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同郷の星、有原航平。筆者の人生において、彼はどのような存在なのか、少しだけ語らせてほしい。⑤

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北海道日本ハムファイターズでなければ、この夢は実現しなかったかもしれない。

 その後、早稲田大学からドラフト1位で北海道日本ハムファイターズへ入団し、素晴らしい6年間を過ごした後、彼は今、アリゾナでスプリングトレーニングに参加している。彼は今、メジャーリーガーになった。ここまで辿り着いたのは、間違いなく彼自身の努力の賜物であるが、昨今のプロ野球界を見ていると、本人の努力だけではどうにもならない部分があり、実際MLBに行きたくても行けないケースがあるのが現状だ。その中で、航平はそのような影響をほぼ受けず、メジャーへと旅立てた。つまり、航平は周りの環境にも恵まれていたのだ。

振り返ってみると、航平は素晴らしい仲間や指導者の方々に恵まれていたと思う。少年野球や中学校の指導者や関係者、広陵高校の中井監督を始め早稲田大学の岡村監督、日本ハムの栗山監督及び、コーチや選手達。皆が航平という人間を理解し、支え、のびのび育ててくれたと感じる。そしてなんといっても、6年間所属した北海道日本ハムファイターズという素晴らしい球団だ。厳しいチーム状況の中でも、文句一つ言わず、彼の夢を留めさせることなく、気持ちよくアメリカへと送り出してくれた。大卒からたった6年、28歳で渡米。はっきり言って他の球団にはなかなか真似出来ないだろう。今思えば、ドラフト会議でファイターズが航平の指名権を獲得した時、それがメジャーへの道が開く瞬間だったと運命を感じる。筆者も日本ハムファイターズには本当に感謝しているし、航平が去った今でも引き続き応援し続けるつもりだ。

以前、航平が早稲田大学へ進学すると聞いた時、行けるとしても30歳を超えてからでないと無理だな、と思っていたのですが、実際は脂の乗り切った状態での渡米が実現しました。本当に日本ハムには感謝してもしきれないくらいです。球団が作ったTHX有原Tシャツを購入させていただきましたが、感謝したいのはこっちだよ!と見るたびに思っています笑

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 様々な幸運に恵まれた航平だが、それは自身が引き寄せていると言っても過言ではない。彼の礼儀正しさや、野球に対する誠実さ、それが周りの人間に共鳴し、今日に繋がっているのである。筆者もその一人であり、彼の魅力に取り憑かれ、こんな長文を書いているのだ(笑)

いつの時代も挑戦し、成長を求めた野球人生。レンジャーズはそこに目をつけた。

 航平の野球人生を振り返ってみると、彼はいつの時代でもチャレンジャーだった。航平の所属していたクラブチームや中学校の野球部に、広陵との特別なパイプがあるわけでもなく、定期的に選手を送り込んでいるわけでもなく、広陵に現役の先輩がいるわけでもない。練習も特別厳しい環境ではなかったので、その中で広陵に進学するという事は相当チャレンジングな事だったと感じる。数多の進学先から早稲田大学を選択した事もそうだったと思うので、マイペースで、孤高の存在である航平は、全く異なる環境に身を投じる事を苦にしないはずだ。

    そんなチャレンジングな精神に加えて、彼は常に向上心を持って成長曲線を維持し続けている。球種一つとっても、高校でチェンジアップを習得して一皮むけ、プロに入ってフォークを自分のものにしてプロで生きてく道を拓き、最多勝をとった年には、新たにコントロールの効いたツーシー厶と、クオリティを上げたチェンジアップで相手をねじ伏せた。球速も勝負所では150km/hを超える威力を発揮し、結果を出している。昨年こそ、ぱっとしない成績ではあったが、何か成長するための課題を持って投球しているように筆者は感じた。何より、常に持っている向上心と、未だ伸び続ける成長曲線を一番感じ取っているのは、航平を獲得したテキサス・レンジャーズ自身で間違いないだろう。事実、航平に対してさらなる進化を具体的に提示してきたのはレンジャーズ側だ。つまり、レンジャーズは航平の"未完成感"を魅力的に感じ取っているわけなのだ。

