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AIで作る友人・恋人

AIで作る友人・恋人について、どういった感想を抱くでしょうか。
ありえない、でしょうか。
私は割と現実的な話ではないかと思っています。今日はそんなことについて、思うままにいろいろと書き連ねていこうと思います。今日はメモ書きのようにザーっと書き連ねて、後日興が乗れば整理して書きます。

AIで作る友人と聞いて、私が一番初めに思いつくのが「ドラえもん」、AIで作る恋人と聞いて思いつくのがher/世界でひとつの彼女、エクス・マキナでしょうか。

ドラえもん、相当ひねくれた人でない限り、ドラえもんが「ロボット」という事は知っています。「人間」ののび太君と「ロボット」のドラえもんが友達になる作品です。
そんな二人の友情を描いた映画「帰ってきたドラえもん」では感動して涙を流します。

ロボット(人工知能)と人間の友情を描いた作品は枚挙にいとまがありません。
もちろんロボット(人工知能)と恋に落ちる作品も大量にあります。

こういった作品を知っていて、違和感なく受け入れている私たちが「AIで作る友人・恋人」がありえないとなぜ言えるのでしょうか。

「ドラえもん」には「キャラクターとしてのイラストや姿がある」からでしょうか。
今やある程度一貫したキャラクターを作り出すことは可能です。そして、キャラクターのアイコンをつけて発言していたら、私たちの脳は「そのキャラクターが言っている」と錯覚します。
SNSのアイコンは顕著でしょうし、私のこのnoteも「ショートカットで赤い髪をした少女」で投稿し続けているので、もしかしたらそういったイメージを持っている方もいらっしゃるのではないでしょうか?(ある日突然青い髪の長髪のアイキャッチで投稿したら違和感を覚える人もいると思います)。
AIにそういったキャラクターで会話をし続けてもらえばきっと私たちは錯覚するでしょう。
姿については突破できそうです。

「ドラえもん」には「キャラクターとしての声がある」からでしょうか。
こちらも最近の生成AIの読み上げの精度はとても高いです。
また、音声の元データがあれば、「その人の声で」話しかけてもらうことも可能です(英語の方が精度が高く、海外ではこちらが声優さんのストライキ等につながっているわけですが、この記事では人間が生み出した悪意に対しては目をつむり純粋に技術について目を向けようと思います)
私はおそらく「声フェチ」です。男性女性問わず、声で好きになるという人はいると思います。
さらにAIであれば「あなたが好きな声」に寄せていくことも可能です。「この声どっちが好き?」とパラメータ付けを繰り返していけば、その時のあなたにぴったりの声で話してくれるみたいなこともできそうです。さて、声についても突破できそうです。

「ドラえもん」とのび太君のように殴り合うことはちょっと難しそうですが、ARゴーグルをつけて、ドラえもんと会話しながら町中を歩くことは、近い将来「違和感なく」できるようになると思います。

https://www.xreal.com/jp/air2/
現時点でもこういった軽量のARゴーグルはありますし、

https://cotomo.ai/
こういったAIと会話するアプリもどんどん出てきています。

今はまだ「検証段階」感が強いですが、ChatGPTが登場してからまだ数年。スマホだって普及してから10数年でこれだけ一般化しましたし、このままのペースで進めば「違和感なく」溶け込むようになるでしょう。

ここから少し生生しい単語が並ぶので、未成年の方は注意が必要かもしれません。性とかそういった話が嫌な方は読むのを中断してください(当然露骨な表現はないですが)

「AIには肉体がない・種族が違う」といった事を考える方も居ると思います。
極端な表現をすると性行為をして子孫を残すために感じるものが愛といった論点でしょうか。

なるほど確かにそういったこともあるかもしれませんね。
ただ、私たちの持っている単純接触効果(繰り返し見たり、会ったり、接触する回数が増えるほど、警戒心が薄れていき、親しみや親近感を感じるという効果)はなかなかに侮れません。
ペットを飼っている方は「ペットを愛している」と言うでしょうし、自分の車の事を「愛車」と言ったりします。ぬいぐるみに対して「愛」を感じる方も居るでしょう。
そもそも「人の見た目」をしているものに対して、私たちは「愛」のようなものを感じます。
サッカーボールを蹴るのは楽しく見ることが出来ますが、あのボールが人の見た目だったら、同じように楽しめないでしょう。
やっていることは同じ、素材も同じ、ただ印刷されている模様が人の形をしているというだけで、です。

