古雅崎藍羽

マルチクリエーター(になりたい)Vtuber(にもなりたい)。 最近は東方非想天則にお…

古雅崎藍羽

マルチクリエーター(になりたい)Vtuber(にもなりたい)。 最近は東方非想天則にお熱のゲーム好きTRPGシナリオ作家。

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最近の記事

藍羽放浪記・・・ミルティノ地方編#4

カジッチュを仲間にした僕らは次の街に来ていた。 この街では昔に縁があったポケモンと再会できるらしい。 僕は今回のミルティノバトルフェスタで一緒に戦いたい「仲間」がいた。 「これが転送装置かぁ…」 ポケモンセンターにあるその大きな機械はテーブルの上におわん型のノズルが付いていて、どうやらボールごとそこにポケモンが転送されてくるらしい。 僕は思いを込めて転送装置に付いているタッチディスプレイに手をかざす。 すると機械が大きな音を立てて動き出した! ガタガタガタ.…

    • 藍羽放浪記・・・17ページ目

      大蛇は頭が切断されたものの、気がついたら切断された頭部共々どこかへ去って消えてしまった。 倒せたということにはなっていないだろう。 昏睡状態の古雅崎藍羽(こがさき あいは)を店のソファに置いて、恭赤藍羽(うやらか あいは)と小鳥遊夏希(たかなし なつき)は現状の不明瞭な点について話をしていた。 「沢山聞かなきゃいけないことがあるけど…まずは助けてくれて.…ありがとう.…」 「別に助けたわけじゃねぇよ。そろそろ尻尾出してくるだろうなぁと思って待ってたんだよ。」 「そう。

      • 藍羽放浪記・・・ミルティノ地方編#3

        相棒になってくれてツタージャと共に、僕は仲間を探す為、ロクショウタウンから旅に出ることにした。 できるだけくさポケモンのいそうな場所を探してロクショウタウン近辺にある平原まで足を運ぶ。 平原には木々が少しだけ生えていてサバンナにも似たような雰囲気を感じさせる。 木陰では、イワンコやガーディ、オオタチ等が体を寄せあって昼寝をしている姿が見える。 なんだか少し微笑ましい。 そうして平原を歩いているとお腹の虫がなる。 「そろそろお昼かぁ。ここらでピクニックしてみるのもいいかも

        • 藍羽放浪記・・・16ページ目

          紫の炎に包まれ現れたその男は、僕を冷たい視線で見つめている。 「うや..…らか?」 彼の両の手には2本の刀が握られている。 いわゆる臨戦態勢というやつだ。 「まって!!違う!ボクジャないンだ!」 「分かってる。黙ってろ。」 恭赤はそう言うと腰を低くかがめてこちらに突進してきた。 思わず両腕で目の前を覆う。 こういう戦いの時どう動くべきかなんてものを妄想していた時もある。 腕を掴む。足を払う。武器を捨てさせる。 頭の中での戦いはいつも自分が優勢で最善の動きをしてい

        藍羽放浪記・・・ミルティノ地方編#4

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        • 藍羽の異世界旅行記
          19本

        記事

          藍羽放浪記・・・15ページ目

          「七月がどこにいるかは知ってる?」 夏希から投げかけられた質問に対して 僕は頭の中で出せる情報を精査しながらゆっくりと口を開いていくことにした。 「…七月はこの世界じゃない別の世界にいる」 「どういう事?」 「パラレルワールドって分かりますか?」 「分かるよ。この世界にも異世界人って呼ばれる人達たくさん来るし。」 「そう…なら話が早いですね。」 「…七月は異世界にいる?」 「そうです。」 一気に空気が重くなる。 あぁ。どうして僕はいつも人と話す時空気を重くし

          藍羽放浪記・・・15ページ目

          藍羽放浪記・・・ミルティノ地方編#2

          ロクショウタウンについた僕は、ロクショウジムに立ち寄った。 自分の戦う舞台だ。ちゃんとこの目に焼き付けておかないと… ジムの外観は白と緑を基調とした和風の屋敷といった感じで、こちらの世界の僕である恭赤藍羽(うやらか あいは)の屋敷とどこか似ているような雰囲気を感じる。 門を開くと、屋外のバトルコートが一番最初に目に飛び込んできた。 こちらも白と緑を基調としていて、周りには木々が青々と茂っている。 なるほど、「くさタイプ 」というには相応しいバトルコートだ。 コートを

          藍羽放浪記・・・ミルティノ地方編#2

          藍羽放浪記・・・ミルティノ地方編#1

          星の街でしばらく過ごす予定だった僕は、たまたま宿泊していた宿に居合わせた、こちらの世界の住人である「桃宮弥生」に声をかけられた。 なんでも、「ポケモンジムで挑戦者を共に迎え撃つ仲間を探している」という事らしい。 ポケモン…ってあのポケモンか?と思いながら話を聞いていると、彼…?彼女…?は僕がよく見慣れたボールを取り出してそれを宙に投げた。 驚いた。ボールが開いたかと思うと中から出てきたのは「フライゴン」 この世界にはポケモンも存在しているらしい。 「ぜひジムリーダーと

          藍羽放浪記・・・ミルティノ地方編#1

          藍羽放浪記・・・14ページ目

          再び星の街で調べ事をしようと考えて、僕はこの街を散策していた。 相変わらず街並みは寂れていて、人通りも少なければ動物の1匹も見当たらない。 (とりあえず、宛もないし気になった店に入ってみることにしよう。) そう考えた僕は、その時すぐ右手にあった店の看板にふと目をやった。 【Takanashi magic props】 たかなし.…小鳥遊? 名前につられて店の扉を開く。 (チリーーーン…) 扉を開けると、鈴の音が僕を迎え入れた。 「いらっしゃ.…あ、藍羽さんだ」

