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ソファの包容力に今日も完敗

今年の三月に念願だったソファを購入した。そのソファで寝落ちする日々が続いてしまい、人としてこれはいいのか? と疑問に思いながら今この記事を書いている。

わが家は1Kで部屋の広さは8.2帖。引っ越しを繰り返す内に物を処分しまくったこともあり、七回目の引っ越しとなった今の部屋に移る際、荷物はダンボール十箱以内に収まった。入居当初は実にガランとしたものだった。

入居して少しずつお気に入りの家具や家電を揃えて、部屋がようやく部屋らしくなってきた。

そんな中で、私の中のソファ欲がむくむくと芽生えてきた。
広い部屋ではないので、極力大きな家具は置きたくない。でも、ソファが欲しい。

実を言うと、これまでの一人暮らし生活の中で、ずっとソファが欲しかった。けれど、部屋の広さや金銭的な面で保留にしてきた。なんならもう保留慣れしてしまっていた。でも、今度こそ……、そう、今度こそ手に入れたい。


もしわが家に置くとしたなら、せいぜい二人掛けサイズまでだろう。でも、コンパクト過ぎるものは好みじゃない。だって、ごろんと寝転がれないから。

もうこの時点でソファでごろごろして動かない未来が見えるのだが、これでもいくつかのソファに目星をつけて購入に至るまで二年の月日を要した。

雑誌や書籍、インスタなどで一人暮らしの方をメインに様々なインテリアやライフスタイルを見てきた。脳内では、サイズ感や色、素材、デザイン、そして価格などについて常に私会議が開かれた。私その1が「安いしこれにしちゃおうよ!」と言ったとする。そしたら、私その2が「それで本当にいいの?」と待ったをかけ、私その3は「まぁデザインは妥協してるよねぇ。今回は見送っちゃおっか」と日和る。その繰り返し。

デザインに関しては、ファブリック×ウッドが良かった。これは外せない条件だった。実は本命のソファがあり、コツコツとソファ貯金なるものをしていた。ホームページを見るたびに欲しい気持ちが高まり、これはもう買うしかない! と実際に店舗に足を運んで実物を見てみた。すると、思ったより大きくて幅があり、ふかふかな座り心地は素晴らしかったのだが、私はその時深く沈み込むタイプはちょっと違うな、と思ってしまった。結局そのソファは購入を見送ることになった。

そしてまた、ソファを物色する日々。いいなと思うものがあればお気に入りリストに入れる、それを繰り返した。

転職後の、ちょうど病み始めた時期だった。どうしてもすぐにソファを手に入れたくなった。この頃の私はとても疲れていて、休みの日はほとんど家から出なくなっていた。朝起きると毎日体中が痛くて怠くて重かった。日に日に眠りが浅くなっていき、ヒーリングミュージックを流し、癒しアイテムや快眠グッズを買って試してはその日その日を凌いでいた。

ソファを購入するにあたり、お気に入りリストに入れていたソファのページを真剣にチェックした。レビューに目を通し、実際にわが家に迎えた時のイメージをして、購入した場合の合計金額と還元されるポイントについて比較し、検討を重ねた。

候補を二つにまで絞った時だった。その内の一つがクーポンで10%オフになった。これはもう買うしかないと思った。しかも送料無料である。神か。

ソファは決まったが、注文の確定ボタンを押すギリギリまで悩んだのが色である。アイボリーとグレーで迷いに迷った。アイボリーは主張が少なく、狭い部屋でもきっと圧迫感が少ない。グレーはお洒落だし、淡色メインの部屋が締まる気がした。それに、汚れが目立ちにくい。何度もイメージ画像を見て、インスタで実際に使っている人の画像を見た。そして、決めた。アイボリーでいこう。色の主張を極力少なくし、クッションカバーで遊ぼうと決めた。注文の確定ボタンを押した直後は興奮してベッドの上をごろごろと転がりまくった。買っちゃった!! とうとうソファ買っちゃったよ!! うああああ楽しみすぎる!!!

こうして念願のソファを購入したまでは良かったが、到着までの二週間の間に私のメンタルがガタガタになり、環境が変わり始める。

ある日出社したものの働けずに帰宅して、それから有給を使って自宅で約一週間寝込んだ。その間に他県の支社の責任者と電話で話し、立ち上がったばかりで社員も少なく仕事のペースもゆったりなその支社に長期出張することが決まったのだ。

スケジュールの兼ね合いでソファを受け取れない可能性を考えた私は、ショップにキャンセル希望の旨を連絡した。すると、キャンセルは可能だが、送料分は差し引いての返金となるという回答があった。確か往復の送料で一万二千円くらいしたと思う。念願のソファを手に入れられず、送料だけ支払うなんて、そんなの損失が過ぎる!

会社と出張する日を話し合い、なんとかソファ受け取り後の日程で着地した。そうして私は念願のソファをメンタルも身体もガッタガタな中で、お迎えしたのである。

大きな、いや、大きすぎる箱が届き、女一人でこれを組み立てるのか……と息を飲んだ。しかし私はこれまでにも自分の背より高いラックを一人で組み立てた経験がある。きっと、イケる。

開封から組み立て、設置までは思ったより短く、三十分ほどで出来たと記憶している。これはわが家に物が少なく、他の家具の移動や片付けが不要だったことも大きいのではと思っている。設置してしばらくは「ソファがある暮らし」がスタートすることの余韻に浸り、眺めたり、写真をいろんな角度から撮ったり、軽く腰掛けたり、寝転がってみたりした。ソファさま、ようこそ、わが家へ!


その後すぐに出張することになり、せっかくのソファをあまり堪能出来なかったのだが、出張中にいろいろあって休職することになった私は、自宅に戻ってからというもの、その大半をソファの上で過ごすことになった。

ほどよい硬さの2.5Pのソファは、154cmの私の全身を受け止めてくれる。実物は想像したより大きく感じられたが、アイボリーを選んだこともあって、大きさ自体はその内気にならなくなった。

以前の記事にも書いたが、このソファに無印良品で購入したフレンチリネン洗いざらしのクッションを並べて使用している。このクッションカバーは肌触りもよく、色や生地の質感が味わい深く、値段もお高すぎないのでおすすめ◎

ソファはLOWYAで購入した。私が好きで理想としているインテリアのテイストに自然と溶け込み、おしゃれかつ背伸びし過ぎない価格帯なところがとても気に入っている。LOWYAもおすすめなので気になる方はぜひ公式ホームページをチェックしてほしい。いろんなテイストの商品が揃えてあり、インテリア実例もたくさんあって見ているだけでも楽しめること間違いなし!

そんなわけで、私はこの記事をソファに寝転がりながらスマホで書いている。うっかり寝落ちしてしまうこともしばしばで、今日もお昼寝をしてしまった。昨日はソファで寝落ちして、真夜中に起きてゴミ出しをしたあと、ベッドで寝た。そのくらい、ソファの上は居心地がいい。

今ではわが家になくてはならない存在のソファ。

これから秋向けのクッションカバーを探してコーディネートするのが楽しみだ。

ソファの上が私の定位置です。今日もおうち大好き人間やってます。

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