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ちはるのファーストコンタクト(2017年)

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2017年に書かれたマガジン「ちはるのファーストコンタクト」の記事をすべて収録しました。300本以上あります。
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#ライフスタイル

【アドラー実践講座】#06 自分のライフスタイルとうまくつきあう。

月曜日はアドラー心理学のトピックで書いています。早稲田大学エクステンションセンター中野校で開講中の「アドラー心理学実践講座」からの話題を取り上げてお届けしています。 今回は第6回目「”ライフスタイル” をコントロールする」です。 私たちが他の人を見るときは、その人の性格に注目することがあります。たとえば「おとなしい、社交的、嫉妬深い、サバサバしている」などです。このようにラベルづけしておくと、その人の行動が予測できるので便利だからです。しかし、その予測はしばしば外れます。

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ライフスタイルは考え方と行動を決めるための辞書(ライフスタイル論#13【最終回】)

月曜日はアドラー心理学のトピックで書いています。今回は「ライフスタイル」についての13回目です。 前回は、「相手が持っているオモチャで遊びたいけど、貸してくれなさそうだ」という葛藤場面を例に出して、いくつかの選択肢がある対処行動のどれかを実行することによって、それぞれの結末を味わうことになり、そこからライフスタイルを形成していくということを言いました。 今回はアドラー心理学の中核概念の1つである「ライフスタイル」についてこれまで書いてきたことをまとめて、ひとまず区切りをつ

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その認知が本当にそうであるかどうかは試してみなくてはわかりません。(ライフスタイル論#12)

月曜日はアドラー心理学のトピックで書いています。今回は「ライフスタイル」についての12回目です。 前回は、さまざまな葛藤場面で、いろいろな対処行動を試すことができること、そしてその結末(Consequence)を体験することによって、どの対処行動が自分に合っているかを学んでいくということを言いました。 たとえば、保育園や幼稚園で、友だちがオモチャで遊んでいるのを見て、自分もそのオモチャで遊びたいと思ったとしましょう。このとき自分から見た「場」を図示してみると次のようになり

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葛藤場面でいろいろな対処行動を試すことができます。そして、その結末から学んでいきます。(ライフスタイル論#11)

月曜日はアドラー心理学のトピックで書いています。今回は「ライフスタイル」についての11回目です。 前回は、コーヒーを頼んだのにカフェオレが来てしまったという「葛藤(かっとう) Conflict」場面を取り上げました。そこでどのような判断をして行動するかということが私たちのライフスタイルの表現なのです。 そうしたライフスタイルは決まり切った固定的なものではなく、その状況によって決断と行動がダイナミックに変わってくるものです。たとえば、店員さんが若い人かベテランか、店がフォー

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カフェオレと店員と友人が形成する「場」の中で葛藤を解決しようとする。(ライフスタイル論#10)

月曜日はアドラー心理学のトピックで書いています。今回は「ライフスタイル」についての10回目です。 前回は、コーヒーを頼んだのにカフェオレが来てしまったときに、どのような判断をして行動するかということを取り上げました。このように何らかの判断をして問題解決をしなければならない場面を「葛藤(かっとう) Conflict」と呼びます。私たちの日常生活はこのような大小さまざまな葛藤を解決していくことにほかなりません。 その解決的な行動については以下のようないくつかの選択肢があります

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【注目記事】わくわくエンジン=ライフスタイルを探す/大学の授業を100分に拡張するとどうなる

土曜日は「注目記事とヒント」を書いています。 今回取り上げるのは次の2つの記事です。 11 わくわくエンジン=ライフスタイルを探す 12 大学の授業を100分に拡張するとどうなる 11 わくわくエンジン=ライフスタイルを探す>>以下、記事からの引用  たとえば、野球にわくわくする子が3人いたとします。大人はすぐに「野球選手になれば?」などと言う。でもそう簡単になれない。そうすると、小学生の頃は野球選手にあこがれていた子が、中高生になって「やっぱりダメかも」って思って自

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コーヒーを頼んだのにカフェオレが来たときの対応にあなたのライフスタイルが現れる。(ライフスタイル論#09)

月曜日はアドラー心理学のトピックで書いています。今回は「ライフスタイル」についての9回目です。 前回は、思い切って行動してみると、その結果によって自分が作り出したストーリーを書き換える可能性が生まれるということを言いました。 普通に暮らしているときには、自分のライフスタイルは目立った形では現れません。顔を洗ったり、歯を磨いたりする行動は単なる習慣であり、そこにその人独自のライフスタイルを見ることはありません。 しかし、生活場面で何か問題が起こり、それを解決する必要が生じ