          藍羽放浪記・・・14ページ目

          藍羽放浪記・・・13ページ目

          あれから僕は夏希と連絡先だけ交換して、喫茶店を出た。 交換したとて、環境どころか世界が違うなら通信なんてできないだろうと思っていたけど… 元の世界の僕のスマホにLI〇Nが来た。 いったいどんな理屈で届いているんだとびっくりした。 僕の向こうの体は今、あのあと見つけた宿に泊まっている。無論、動くことは無い。 思えばこっちの世界でちゃんと日記を書くのは初めてだろうか。 向こうの話ばかりでいいからまとめておこうと思って書いていたけど、不思議なことがこちらで起こったから書くことに

          藍羽放浪記・・・13ページ目

          藍羽放浪記・・・D.S.

          物心ついた時から、僕には夢とか好みだとかは無かったんだ。 いつも誰かの背中を追い続けた。 努力も実らないことがほとんどだった。 やる気は人一倍あったつもりだ。 けど「本物」には勝てなかった。 僕の夢は「偽物」いや、「借物」と言った方がしっくり来ると思う。 周りが語る夢をそのまま、自分の夢ということにしていた。 空っぽの僕には、友達がいた。 いつもそばにいた友達。 名前も顔も分からない。 でもその子のことは手に取るようにわかる。 何でもできる、僕のヒーロー。 悩んだ

          藍羽放浪記・・・D.S.

          藍羽放浪記・・・-???ページ。

          俺には過去の「体験」がない。 産まれた時からこの体型だし、物心なんてものは産まれた時からついている。 だが、記憶はある。幼少期やここに至るまでの記憶。 記憶は、日に日に増えていった。 気味の悪い話ではあるが、記憶が増える度に「己の形」が確かなものになっていく気がして心地は良かった。 性格は比較的明るく、人に甘くて優しい。故に、友人が沢山いて、種族は問わず誰とでも仲良くなれる素質があった。 そして年は300超えなのだと。そこまで浮かんでくるなら詳細な年齢を出せよとも思うが

          藍羽放浪記・・・-???ページ。

          藍羽放浪記・・・12ページ目【小説】

          あれから、20分くらい経っただろうか。 少し落ち着いた僕は、ゆっくりと顔を上げる。 どうやらカウンターに突っ伏してしまっていたらしい。 辺りを見回すと、先程まではカウンターに置いていなかったアロマキャンドルとグラスに入った水が、僕の近くに置かれていた。 (そうだ。夏希は…) 探そうとした僕だったが、探すまでもなく1つ席を開けた隣の席で袋を片付けていた。僕のこの症状自体も慣れたものではあるけど、夏希のその症状に対する手際も慣れている。 (そういえば、カウンセラーにしたんだ

          藍羽放浪記・・・12ページ目【小説】

          藍羽放浪記・・・11ページ目【小説】

          星の都のとある喫茶店に入った僕は、自分の書きかけの小説に登場する「小鳥遊夏希」(たかなし なつき)に出会った。 口ぶりから、この喫茶店のマスターなのだろうか。 小鳥遊夏希は僕が彼女の名前を言い当てたことから、僕を怪しい者と認識したようで険しい表情で僕を見ていた。 「なんで…私の名前を知っているんですか?」 「あ、え…っと」 適当な言い訳が見つからず、どうすべきか必死に思考をめぐらせた。 「とりあえず、七月から離れてください。」 「…え?七月?」 「そう。カウンタ

          藍羽放浪記・・・11ページ目【小説】

          藍羽放浪記・・・10ページ目【小説】

          星の都、アルカ・ナハトにしばらく滞在することにした僕は、宿屋を探しながら先程の老父の言葉の意味を考えていた。 「あの人には、僕の何が見えていたんだろう…」 そんなことをポツリとつぶやきつつ、歩く。 ここは繁華街のようだけど、噴水のあった広場よりも人が少ないと感じる。 1本の道の両側に様々な店が並んでいる。 魔法を売っているお店や占いのお店が多い印象を受ける。 これだけ同じようなお店があれば、競争率は激しそうだけど…人がいないんじゃ競争率も何もなさそうではある。 辺りは相

          藍羽放浪記・・・10ページ目【小説】

          藍羽放浪記・・・9ページ目【小説】

          星の都、「アルカ・ナハト」にやってきた僕は町の広場にやってきた。 広場は環状になっていて中心には星が映し出された大きな噴水があり その周りのベンチに多くの人が腰かけて談笑している。 噴水の周り、少し歩いて人や建物の様子を観察してみようか。 街ゆく人たちの服装は様々で、目に付くだけで 星の黒いローブに魔女帽子の男女。 ロングコートの怪しげな雰囲気の男性。 指にはめるには大きすぎる宝石の付いた指輪をつけた大きな木の杖を持った老父。 まるで中世の貴族のような赤を基調としたドレス

          藍羽放浪記・・・9ページ目【小説】

          藍羽放浪記 8ページ目

          2024年4月9日 満点の星空の下で一夜を明かした僕は、寝袋を片付けて「星の都」までやって来た。 本来の「星の都」の名前は「アルカ・ナハト」と言うらしい。 「アルカナ」と「ナハト」.…なのかな? この街に来て何より不思議だったことは、街の境界線を越えた瞬間、周囲が真っ暗になったこと。 なるほど、この都ではずっと夜なんだろう。 となれば、星が好きな僕がやることといえば空を眺めることになる訳だけど、見える星座がおかしかった。 オリオン座の隣に…さそり座… プロジェクタ

          藍羽放浪記 8ページ目