鳥は気にしない #13(そのゴミは誰のゴミ)
増える
増やす
男は止まらない。
通り過ぎてゆく人々は
みな一応に感嘆の声をあげ
優しい気持ちが交錯して漂う
正しさを差し出す
かの目には美しく
他の目には見苦しく
人を思えば尊く
我を思えば軽んずる
そこに
ここに
種は蒔かれている
問いかけている
蒔き時が違っていても
蒔く場所が違っていても
鳥たちはそんなことを
気にしない
ある種は実り
ある種は実らず
ただそれだけ
それでいい
それが自然
それがきっと芸術
いや、私はまだ、芸術を解っているはずがない。
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