彼自身の持つポテンシャルと優れた適応力。有原航平は"通用する"ではなく、"適応していく"。

   単純に昔から応援してきたので、通用してほしい!というのは間違いなくあるが、航平の持つポテンシャルを考えると、やはり長くMLBでやっていける未来を想像してしまう。しかし、現状の能力のままで通用するとは筆者も思っていない。必ず適応し、成長していく事は大前提である。

   まず、筆者が勝手に抱いている楽観材料だが、先人達の実績から、縦に鋭く落ちる変化球は有効と言われるので、航平はその縦球種で素晴らしいものを持っており、それ以外の球種も豊富だ。近年MLBでは、フライボール革命によって球種のトレンドが目まぐるしく変化しているので、時代のニーズにあった球種をチョイスできる引き出しが多いのは、かなり有効だと言える。それに加えて左右のコースを突けるコントロールも備えているので自滅するようなケースはほぼないだろう。ある記事では、航平を「Complete Package」と評していたので、海外もそのようなイメージを抱いているはずだ。

    次に、筆者が勝手に抱いている懸念材料だが、まずMLB公式球に馴染めるのかというとこだ。それはアリゾナで実践登板したオープン戦3試合を見る限り、試合を重ねるにつれ順応していると言っていいだろう。本人も「慣れたと言っていい状況にある」と発言している。投げたい球を自分の意志で投げて打ち取っているようには感じるので、今の所コミュニケーションも問題なく取れているだろう。そして次に、これは最も重要な事だと筆者は考えるが、それは4シーム(直球)のクオリティを上げる事だ。それが出来れば、配球の幅が広がり、さらにワンランク上のレベルに辿り着けるはずだ。そして、航平はそれらをこなせる適応力とポテンシャルを両方備えていると考えている。

    航平はNPBに在籍した6年間で、新人王や最多勝は獲得しているが、日本球界が窮屈になるほどの成績は残せているとは言えない。そこが過去挑戦した日本人メジャーリーガーと違うところで、未知な所なのだ。有原航平はまだ何も完成していない。未完成のまま渡米したのだ。なので通用する、しないではなく、"これから適応していく"のだ。


筆者にとって、有原航平とは。

   身近だった人間がプロ野球選手になる、それだけでも凄いことだが、有原航平はメジャーリーガーになった。筆者が思い描いた十数年越しの願いがついに現実となり、航平にはこの場を借りて、本当に感謝申し上げたい。ただ、航平がユニホームに袖を通したその時その瞬間が夢ではあったが、いざ実現すると、もちろん感動はしたが、思ったより感情の高ぶりなどがなかった。よく考えてみると、筆者は昔から航平がメジャーリーガーになる事を前提とした物事の捉え方をしていたので、言わば、ようやく土俵に乗った状態であり、レンジャーズと契約した事は単なる通過点に過ぎず、実は夢はもっと先に設定されてた事に気付かされたのだ。あと少しでMLBレギュラーシーズンの幕が開ける。テキサスレンジャーズのユニホームを身に纏い、グローブライフ・フィールドに詰め掛けた沢山の観客を魅了する、そんな日が待ち遠しい。

 子供の頃、イチローが好きでMLBの世界に惹き込まれた。そんな魅力的な世界に、今度は航平が飛び込んでいく。 筆者にとって、有原航平は"夢"そのものだ。夢は大きく、未来は明るい。その"夢"をこの目に焼き付けるため、必ずアメリカに行きます。出来れば、登板日が明確に分かるワールドシリーズで、”圧倒的完成度”を誇る航平を見るために…


最後までお読み頂き本当にありがとうございました。自分でもびっくりするくらい長文になりました(汗)

タイトルの少しだけ…←嘘でした笑


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