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#116 ストライカーを活かす名将になる!

こんにちは。IT ベンチャーエンジニアのこへいです。
前々回は、プロジェクトマネージャーをサッカーの監督で例えてみました。

そして、前回は人に戦術を当てはめる名将とプロジェクトマネージャーの共通点について考えました。

今回はスペシャル・ワンであるストライカーが得点を量産できるチーム作りや戦術の落とし込みができる名将に例えて、マネージャーの仕事について考えます。

iwasaki さんの最新記事で解説されている愚将にならないように、名将を目指す最近の私のチャレンジにも触れさせていただきます。


◯スペシャル・ワンなストライカー

メッシ、クリスチャーノ・ロナウドなど、世界最高と呼ばれるプレイヤーは他のトッププレイヤーとも一線を画すトップクラスのストライカーです。

彼らは優秀なストライカーとして得点を量産し続けることでスペシャル・ワンと認められてきました。

ストライカーとしての力を存分に発揮してもらうことがチーム作りの強さに直結します。

◯スペシャル・ワンがいるだけでは勝てない

スペシャル・ワンは圧倒的な個の力を持っていますが、彼らの存在が勝利を保証するわけではありません。
つまり、彼らに依存するだけでは勝てないのです。

相手チームはスペシャル・ワンとそのチームを徹底的に分析し対策を講じます。
複数人での執拗なマークで封じに来ます。

また、あまりに突出した攻撃力を活かすために守備を免除されるため、失点のリスクが高まります。
個の力で3点取っても、チーム作りとしては4失点すれば負けです。

シャビ、イニエスタ、ブスケッツの黄金の中盤とメッシが共存したバルセロナは圧倒的な強さを誇りましたが、メッシ擁するアルゼンチン代表が2022年大会のワールドカップで優勝するまではなかなか結果が出なかったようにメッシがいるだけでは勝てないのです。

圧倒的な決定力でゴールマシーンと呼ばれるクリスティアーノ・ロナウドが古巣マンチェスター・ユナイテッドに復帰した際には守備のバランスとロナウドの攻撃力の共存が課題となりました。

「メッシが戦術そのものだ」と言っていては、スペシャル・ワンを活かせず、愚将の道を進むことになります。

◯スペシャル・ワンの活かし方

バルセロナのゼロトップ戦術はメッシが下がってできたスペースを両ウイングが積極的に狙うことで相手の守備をことごとく壊しました。
そして、メッシの代わりに守備でハードワークする汗をかける選手と共存させることでバランスを取りました。

アルゼンチンのワールドカップ優勝も、「チーム全員でメッシを活かす」というコンセプトに沿う選手でチームをつくったことが大きな要因と言えるでしょう。

スペシャル・ワンに依存するのでなく、活かす戦術をチームに落とし込めるのが名将です。

◯自分はスペシャル・ワンを活かせるか?

スペシャル・ワンを活かせた経験

私の会社にはスペシャル・ワンのエンジニアがいます。
技術部長という役職ですが、難易度の高い技術課題を最前線で解決するストライカーとしてゴールを量産されています。

私はありがたいことにそのストライカーTさんと長い間隣の席で様々なプロジェクトをご一緒させていただきました。

どんなに困難な状況でも明るく前向きに面白がって課題を解決される姿を目の前で見てきました。

Tさんは背中を見せてチームを引っ張るスタイルのリーダータイプです。いくつかのプロジェクトを経験する中で、顧客との要件定義やエンジニアチームのマネジメントにTさんの時間を使わせるのはもったいなさすぎると思い、私に代わりを任せてもらうようにしました。

顧客の要求、合意した要件、期待するゴールイメージと期間をお伝えし、技術的に難易度の高い課題をお任せするようにしました。
当然爆速で対応いただけるので、ご一緒したプロジェクトも順調に進み成功しました。

なぜTさんに活躍いただけたかというと、Tさんの徹底的な把握が出来ていたからです。

Tさんは新卒のひとつ上の代の先輩でとても仲良くしていただいており、一緒に仕事をしていたので得意不得意もわかっていました。
また、非常に人柄の良い人格者ということもあり、仕事をお願いしやすすかったです。

言ってしまえば、プロジェクトの状況さえ把握していたら点を取ってもらうことは比較的難易度は高くない状況でした。

新たなスペシャル・ワンを迎え入れるチャンス

今、私のチームに新しいメンバーを迎えられるチャンスがきています。
ベンチャー企業で実質CTOをされている方にオファーを出しており、あとは条件面などで合意出来るかという状況です。

その方は年齢が私よりも15個上。これまで個人商店的な仕事の仕方をされており、私のチームが扱っているような大規模システムの開発経験は少ない。0.5聞いたら10返してくる程におしゃべり。ご自身の意見を強く主張することでぶつかることもよくある。
など、経験的には非常に魅力的でありながら、かなり癖のある方で、年齢的にも柔軟な対応を求めることは難しい印象です。

私のチームの仕事の進め方や期待する役割をお伝えし、ジョインいただいた際の動きについて再度すり合わせ後に、最終的なオファーを出させていただきます。

その後、チームに迎え入れることができた際には、私がスペシャル・ワンが活躍できるチームに整えられるかが大きな課題となりそうです。

私のチームにフィットしその実力を十分に発揮いただければ現状のチームのこと課題を突破する起爆剤となっていただけるという期待があるので、毒を飲む覚悟でチャレンジしたいと思います。


ということで、スペシャル・ワンを活かせるのが名将であるという話でした。
最後までお読みいただきありがとうございます。



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