現在はこういった歩行できるロボット(これも半年以上前の動画なので、現在はもっと進んでいそう)もあります。
この動画の途中で「蹴られてもバランスを崩さず立っている」というシーンがありますが、こういった動画に「え……」となる人もいるのではないでしょうか。
https://youtu.be/6y5P8usvw-Q?si=bpDbpiTpRUp6YFTV

さらにはこういった動画に対してはもっと嫌悪感のようなものを抱く方も多いと思います。
https://x.com/tradetool1/status/1809722320250167326

この中には「生き物」というものは入っていないですが、「ただ二足歩行している何か」と言うだけで私たちの脳は簡単に勘違いします。

では子孫が残せないという点ではどうでしょう。子孫が残せない=愛がない、子孫を残すための行為=愛といった極端な価値観をお持ちの方は、現在あまり多いようには思いませんが、少し触れてみます。

https://www.zwei.com/blog/0177-2/
結婚相談所のツヴァイからの引用です。

男女差はありますが、30代を終えるころにはおよそ6~7割の方に配偶者がいるということになります。
結婚してほしい場所なので好意的に書いていますが、3~4割の人に配偶者がいないことになります。
女性は体のつくり上子孫が残せる期間が男性よりも短いです。「高齢出産」というのは医学用語ではありませんが、一般に「35歳以上の女性が初めて出産すること」「経産婦が40歳以上で出産すること」とされているようです。
(あくまで一般的にの話であって、例外や現在医療が進んだことで……といった話ではありません)、30代を終えるころに配偶者がいない女性は子孫を残すことが出来ない可能性が高いです。ではこういった人は「愛」を感じることはないのでしょうか?
たぶん多くの人がNoと言うと思います。

また、避妊具や避妊薬を飲んでの性行為は「子孫を残す」ことに対しては最大の冒涜だと思うのですが、それでも人間は「愛」を感じますよね?きっと。

何が言いたいかと言うと人間の「愛」なんて適当なものなのかなと思っています。心理学に詳しいわけではないので、学術的なことはわかりませんが。

そして、もう一歩考えを進めると「AIで作る友人・恋人」は「消費の主体がAIになる」という事も起こりえそうです。

「帰ってきたドラえもん」の中で「ぼく一人の力で君に勝たないと、ドラえもんが安心して未来に帰れないんだ!」とのび太君が叫ぶシーンがあります(リメイクですら10年以上前の作品なのでネタバレですがご容赦ください)。

これは映画の中でも説得力があるシーンとして描かれていますが、のび太(人間)がドラえもん(ロボット)のために行動するシーンです。当たり前に受け入れていますが。

人間以外の何かのために、人間が行動するという事はたくさんあります。
生活費を削ってぬいぐるみの洋服を買う。
自分が見て楽しむという観点ももちろんありますが、「ぬいぐるみも喜ぶ」と思って購入する人も一定数いるのではないでしょうか。
こういった考えを広げていくと「AIに読んでもらうために小説を書く」といった事も起こりえると思っています。

今も似たようなことは起こっています。
例えばYouTube。
YouTubeに動画を投稿して「多くの人に見てもらいたい」と思ったらYouTubeの表示アルゴリズムに思いを馳せることになります。
「YouTube君はどういった動画を投稿すれば気に入ってくれるかなぁ……」と考えているわけですね。
今はYouTube君の先に人間がいますが、のび太君がドラえもんのためにジャイアンに立ち向かったように、「AIの友人」が喜んでくれるために「AIの服を購入して」「小説を書いて読んでもらって」「声ももっといいものを使えるようにしてあげて」「もっと感情のプラグインを……」と、「誰かに見てもらうためではなく、自分だけのため」にやり始めたら?

そして、割と近い将来、5年後くらいにはそうなるんじゃないかなと思っています。

だらだらと書いてみましたが、今回はこの辺りで。

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