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棚ざらしとなる民法改正案要綱<夫婦別姓>

泣いたよ

原則共同親権を宣言してくれた橋下さんの発信から今朝から賑わう

夫婦別姓論へ展開 

ちょうど、議事録待ちなのもあって、氏のことを研究していた

その続き


戦後の法改正の時点、すでに課題があった氏の制度、民法上の氏と呼称上の氏という概念を生み出しながら、根本的な解決に至ることなく、長年の問題となっている

批判を浴びながらも、離婚復氏の問題については、婚氏続称制度によって、「氏の人格権的性格が考慮され、氏に対する個人性・意思性の強化へと一歩進んだ」との評価があるなど、少しずつ進展はあった。

しかし・・・

次に、1996年2月・・・法制審議会・・・の審議においては、直接「夫婦の氏」の問題が扱われた。婚姻による「氏の変更」を規定する民法750条(「夫婦の氏」)は、氏規定の核心として、その見直しは、「氏の取得・変更」規定全体の再考につながりうるものであり、審議の際には、選択的夫婦別氏制導入を前提とする「子(実子・養子)の氏」、「子の氏の変更」という、限定的局面からではあったが、「氏の取得・変更」規定も議論の対象となった。まず・・・「個人の氏に対する人格的利益を制度上保護すべき」との認識に基づき、選択的夫婦別氏制の導入に踏み切った。選択的夫婦別氏制は、婚姻(身分行為)による「氏の変更」を当事者の意思に委ねることで、「氏」に関する身分性を弱め、自律性を強めることになる。また、婚姻により氏の変更を強制することが、個人が出生により取得し継続使用している氏に対する人格的利益の侵害となりうるとして、氏の不変更(保持)の利益を保護したことは、個人の人格の表象としての氏に人格権的価値を認めたと言える。

やっぱり、個人の尊厳から考えるということの意義を感じる
いよいよ親子の問題に切り込む

さらに、共通氏を持たない別氏夫婦の「子の氏」には父・母いずれかとのみ「親子同氏の原則」が適用され、子が取得する氏の決定方法(時期)、複数の子の間での氏の統一の問題が議論された。民法改正案要綱では、婚姻時に別氏夫婦は夫又は妻の氏を子が称する氏として定めることとし、これにより、複数の子の氏が統一され、さらには、別氏夫婦を養親とする養子の氏の決定としても働くことになった。別氏夫婦の「子の氏」の決定方法については疑問はあるが、選択的夫婦別氏制度への改正は、「氏の取得・変更」に関して、氏と身分性との関係の切断や氏の決定への意思性に向かう動きにつながり、また、氏によって家族を把握する考え方の見直しでもある。それ故、選択的夫婦別氏制度は夫婦同氏を氏による家族秩序維持の本丸と見る者の強い反対を受け、長らく実現しないまま、民法改正案要綱はいわば棚ざらしとなっていた。この状況に対して、立法不作為の違法性に基づく国家賠償請求を行ったのが、「夫婦別姓訴訟」であった・・・、・・・原告側の主張する選択的別氏制度の採用に関して、「そのような制度に合理性がないと断するものではない」としたものの、夫婦の氏に関する制度の在り方は、「国会で論ぜられ、判断されるべき事柄に外ならない」として、司法ではなく立法府に委ねるべきとした。したがって、氏規定の見直しは、立法論として検討課題であり続けている。

民法改正案要綱の棚ざらしという特殊な状況だからこその立法不作為が、結局立法府に委ねられてしまうなんて、どれだけねじまがってしまった状況だろうか


最後は、これが、「氏の取得・変更」規定の見直しであるとまとめていく

だからこそ、逆にハードルが高くなってしまったようにも思う
しかし、個人の尊厳を確立するためには大切な生みの苦しみともいえる

最後のまとめは次の機会にする

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