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行動することによって自分が作り出したストーリーを書き換えることができる(ライフスタイル論#08)

月曜日はアドラー心理学のトピックで書いています。今回は「ライフスタイル」についての8回目です。 前回は、自分が作り出したストーリーは自分の何を守るか (safeguarding) を表現しているということを言いました。そして、自分が守っているものが何なのかがわかれば行動することができるのです。 行動することによって自分が作り出したストーリーを書き換えることができます。 自分の安全が脅かされることを恐れて意思表示しなかった人が、思い切って意思表示してみたら、意外にも周りの

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「OK。もうストーリーを考えるのをやめて行動しよう」(ライフスタイル論#07)

月曜日はアドラー心理学のトピックで書いています。今回は「ライフスタイル」についての7回目です。 前回は、何か決断をしなければならないイベント(ライフタスク)が起こったときに、自分の自己理想に沿うような形でストーリーを作り出すということを言いました。 たとえば「締め切りの近い仕事を先延ばしする」という行動は同じものであっても、「私は優秀であるべきだ」という自己理想を持っている人は「先延ばししても、短時間でやったのだから多少不出来ではあっても、自分は優秀であるという自己理想は

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自分の何を守るのかということに沿ってストーリーを作り出す(ライフスタイル論#06)

月曜日はアドラー心理学のトピックで書いています。 前回は「ライフスタイル論」の5回目として次のことを書きました。  1. 人は自己理想に沿うように思考と行動を選択する。  2. 選択肢はストーリーの形で書かれている。 その一例として、「優秀であるべきだ」という自己理想を持っている人が「締め切りの近い仕事を先延ばしする」という選択肢を取るときのストーリーを挙げました。それは次のようなものです。 ・私は優秀であるべきだ ・だから、もしこの仕事に手をつけたら必ず成果を出さなけ

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台本ストーリーはどのように書かれているのか(ライフスタイル論#05)

月曜日はアドラー心理学のトピックで書いています。 前回は「ライフスタイル論」の4回目として次のことを書きました。  1. 私たちは日々ライフタスクに直面するたびにライフスタイルを参照して、取りうる行動の選択範囲の中から決断して選んでいる。  2. その決断は自然に、そして瞬時になされるため意識されない。しかし長い目で見ると、それは自分が作り上げた自己理想に沿うようにされている。 さて、ライフスタイルとして書かれている台本ストーリーはどのように書かれているのでしょうか。

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日々のライフタスクでの決断の選択肢は自己理想に沿うように決める(ライフスタイル論#04)

2017年3月13日 (月曜日はアドラー心理学のトピックで書いています) 前回は「ライフスタイル論」の3回目として次のことを書きました。  1. 自分の行動を決めるときに(無意識に)参照するライフスタイル辞書は、ストーリーによって記述されている。  2. そのストーリーには「自分がこのように行動すればうまくいくだろう」という目標が書かれていて、そのストーリーを実現したいと思っている(目的論)。 私たちは日々生きていく中で、多少なりとも決断しなくてはならないような課題に直

ライフスタイルは物語=ストーリーとして頭の中に書かれている(ライフスタイル論#03)

2017年3月6日 (月曜日はアドラー心理学のトピックで書いています) 前回は「ライフスタイル論」の2回目として次のことを書きました。  1. ライフスタイルとは私たちの動き方(Movement)である。それは、(a)対人関係の作り方についての方略、(b)自己・他者・世界についてのスキーマ、(c)自分で作り出した自己理想の追求の仕方、を参照しながら決めていく。  2. それが書かれたものを「ライフスタイル辞書」と呼ぶとすれば、私たちはその辞書を意識することなく参照して日

自分のライフスタイル辞書によって感じ方、考え方、行動の仕方を決めている。(ライフスタイル論#02)

2017年2月27日 (月曜日はアドラー心理学のトピックで書いています) 前回は「ライフスタイル論」の1回目として次のことを書きました。  1. 性格やパーソナリティを捉える方法には、類型論と特性論がある。  2. 類型論の例として「ユングのタイプ論」、特性論の例として「ビッグ・ファイブ」が挙げられる。 こうした特性論的な性格の捉え方は現代心理学が取っている立場ですが、アドラーのライフスタイル論はこれとは一線を画しています。アドラーが考えたライフスタイルとは「その個人に