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逃げた先にあるもの:休職体験記



この話をざっくり要約すると
「普通に会社行って働いていた時よりも、休職している時の対応の方が酷くて失望した話」
である。


何から話せば意図しないところで曲解されずに話ができるかも分からないし、あの時の私が正常な判断のできる頭だったかも正直分からない。
もちろん今から始まる話は、私の一方的な主張のみになるので全てを鵜呑みにはしてほしくない。でも少なくとも「休職した私からすればこの対応は酷かった」というのは事実なので、そんな人もいるんだ、程度に見てってほしい。


休職するまでの流れ、これを話すとめちゃくちゃに長い。
詳しくは他の記事に書いているので簡潔にいうと

1年目9月末
涙が止まらなくなり会社を休む。
ストレスが爆発したことが原因なのは分かっていたが、一過性だろうとなぜか思ってしまいその後は普通に出勤。

1年目12月
この頃から胃が痛み始める。
分かりやすく体調の悪化が進む。これが休職するまで続く。

2年目4月
ストレス過多で免疫力が低下している中、職場経由でコロナ罹患。
体調不良がデフォルトすぎて、いつもより胃が痛かったり喉が痛かったりしたが熱が出るまで全く気づけなかった。

2年目9月
今までの体調不良に加え、動悸息切れが加わり、立つのもしんどい状態になる。
その上、営業ノルマ等々で詰めに詰められ、息が浅くなり体調不良なのか何なのか、全ての境界線がわからなくなる。

2年目10月頭
心療内科は駆け込み、休職。

こんな感じ。
(なんか全然簡潔じゃなかった…。)


もちろん働いている間の環境も、私にとっては苦しいものだった。
けれど多分、世間的にいうブラック企業というものとは違うんだろうな、とも思う。
だからこそ、在職中も休職中も、そして退職した今も思うのは「上に立つ人間が自分に全く合わなかった」ということだ。これは休職中に特に強く感じることとなる。



休職中、所属長からかなりの頻度で連絡が来た。
連絡が来るだけでも嫌だったが、それならまだいい。問題なのはその内容と言い方だ。

連絡が来るたびに必ずと言っていいほどこう言われた。
「適応障害というものは仕事が合わないから発症している。もし所属を変えても上手くいかないだろう。だから退職するならハッキリしろ。」

ハ??????????

あなた自身そしてあなたが作り出す所属部署のノルマ達成への執着が原因だよ!!!!!ということは一切言わなかった。

というかそもそも休職中の人にかける言葉として正しいと本気で思っているのだろうか。どう考えてもおかしいとしか私は思えない。
そんなにすぐに結論が出るのなら休職なんてしない。正常な判断ができるか怪しいから休職してるんだろうがよ。

しかもさらに酷いのが、電話口で私が涙声になっていてもこの問い詰めが続くのだ。
まるで、応接室で営業ノルマを懇々と詰めに詰められたあの時のような口調。今は休職中だというのに、なぜこんなことができるのか。

涙声になっても終わらなかった問い詰め。
最後に聞こえたガチャンと雑に電話を置く音で向こうに何も聞こえないことを確認したと同時に、「○ね!」と自分でも驚くほど汚い言葉を浴びせ受話器を投げるように置いた。



このような経験を経て、私が学んだことは、「人の気持ちなんて絶対に分からない」ということである。

所属長が一切私の気持ちを理解しなかったのと同じように、私もなぜ所属長がなぜ休職中の私に対して責め立てるような口調で結論を急かすのか全く分からなかった。
今も分からないし、分からなくていいのだと思っている。

これが全てだ。


最後、人事の方に退職を伝えた際に「原因は何だったのかな?」と聞かれたが、本当のことは答えなかった。

そりゃ会社に問題がないわけではないだろう。
誰がその部署の上に立つかによって違う営業ノルマへの意識や部署の雰囲気。頑張れる人はもっと頑張れというようなノルマの掲げ方。

所属部署は所属長の配下にあり完全なる独裁政治。他の上司の愚痴を言う人はたくさんいたのに、所属長の愚痴を言う人はいない。
同期が他の上司への愚痴の延長で、所属長の態度はパワハラだと言いかけた時は、冗談だろと言うように周りが笑って誤魔化していたのが気持ち悪くて仕方ない。
私が代わりに言おう、パワハラだ。
でも、それくらい「「絶対」」だったのだ。

このような有様のため本部がいくら社員に寄り添った施策を打ち出そうとしてもそれが細部まで降りてこない。

きっと他にも沢山原因があったはずだ。
でも休職中の対応を見ると、もう全部全部所属長の独裁政治が原因なんじゃないかと思うことしかできなくなってしまった。

椅子にこれでもかというほどもたれ掛け、部下を「お前」と呼び、他の社員に聞こえる声で怒鳴りつける姿はパワハラ以外の何者でも無かったし、
何より私への休職中の態度がそれを物語っていたと思う。

私が言っても、あのモンスターが解雇されることはない。それを知っているから言わなかった。
それに、もういなくなる会社のことなんて、本当に心底どうでもよかった。



このように、休職しても必ず楽になると言うわけでもない。
もちろん所属長の圧がなくても、このままでいいんだろうかとかそういう類の不安は募っていくし、楽しいことばかりではない。

もちろんいいこともたくさんある。
私が休職していた頃はちょうどサッカーのW杯がやっていたのだが、それを今は東京に行ってしまった弟の解説付きで観ることができたのはとてもいい思い出だったと思う。
他にもディズニーランドに連れてってくれた友達がいたり、他部署の同期が一緒にご飯を食べてくれたりした。
何より体調不良が消し飛んだのが一番良かったけれど。


もしあの頃の私のように、苦しんでいる人がいるのなら今すぐに逃げてほしい。
逃げた先に何が待っているのかはその人次第ではあるが、今いる場所よりは少なくとも楽になると私は思う。

皆様の心の安寧と、幸せを願っています。

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