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<正直ナメてた豪州の学生ビザ>

一大決心をし、キャリアを捨ててオーストラリアに一家で移り住む計画を立てた

これからの事にワクワクする反面、妻や子供と離れる寂しさに戸惑いながら毎日仕事と家事に追われそこそこ幸せに暮らしています

オーストラリアでは既にワーホリのビザをフルで使っているため、学生ビザか就労ビザで渡豪するしかないのですが、学校を決めるところからビザを取るまでの

自分のイメージはこちら


①学校にお金払って入学

②学生ビザ申請

③許可下りたからいざ出発


この考えがかなり現実との差があることを思い知る。


まず、学校に入るためには当然ながら試験がある。


というかまず学校がいくつもあって、学費も違えば求められる能力も異なる。


例えば、英語で言えばIELTS 5.5がないとそもそもダメって言う所もあれば

TOEICの点数でもいいよって所もある。

スピーキングのテストをオンラインで行う学校もあれば、英語力の証明だけできればOKという所もある。


厳しい学校だとオーストラリアの学校に行かないと英語力の証明書がない人は入学試験が受けられない場所もある。


しかし、自分にはIELTSを勉強し5.5をとってから入学を申し込むほどの時間はない。もうすぐ35歳になってしまう。

そして今回の渡豪のきっかけとなった事も、あまり時間をかけていられないというのがあった。

数ある学校の中から、専門分野と候補を考えなければならず、頭を抱えた。


このご時世という事もあって、自分はたまたま試験は自宅で受けられることになった。

当然カンニングなどはしてはいけない。時間制限も一応定められている。

でも誰も見ていないので、始めるタイミングも終わるタイミングも自分で勝手にやればいいし

なんなら誰も見てないんだから調べまくって1日使ってもいいのだ。なんて緩いんだ…と思った。


でもなんかズルして入学したところで、いつかバレるだろうし英語力がなかったら勉強についてこれないって事で

退学させられても困るし、まじめに受けようと思った。


結果は合格。

リスニングはマジで何言っているのかわからない問題もあったが、安心した。


ここまで行ったら学校からGTE(Genuine Temporary Entrant)という書類が届く。

その書類には自分や家族の情報と、後半にいくつか質問があるのだが、これが実はとても厄介。

馬鹿正直に答えていたら落とされてしまうらしく、例えば簡単な質問で

①オーストラリアに友達はいるか?

といった質問にYESと答えただけで落選されることもあるらしい。絶対にYESと答えないようにエージェントから言われた。


理由としては、オーストラリアと言う国はそもそも移民を増やしたくない国で

これから自分の能力を高めてオーストラリアでこんなことをして経済に貢献します!などと

熱いメッセージを学校に送ろうものなら「え?卒業後も住むつもりなの?」と思われて速攻蹴られるらしい。


冷たく聞こえるかもしれないが、実際にオーストラリアのシドニーではアジア人が増えすぎたせいで

歩いている人たちはほとんどが黒髪のアジアンだ。

そのせいか、オーストラリア政府は今まで快く受け入れていた移民を簡単には永住できないようにした。

多分他にも理由はあると思うし、上記の理由も本当かどうかはわからないが、聞いた噂だ。


その事から、何かの専門分野か大学を卒業し、それを証明できる人でなければ永住権は申請できなくなった。

昔(40~50年くらい前?)は不法入国者を政府が集めて「永住権欲しい人ー?」と聞いてきて

手を挙げた人はみんなもらえた時代もあったらしい。今では考えられない。


オーストラリアでビジネスをする外国人用にもビザが与えられるが、お金でビザが買えた時代があったせいで

中国人がとんでも無く増えたのも事実。他国の人の頑張りもあって作られた国なのに、なんか寂しい。

そもそも言ってしまえば元々あんたらヨーロッパ人の国でもないけどな。


とまあ愚痴も入ってしまって申し訳ないが、そんなこんなでGTEの質問には気を付けなければならない。


②この学校を卒業したらどんなキャリアを形成する予定ですか?

この質問も「私は御社(学校)を卒業したら起業してオーストラリアに◯◯の店をオープンします!」などと間抜けな回答をした日には、来週から違う学校を探さないといけなくなる。


とにかく、卒業したらオーストラリアを出て自分の国に帰ります!永住する気なんてありません!と答えられたら50%大丈夫だろう。あとの半分は将来のビジョンをどれだけ印象よく書くことができるか、だ。


そのGTEを提出し、学校側から入学が正式に認められたら今度はオファーの手紙が届く。


その手紙には学費の振込先と具体的なキャンセル料などの説明が記載されている。

最後のページにサインする箇所があり、十筆で署名するのと、学校に学費を振り込んだ入金証明ができる書類を送れば一旦は学校からのCOEという書類が届くまで待つ事になり、それが届いたら今度は留学生が必ず入らないといけない保険(OSHC)に入って、両方を学生ビザの申請の際に入管に提出する。

その際にはさきほど述べた学校に送ったGTEとは別で政府に対して書くGTEがあるらしく年齢の事や家族もいるのに、なんでキャリアチェンジするの?といった質問に対して更にシビアに回答しないと今までの苦労が水の泡になる。


このアドバイスをしてくれているのは留学エージェントなのだが、このエージェントに会うまでも相当苦労した。

嘘っぱちエージェントやぼったくりエージェントもいた。最後の最後で泣きついたのが今のお世話になっているエージェントだ。


ここまで書いて、思っていたよりも倍かかる事を改めて認識した、時間も労力も。


エージェントから送られてきた今後の流れについての資料は、



なんと138ページ!!!


やばくない?これからだよね完全にこれ!これからだよね大変なのって!!!?


これを仕事も家庭もやりながらクリアするとなると、相当やばいと言うことがわかる。


軽く述べた保険も、何社もある中からどれが一番いいのかとかも調べないといけない。

終わってしまえば大したことはないのかもしれないが、とにかく今は仕事も繁忙期中の繁忙期で、

帰宅する疲れはテレワークなので無いのがせめてもの救いだ。


30歳を超えて家庭があると海外移住への壁は思ったよりも厚く

ここまで順調でも、国から断られたら完全にこの計画は潰れる。


果たして目標の5月中にオーストラリアに渡れるのだろうか…。


最後まで読んでいただいてありがとうございます!









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