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【信州2】日本の真ん中で「水」の美味しさを取材しジャンクな味を楽しむ~取材旅行記~


食品に関する取材のお仕事をしていた頃に書き留めておいたメモを手直ししてnoteします。今回は2000年3月の信州への旅から風景記です(お店の名前や料理、地域名、栽培方法など記事の内容は当時のものです)。


松本駅までは新宿駅から「あずさ号」での移動。
夕方の出発の電車であり、乗客はほぼみんな席につける程度の数。
数時間の移動途中の車窓からは夜の訪れとともに何も見えなくなる。
ウツラウツラとした頃に街の明かりが見え始めて列車は松本駅に到着した。

「アルプス正宗」は「日本酒です!キリッ!」ってお酒

この日の宿は駅の裏手にある小さなホテル。
チェックイン後すぐに夕食をとりに駅前まで出ることにした。

駅前にある居酒屋。
30人も入るといっぱいになりそうな店内。
隅のテーブルで飲み物と食べ物を注文。

酒は「アルプス正宗」。

名前が強いなぁと思いながらいただきます。

さらりとして飲み易い・それでいて「日本酒です」ってお酒。
つまみにはやはり「わさび漬け」が常套そうなので注文する。
サッパリしているお酒だから、わさびの辛さがほどよくマッチしている。
店員さんに聞きながら、お薦めのつまみ幾品かとお酒でおなかを満たし店を出る。

知らない街をユラユラ歩く

3月の松本の夜は「寒い」というほどはないが、酒が入っているせいで空気が心地よい。

ホテルに帰る途中でちょっとした小川が流れていた。
さらさらとした流れが、夜の空気の中で、その清々しさを引き立たせている。

なんだか「この時間・いいなぁ」「こんな気持ちよくていいの?」「間違ってないよね?」‥‥仕事で来ていることを忘れるほどの心地よさ。

「水が大切なんですよ」と

松本での取材を終え、次の目的地の長野にある工場に向かう。
途中では(取材先からのおすすめもあり)安曇野のわさび田に立ち寄る。
観光地にもなっているわさび田で、より水の美しさを再認識。
松本の工場も長野での取材先でも大量の水を使うことから、信州の水について学ばせていただいた。

長野の夜はジャンクな気分

長野の宿は駅前。
夕食は駅前繁華街の多国籍料理屋。

なんで長野まで来て多国籍かと・・・・・半年前にりんごの取材に来た時に、見つけて気になっていた店なのです。

前夜と打って変わって、スパイスや香草の味の濃い目の料理とビールでの満腹感。
「味を決めるのは水が大切」などと取材していた昼間とは逆のジャンキーな感覚に酔いしれる。

宿の部屋に帰ると、ホテルの窓からは、繁華街の明かりがカーテン越しに入り込む。窓際にイスを持っていき、その明かりに浸る。

時間が際限なくゆっくりと流れるような感覚を覚える。
そして、時間を際限なくゆっくりと流して欲しいと願う・・・・・・翌日の工場取材なんてなければいいのに‥‥あぁ地元に帰りたくないなぁ‥‥仕事なんかしたくないなぁ‥‥


取材の朝、善光寺を訪問(写真は2013年の再訪問時)

取材日:2000年3月6日~7日

【余談】
この前の年の7月に「りんご」の取材に訪問した長野。その際はりんごの前に浜松での取材があり名古屋から中央線で入りました。この回は埼玉での取材の後で新宿からの中央線でした。長野への新幹線は走っていましたが、経費抑制のために使えなかったのを記憶しています。

◆20年以上前、半年ぶりに長野を訪れた際に書き留めておいた取材旅行記番外編のひとつです。よかったら「スキ(♡) 」を押していただけると励みになります。


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