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映画「戦場のメリークリスマス」を見て。教師目線で見た感想。

はじめに

新年一発目。この映画に出会えて本当に良かったと思ってます。

この映画、めちゃくちゃ濃い内容でした。

終始引き付けられていました。

主演が、あの音楽家の坂本龍一さんなの!?って見終わってから知りました。笑

この、綺麗な顔の青年は、本当に美しいなあ。

そんな感じで、ずっと見てられる。

まさか、あの坂本龍一さんとは思わなかったです。

そして、この映画、坂本龍一さんの音楽が、素晴らしいのはもちろんなのですが、役者としての坂本龍一さんにもかなり引き付けられます。

何かもどかしさを感じながら、日本軍の大尉として振る舞わなかればならない。

何か心の変化を感じているけれど、それがはっきりと何かわからない。

少しずつおかしくなって自分が何なのか、分からなくなってしまっている。

そんな極限状態まで、追い込まれたときに・・・・・・

そんなものすごく屈折した心のヨノイ大尉を、見事に演じておられると思いました。


結論から言うと、恋愛映画です。

もちろん、普通の恋愛映画ではありません。

素直に心を表現することを許されない、当時の様子など、複雑な要因がたくさん絡み合って、観る人の色んな捉えができるように、ものすごく豊かに、表現されています。

恋愛面や詳しい映画の中身については、この映画を観て頂くことを強くお勧めします。

新たな発見あること間違いなしだと思います。

今回は、教師目線で、この映画を観た時に感じたことをシェアさせていただきたく思います。

教師目線で見ると

映画で描かれていることから、僕達教師が学ぶべきことをたくさん教えてもらいました。

教師という目線で見ても、それだけ、得るものが多かったです。

世代を超えても、賞賛し続けられるだけの映画だと納得です。

舞台は第二次世界大戦下のジャワ山中の日本軍捕虜収容所。

苦境な戦況に見舞われ、捕虜を収容している日本兵も極限状態に追い込まれています。

当時の極限状態に追い込まれた、日本兵の様子が見事に描かれています。

そして日本人の時代遅れ感も、今に共通する感じがしました。

とにかく、日本人の融通の効かなさが尋常じゃないです。(笑)

捕虜になっている海外の人たちの方が、考えが柔軟です。

海外の人たちの凝り固まらない、型式に囚われない、何を優先しなければならないのかを考える思考。理不尽さに徹底して抗う様。思ったことははっきり言う。楽しむときは楽しむ。

まさに今、私たち日本人が学ぶべき姿勢でもあると感じました。

僕は、教師という仕事をしているので、特に、学校現場を強く連想しました。

学校現場にも、明らかに理不尽なものが、あります。(全てではないです)

教師がまさに日本兵。

子どもたちが、捕虜兵。

そんな姿が想起されます。

教師が、上からの理不尽な命令に従わなければならない。それを子どもたちに押し付ける。

これは明らかに無駄なことだと、分かっていながらも、命令には従わなければならない。

子どもたちは当然、はみ出したがります。

足を踏み外してみたくなります。

当然です。

明らかにこんなことしても、将来役に立たない。本当に大切なことはこんなことじゃないと分かっているから。

僕は教師の仕事をしているけれど、坂本龍一さん演じる、ヨノイ大尉がまるっきり僕達に重なりました。

そして、日本兵に抗う、デヴィット・ボウイ演じるジャック・セリアズ。馬鹿馬鹿しい日本兵の命令に屈さず、自分を貫き続ける姿もまた、今の体制に対する色んな想いと重なりました。

彼ら捕虜兵こそ本当に必要なことが分かっているのです。

名シーンである、ジャックがヨノイ大尉の頬にキスするシーン。

様々な解釈はあると思いますが、あえて、教師目線で言うと、あの時、ヨノイ大尉は悟ります。

あれはまさに、教師が子どもたちから教えてもらう。そんな姿ではないだろうかと思います。

子どもは愛を欲しています。

教師もそうなんです。

でも、それは、子どもたちから教えてもらってやっと気づく教師も多いのではないでしょうか。

僕もそうでした。

なぜか、教師という枠に。社会という枠にはまってしまっていた僕は、人間味というものを失って、教師という仕事をしていたと思います。

そんな僕の姿に、もっと人間味を出して良いんだよ。もっと素直になって良いんだよ。もっと自分を出したら良いんだよ。

そんなふうに教えてくれたのは、何よりも、当時持っていた子どもたちです。

子どもたちの中に、我々教師は学ぶべきことが無数にあります。

それを素直に受け入れたら良いと思います。

それが、今、望まれている教師像なのではないでしょうか。

子どもと心がかけ離れた教師が多いゆえに、崩れてしまう現場も多々あります。

もちろんそういった環境になってしまっている現状もあります。

もっと子どもと心が通える。そんな環境に学校現場もなってほしいものだと思います。

そういったことを、この「戦場のメリークリスマス」という今から約40年前の映画に教えてもらいました。

まとめ

恋愛、暴力、理不尽、人間味、戦争、教育などなど

この映画から学べることは、ものすごくたくさんありました。何よりも、皆様の何かにつながる面は、きっとあると思います。

そして、ビートたけしさん演じる、ハラ軍曹。この人も、めちゃくちゃ良い味です。

たけしさんの、最後のシーンは何か、人間の全てを感じました。

全体通して、少し怖いシーンはありますが、本当におすすめの映画です。

ぜひ、見てみてください!!


今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました!!



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