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コンテンツの力、生っぽさとユーモアを添えて。

実体験で感じたものはコンテンツとして強い。
そこには、生っぽさがある。

自分で調べたものには説得力がある。
そしてそこから導き出される仮説や思い込みには、ある種、信じたくなるような力がある。
そこには、ユーモアも含まれている。



以前は、YouTube番組を見ることはそんなになかったのだが、だんだんとテレビ番組を見なくなり(ワイドショーとか特に)、YouTube番組で、ある分野について詳しい人が語る番組を視聴するようになってきた。

最近、あるYouTuberが配信している炎上しているゲーム案件を扱った批評動画(ラジオ動画も)を視聴するようになった。だいたい、コンスタントに1投稿につき、数十万再生回数を出している番組だ。

その番組でYouTuberが語る内容の真偽は正直わからない。たまに聴いていて「その仮説は、思い込みじゃない?、決めつけじゃない?」と思われるところは、もちろんあるのだけれど、詳しい炎上ゲームの素性を知らない一素人が、エンターテインメントとして、番組をたのしむことにおいては、丁度よかったりする。

そのYouTuberは、少なくとも忖度なしで、問わず語りで、思ったことを、おもしろおかしく(若干の炎上ゲームに対してのディスりも混じっているのだが)話している。

テーブルの向かいに座っている、近所のおもしろいあんちゃんが、「最近こういうことあってさぁ」って感じで語りかけてくる感じだ。

聴く人によっては、炎上案件を扱っているので、ネガティブな情報が含まれることに対して、嫌な気持ちになる人もいるかもしれない。しかし、不思議と、このYouTuberの番組では、ぼくにとって、そこまで嫌な気持ちにはならないのだ。

ぼくがこのYouTuberの番組を、なんで、嫌にならず、つい聴いてしまうのか。

思ったことを、素直に、ユーモアを交えて、おもしろくおかしく話しているからだ。そして、話の途中、その場でYouTuberが、少し「うーん」と考え込んだりするところもあって、ことばと雰囲気に生っぽさもあるのがいいのだ。

断定はせずに、「こうだと思うんすよねー」って感じで、なんとも曖昧なトークが続くこともあるのだけれど、そういうはっきりしないところで、YouTuberの人間味に親しみを感じる。

要所要所、当番組において、編集は入っているところはあるが、テンポをつくって視聴しやすくするために、テレビのように、人の話の間の細かいところまでカチっとした編集でカットする感じではない。あくまでも話の話の区切りの部分で、ゆるく編集カットしていて、生っぽさが若干残っているのがいい。

ただ思ったことをしゃべるのは、誰でもできるが、このYouTuberは、さらに、実体験つまり、炎上しているゲームに対して、自身のゲームプレイ体験で感じたこと(おもしろい、つまらない、違和感など)を、多く盛り込んでいる。

そして、そう感じた理由(何がおもしろいのか、つまらないのか)を分析し、仮説(じぶんだったらこうする、こうしたらうまくいくのでは、これがよくなかったなど)を、ユーモアを交えて、フランクに解説するのだ。

そして、仮説の根拠となる材料を集めて、それを詳しく番組で紹介している。他ゲームユーザーのレビュー評価をいろいろ引っ張ってきて、いろんな角度から、その炎上しているゲーム案件の問題を浮き彫りにしていく。やや情報に偏りがあると思われるところもあるが、一応情報を集めて、調べて、分析しているのだ。

ただ、炎上しているゲーム会社側の内情について、正確な情報かどうかは怪しいところなので、当事者に聞かないと、実際のところはよくわからない。憶測も多分に含まれる番組である可能性は十分にある。あくまでも、インターネット世界を軸にした、ゲームユーザー目線で見解を述べた番組だ。

番組で取り扱う案件全てが、炎上案件ではなくて、たまに、「周りが騒いでいるほど、これは炎上ではないんじゃないか?」と、調べて分析した結果を元に、YouTuber自身の感想を言っていたりもする。下手に煽らず、慎重な姿勢も見せたりもしている。

あと、 YouTuber本人が投稿した動画で自身が炎上してしまう失敗をした過去もあったのだが、その炎上した原因について、しっかり自身と向き合って、視聴者に対して、何よりも自身に対して、番組の姿勢を改める表明もしていた。

何がいけなかったのか、自己分析ができていたのだ。番組作り対して、視聴者に対して、そのYouTuberの誠実さを感じる一面でもあった。

このYouTuberなりの番組哲学やポリシーが感じられて、ぼくは好感を持った。この YouTuberは再生回数を稼ぐ目的ではなく、自分の判断軸に沿って、世間が炎上と言っている案件の中から、これは炎上している案件だと判断できるもの、そして視聴者が興味を持ってもらえるかどうか、何よりもYouTuber自身が案件を扱うことに対しておもしろいと思えるものかどうかで、番組で投稿するネタを決めている。

当初炎上案件を扱っている人に対して、ネガティブなイメージを持っていた、ぼくだけれど、この番組を観て、少し見方が変わった。

なによりもユーモア要素が番組に入ってるから、ただのディスり、批判とは感じられず、視聴していても、嫌にはならない。ながら聴きできてしまう。

とは言いつつ、

やはり炎上、スキャンダルな内容を扱っているので、炎上しているであろう当事者にとっては、うれしい話ではないと思うし、不快に思うだろう。週刊誌やワイドーショーなどのメディア手法と大きくは変わらない。

ぼく自身も、あまり炎上・スキャンダルに関わるのは、やっぱ避けたいし、距離をとりたいと思っているのも事実ではある。人の失敗や不幸をおもしろおかしく取り扱うのは、よくはないと思っている。

でも、そういう炎上案件を誰かが扱っていて、たまたま目に入ってしまうと、気にはしてしまうし、たまに見に行ってしまうことはある。距離が離れていて、他人事だから、どこかおもしろいと感じてしまうじぶんもいるのは事実なのだ。

できれば、誰も傷つかない、つまらない、どうでもいい話で、おもしろおかしいコンテンツ体験できるのがいいなぁと、常日頃思っている。例えば、たまたま出た人の言い間違いや勘違い、思いの外、ツボにハマって、笑い話になるとか。

でも、人はどこかで、狂気、毒っ気を求めてしまうところがあるから、悩ましいところだ。

話を戻そう。

あるものごとについて、実体験として思ったことを、素直に言うことに、プラスして、客観的な自分以外の意見も、集めて、調べる。その分析結果に対しても、自分の感じたことを語る。そこに生っぽさとユーモアも加わると、より語る人、語ることばに、親しみやすさが生まれる。

実体験、調べる、仮説を立てる、そして、ユーモアも入れて、生っぽさを浮き彫りになる。そういうコンテンツの力について、今後も考えていきたい。

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最後まで、読んでいただきありがとうございます。
終盤、強引な結論に持っていきましたが、細かいところは、推敲と合わせて、引き続き、考えていきたいと思います。これも、あえて生っぽさを出したという言い訳ということで。ユーモアがほしいです。




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