【Money(手当)】会社役員でも傷病手当金がもらえるかも!
こんにちは!koheiです!
本日のテーマは、経営者や個人事業主は傷病手当金がもらえないと一般的に思われていると思いますが、条件が揃えば傷病手当がもらえる!というテーマで書いていきます。
実際、私も、もらえないものだと勝手に諦めていました。だから働けなくなったときのために収入をカバーしてくれる民間の保険も入ったばかりでした。しかしその保険は、今回は無力でした・・・(笑)その辺りについても書いていきますので、最後までお付き合いお願いいたします!
■傷病手当とは
病気やケガで会社を休んだときに支給される手当のことです。もらうには条件がありますので、見ていきましょう。
・支給される条件
(次の①~④の条件をすべて満たしたときに支給される)
・支給される期間について
支給を開始した日から通算して1年6ヶ月。(令和1月1日に制度変更あり、より支給される側に有利な内容になりました。)
・支給される傷病手当金の額
1日あたりの支給金額=(支給開始前の継続した12ヶ月の各月の標準報酬月額を平均した額)÷30日×2/3
※詳細については、全国健康保険協会のHPをご覧ください。
・申請方法について
社員の方は、会社の総務などの部署に傷病手当金の申請をしたい旨を伝えましょう。
私の場合は社労士にその旨伝え、必要資料や手続きを行ってもらいました。
簡単な流れです。
・「傷病手当金支給申請書」を受け取り、必要事項を記入する。
・医師に申請書の必要な欄を記入してもらう
・会社に申請書の必要な欄を記入してもらう
・会社が加入している健康保険組合に申請書を提出する
・申請してから支給されるまでの期間
傷病手当金支給申請書を提出した後に、会社が加入している健康保険組合が審査を行い、条件をクリアしていれば傷病手当金が支給されます。
申請書を提出してから支給されるまでに約1ヶ月間かかります。
※注意点
ここで重要なのが、基本的に医師が申請書を記入する期間というのは、過去の期間になるということです。つまり、この人は「今後働けない状態です」ということではなく、「これまで働けなかった状態でした」と書くわけです。
通常、給与というものは前月働いた分を翌月にもらいますよね。
だから例えば4月に働いた分は5月(25日や末日)に支払われると思います。もし4月から休み始めて4月分の申請書を準備しようと思った場合、4月が終わって5月に入らないと4月に働けなかった証明を医師は出せないため、5月に入ってから申請すると、支給されるのが6月になってしまう可能性が高いというわけです。そのため5月末までの支払いを手当金で賄いたい場合、間に合わない可能性が高いので、ここが注意ポイントになります。
■会社役員でも支給されるのか
・気を付けるポイント
①役員報酬は給与という概念ではない
社長を含め役員も健康保険の被保険者であるため、上述した条件の通りであれば支給されます。
では、役員が社員と違う点は?というと、給与ではなく役員報酬をもらっているという点です。役員報酬というのは、事業年度で上がったり下がったり、賞与などの臨時報酬は基本的にありません。そのため、会社を休んだからと言って減給されるということはないのです。
私も、仕事の量を減らし始めてから5ヶ月ほどは、他役員と話して、休む前と同等の役員報酬をいただいていました。(これ、とても感謝です)
なぜもらっていたかというと、こんなに病状が長期化するとは思っていなかったからです。しかし、長期化を覚悟したタイミングで話し合い、役員報酬を止め、傷病手当金をもらうという選択肢にしたわけです。
役員報酬の変更などについては、株主総会で議事録に記し、それを健康保険組合に提出すればOKという場合が多いかと思います。
② 業務上傷病だと条件がある
傷病手当金は、上述したように「業務外の理由により」という点が重要です。社員であれば、業務上や通勤上で負傷した場合には、労災保険から給付されます。しかし、社長や役員、また個人事業主は労災保険の適用外となります。
ただし、平成25年10月1日以降に発生した業務上の疾病・負傷については、健康保険被保険者5人以下(代表含め)の法人役員の場合で、労災保険の給付が受けられない場合には、傷病手当金も含めて健康保険を使ってOKとなりました。諦めずに該当していないかどうか確認しましょう!
■経営者が入れる民間の保険
会社経営者や個人事業主は何かあった時のために民間の保険に入っておくことも重要だと思います。民間の保険には、治療費をカバーするものと、収入をカバーするものの2種類があります。
ウチの会社でもちょうど昨年から収入をカバーする保険に入りました。
ただし、条件が・・・
それが入院していないとダメという内容でした。
保険って、入るときは病気になっていないから気が付かないんだけど、今になって思うと、入院しないけど病気で働けなることも意外と多いし、いまどき入院する方が少ないとも言われますから、その辺キチっと考えてから入った方がいいですね。
結論せっかく入っていた保険は今回何の力も発揮してくれませんでした(笑)こんなこと言うと保険屋さんに怒られちゃいますが、使いたいときに使えないこと多いですよねー(笑)
病気やケガをしてから調べるのは、普段よりも大変ですし、心に余裕がないタイミングなので、健康なうちに調べておくと良いと思います!
こんな本もあるので、健康なうちに読んでリスク管理をしておいてはいかがでしょうか?
■予告編
・傷病手当をもらいながら収入を得られる方法
傷病手当は今までのお給料の満額もらえるわけではありません。しかも、なってみて分かるのが、医療費が思いのほかかかるということです。給料の3分の2であれば、貯蓄に回していただ額が減るとか、病気で外出やレジャーなどの頻度も下がるし、そんなにお金使わないから何とかなるような気もしますが、その分医療費がかかります。だから意外と手当金だけでは苦しいという方も多いはずです。
特に会社役員というのは、複数の会社に所属して、複数の会社から役員報酬をもらうというケースが多いと思います。私もそうです。しかし、社会保険にすべての会社で入るかというと、そういうわけではありません。主要となる会社の社会保険に加入し、その他は加入してないケースが多いです。そうなってくると、傷病手当金がもらえるのは、社会保険に加入している主要となる会社からもらっている報酬の3分の2しかもらえないことになります。
例)A社で30万、B社で20万、C社で10万の合計60万円を役員報酬でもらってる場合で、3社とも役員報酬をストップするという判断になった場合。60万円の3分の2であれば手当金は40万です。しかし、A社でのみ社会保険に入っていると、30万円の3分の2で20万円しか手当金が入ってこない計算となり、元々の報酬の3分の1になってしまいます。そうなってくるとかなり厳しいことになるのは想像がつきますよね。
また別記事で傷病手当金をもらいながらも収入を得られる方法について書いてみようと思います。もちろん、傷病手当金は、働けない人のための手当金なので、手当金をもらいながら労働収入を得ることは禁じられていることは前提となりますので、ご承知の上でお願いします。
■さいごに
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