見出し画像

推し活、結局金なのか。


表題の問いに対する、私の個人的な答えを先に述べよう。

「金が全てではないが、金をかけた方がより深く潜ることができる。てか、好きにしな?」
である。



とはいえ、完全にジャンルによる、と思う。
アニメであれば放映している時間帯にリアタイしたり、録画や無料の見逃し配信を駆使したりすればある程度無料で楽しむことができる。

またYouTubeなどで動画を投稿している人や配信している人を推す場合も、その動画や配信を見る分にはお金がかからないことの方が多い。

そしてお金をかけずともある程度深く潜ることができるので、コスパはめちゃくちゃいい。

だが、私が色濃く生きてきたジャンルはそうもいかなかった。
それが「3次元のアイドル」である。

とはいえ自分の通ってきた道のことしかわからないので、ここでは嵐、そして嵐と同じ事務所に所属するアイドルたちのヲタクの話を中心にしようと思う。

※昨今の報道には一切触れていません。
※事務所の名前は出してもいいんだろうけどなんとなく気が引けるので出しません。従って、この記事で出てくる「アイドル」「男性アイドル」は全てあの事務所所属の彼らを総称しているものとなります。



私は、自分たちのヲタク活動に対し「札束で殴り合いしている」という表現を使うことが多い。

1名義ではコンサートなどのイベントごと(ヲタクがいうところの「現場」)に当たるわけがないので、親や友達をはじめ自分の周りの人間と協力してやっと「お席がご用意される」という実情。
オリコンランキング初登場1位の連続を途切れさせまいと同発のアーティストを調べて、ヤバそうだったらタワレコに鬼のように並び、韓国アイドルのようにトレカが入っているわけでもないのに同じCDを何枚も買う猛者たち。(ちなみに猛者中の猛者の方はダンボール○箱とかのレベルです)

私自身も、嵐という規模感が別格すぎるグループを応援していることもあり、そもそもチケットを用意するところから血の涙を流していた。

人によっては「札束で殴る」行為の中に、危ない橋を渡るものもあったりなかったりするのも事実。だがその行動の善悪は置いておいても、やはり「札束で殴る」という言葉はある程度、いやかなり的を得た表現だと思う。

とはいえ、無料でも全然楽しめる。
例えば、私の自担(櫻井翔さん)は、報道番組を含めると週3日の冠番組があるので、お金をかけずとも1週間のうち3日は自担を見ることができる。
またYouTubeなど公式が提供してくれるものも最近は充実してきたので、TVの露出がそこまでなくてもある程度は楽しめるのだろう。

ただ、3次元の醍醐味である「実際にこの目で自担を見る」という行動は、お金をかけないとできない。
しかも、かなり必要である。
まずFCに入り、そこからイベントへ申し込み。運が良ければ「お席がご用意」される。
そこから、まずチケ代・グッズ代(最低限ペンラと団扇はあったほうが楽しい)・交通費・参戦服・美容代…………。

お金…かかるなあ…。

もちろん、最低限必要なのはチケ代と交通費くらいだと思う。
だが実際に「会ってみたい!」と思った時にはもうペンラやら団扇やらは少なくとも欲しくなってるし、参戦服もウッキウキで考えるようになっているのだ。美容院の周期も参戦日に合わせて調整しだすし、もうなんか、そうなっちゃうのだ。

というか、続けているうちに払っている感覚がなくなってくる。

これが多分危ないし、終わりの始まりなんだろうなと思う。


どれだけお金をかけているか・どれだけ推しのことを知っているか・どれだけグッズをたくさん持っているか・どれだけ前から応援しているか
=愛の大きさ
なんてそんなことはない。というかどう思おうがその人の自由だけど、これが大衆の意見かと言われるとそうではない。


幸いにも(?)、私は生活を切り詰めてまでヲタ活をするタイプではないので、ヲタ活によって生死を彷徨いそうになったことはない。

それは、一応自分の中で買う買わないの取捨選択であったり、踏み越えないでおこうと思っているボーダーラインがあって、それを今のところ守れているからではないかと思う。
とはいえ、大学生になってバイトを始めたり、社会人になってより多くのお金を稼げるようになってからは、多少その水準が上がったようにも思うけれど、やはりどこかで自律するのは大切だ。


とはいえ、たいしてお金を出さないのに文句だけダラダラ垂れたり、
転売を通報という正当な行動をしているものの、それをSNSで自慢して正義感を盾に他人を馬鹿にする発言をするようなヲタクにはなりたくないな。

いくら通報を頑張ったって、そういう目に付くところで他人のことを蔑む人に、お席がご用意されることはないからね。
周りにそういう人がいたから余計にそう感じる。

そして、きっとこういう人が札束で殴られていくんだろうな…とも同時に思う。


さて、長くなったけど、結局推し活は金が全てではないと思う。
自分が楽しければそれでいいのだ。他人にどうこう言われる筋合いはない。迷惑かけてるなら別ですけど。

ただ「札束で殴る」という血で血を洗う戦場が舞台でありその上で踊り舞う私たちアイドルヲタクからすれば、金が全てではないにしろ驚くことが多い。

例えば、YouTuberが「メンバーシップ見てくれた?面白かったでしょ!」というようなSNSの投稿にリプ垢っぽいものから寄せられる「メンバーシップ入ってないから見れてないよ〜」というリプ。

入ってないんか〜〜〜〜〜い!
まあ有料やもんな…とは思うけど、アイドルヲタク界隈で「○○くんしか勝たん♡」みたいなアカウントは大概札束をロケットランチャーみたいな使い方する人だから、なんだか変な気持ちになる。

ま、自分が楽しければそれでいいのよ。推しをもっと知りたければ課金。推しに会いたければ課金。
より深く潜りたいなら課金。

それだけなので。


私だって、自分のお金の使い方が正しいとも思えないが、自分が楽しいのでこれでいいんだと思っている。

推し活・ヲタ活にメスが入りかかってる今日この頃であるが、
狂っている・俗世と乖離している・一種の宗教のようだなんだと自覚しながら、それでも自担に推しに溺れるのはサイコーなんだよ。

とりあえず私は自担の次なる露出に向けて、札束という名の弾をリロードしておこうかな。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?