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カウンセリング理論における「転機」とは何か | 転機を活かしたい不動産屋

転機の3要因と転機を活かす4つの資源~東村山の不動産会社

カウンセリングとキャリアカウンセリング理論については、長い年月をかけてさまざまな理論家が登場し、先行の理論を発展させたり、否定したりしながらそれぞれの理論を構築してきました。
 
そんな有名な理論家の一人に、ナンシー・K・シュロスバーグがいます。1929年生まれのシュロスバーグには『「選職社会」転機を活かせ』(日本マンパワー出版)という著作があります。
 
シュロスバーグは、転機の3要因として次の項目を挙げています。
 
①予期せぬ転機
病にかかったり、勤務先が突然倒産したりなどが該当します。
 
②決断して生じさせた転機 
転職をする、引っ越しをするなどがこれに当たります。
 
③正常な発達段階で通過点として生じる転機
年齢を重ねて体力が落ちたり、定年退職を迎えたりということは①にも②にも該当しない転機です。

 
その上で、どんな転機であろうとそれを見定めて、確認、点検、再検討などを行った上で、それらを自分自身が受け止めるプロセスを通じて、これを乗り越えていくことができるのだとされます。
 
これを乗り越える、その転機に対処するための4つの資源、4Sと呼ばれるものが次のとおりです。
 
①状況(situation)
②自分(self)
③周囲の支援(support)
④戦略(strategies)

転機の始まりは「何かが終わるとき」~東村山の不動産会社

転機というのはすでに述べた「転機の3要因」が起きたとき、発生したときと考えるのが普通です。

しかしながら、シュロスバーグの理論では自分の思い通りにならなかった、予想していたことが起こらなかったときも、それを転機と考えます。
 
何かが起きたときのほうが、「③周囲の支援(support)」を受けやすいのですが、何かが起こらなかったときというのは周囲からはわかりにくく、一人で抱え込んでしまうケースが多いと言います。
 
そう考えると、すべての相談や悩み事には「転機」(困ったこと)があるということがわかります。何らかの相談窓口にやって来てたとえば、「今日の昼ごはんは味噌ラーメンを食べて、とても満足しています。それだけを言いたくて来ました。」と、本当にそれだけなんてことはあり得ないわけです。
 
また、同じく理論家の一人、ウィリアム・ブリッジスは「転機の始まりは何かが始まるときではなく、『何かが終わるとき』。」と提唱しました。そしてそれを、3ステップモデルと名付けて「終焉⇒ニュートラルゾーン⇒開始」と表しました。
 
開始が転機ではなく、終焉から転機は始まっているということですね。また、「人生はトランジション(心理的に変わること)の連続」として、自身の考え方や価値観(内面)を再方向付けしたり、再定義したりすることを繰り返すのだと説いています。

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