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物語の種③

③ヨミとヤミ

 住所不定無職のヤマシロさん。日雇いで肉体労働している。かつて、家での暮らしを始めようとしたが、その家が全焼してしまい、ホームレスにもどってしまった。
 ヤマシロさんは、墓守の格好をした神さまの使いと出会う。神さまの使いは、<ヨミの国>への入口(お墓)をつくる仕事をヤマシロさんに命じる。ヤマシロさんは<ヨミの国>に通じる入口(お墓)を作った。
 命じられた仕事を通じて、ヤマシロさんは自身の居場所(ホーム)をみつける。ホームレスの仲間たちも一緒にお墓づくりを手伝ってくれた。しかし、ヤマシロさんには<ヤミの国>への入口が待っていた。というのは、人間としての寿命が近づいていたのだった。
 ヤマシロさんが亡くなると、今度は仲間たちが<ヨミの国>への入口となるお墓を作ってくれた――。


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