、わずかにこぼれた。ティッシュでぬぐいながら、しばらく顔を上げられなかった。話し合いの後、トイレに直行して鏡で見たら、目は真っ赤。鼻水をトイレットペーパーでかみながら、涙を出した自分のこともいっぱい責めた。

大人になってそんなこと、人前で、ましてやオフィスでなんて恥ずかしいみっともないんだろうって思った。きっとこれを読んだ人も引くかもしれない。でも、そうかな?今、恋は涙は悪ではないと思う。たとえそれがどこでも。声をあげて泣くのは場所を選ばなければいけないけど、涙をこらえたら、感情を殺すことになる。感情のコントロールができてないというより、自分の感情を否定してるみたい。

だから、むしろ涙が出なくなってしまった鋼の心の人は、ちょっとかわいそう。それだけ自分を押し殺してきた、大変な人だったのかなって思う。泣きたい人も、泣けなくなった人も、涙がじわっと溢れそうになったら、思い切って泣いてみてほしい。

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