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おうちが2つになる別居協議のコツ

離婚の話合い方→子育て戦略としての別居協議術をつづっている

別居が家族の終わりではなく,子どもにとっておうちが2つになること,という理解が浸透すれば,ただそれだけでずいぶんとハードルが下がるような気がしてきた

わざわざ,コツを提示しなくても済むのが理想である

実際,円満だと,まさに,阿吽の呼吸で,できちゃうのだから,それでいい

でも,話合いが必要な場面というのは,そんなそもそも呼吸が乱れているわけで,だからといって,大声や,マナー違反な暴言,不毛な独自の見解,誰も読みたくなくなる長文メッセージなんかを展開したところで,実りは乏しい・・・どうするか?

共同養育コーチと共同親権弁護士で思わず共感する戦術がそこにありそう

養育費受給率100%+面会交流歴=子の年齢+パパもママも好き☆達成

・・・という,実績ある私の秘訣は↓かもしれない

申立人と相手方は緊急の場合を除き相互に連絡しない

趣旨として,こうした調停条項が,本気で盛り込まれている!!この事実

単に,エアーと呼んでいるだけではなく,まさしく,正真正銘,父母同士の関わりがないことを約束した

それでも,上記子育て環境を達成しているのである・・・ここに不思議を覚えることもあるだろうが,事実として受け止めていただきたい

久々に会って声を聞いたかと思いきや,審判廷だった,とか

呼び方は,お互いに,申立人・相手方,になっている,とか

超葛藤でも,結果として,両親が別れて暮らす環境で育ちながらも,父母とのアクセスを獲得でき,今後ますます大人へと近づいていくと,ほぼ父母が関わる必要はないわけで,子自身が,父とも母ともそれぞれ関係性を独立して維持できるのであれば,子の育ちとしてのミッションはある意味達成であり,父と母という2人の親を足場にして,自立をしていくことが子の育ちの先に目指す成熟そのもの・・・離婚親に限定せず,子育ての目指す先はそこなわけで,となると,そのゴールのために,必要不可欠な要素は何か,あった方がいいこと,なくてもいいこと,がんばってみた方がいいこと,なんとしてもあった方がいいこと,いろいろ分類して整理してみるとクリアに見えてくる

そうすると,コツとしては次のとおり

①お互いに親らしさをジャマしない

これができる物理的距離を考慮すると,別居といってもあくまで近距離な方がよいが,ただ,心の距離との関係で,生活圏まで共有することがリスクになることはある

同一学区でも,利用するスーパーが違う,くらいの距離がある場合もあるので,そこは配慮の仕方を模索する余地はある

会おうと思っていないのに出くわすことがあって,それをどう評価されるか,というリスクになることはあるのである

②交渉機会を極力減らす仕組みを創る

硬直的だが,月曜から金曜朝まで過ごすおうちA,金曜の夕方はおうちBに帰って,月曜の朝はそこから登校する,というパターンにしておくと,変更がなければ,そのパターンであるという信頼と期待で,遂行しさえすればよいので楽である

実体験でいうと,面会交流については,朝9時の最寄り駅改札で待ち合わせ,ということを固定化しているから,それがいつかという点だけを調整すればよい

これをまっさらな状態にして,話合い好きが嵌るのは,常に,いつ,どこで,どうやって,ということを細かく決めていく必要があり,それ自体がストレスになって続かなくなる

9時に受渡ししさえすれば,その間,親子がどのようによろしく楽しく過ごそうが干渉しない,と決めると,もう楽ちんだ

相手の親子の時間の内容は相手に決定権があると理解すれば,そのように決められる

その分,私の親子の時間の内容は私が決めているし,口出しされなければそれでいい

話合いがうまくいくコツは,協議事項を絞ることにあるといえる

日程調整等,弁護士の仕事として代理人間での協議ということもあるが,決めつけ押し付けにならないように,とは思うものの,具体的な提示を示していった方が,進みやすいということも参考になる

未だにFAXで連絡する場合もあり(メールに移行しつつもあるが),双方の依頼者にうかがいながら,だと,何回もラリーをすることができなくなる

必然的に,情報を盛り込んで,少ないラリーで協議を進めることが戦略上有効になる

こうした協議術に苦手があると,話合いを望みながら,硬直状態にはまるという現象がまま見られたりする

司法試験の論文式対策で,言われがちな,問いに答えるが役に立つこともある

③親として自立する

学校や保育園のことは,一方の親任せ,ということがまま見られる

そうすると,その親が託児機関と連絡したことを,その親を通じないと把握できなくなってしまう

保育園では,共働き・共稼ぎ家庭において,当然のように父母会に両親が参加する景色があるようだが,学校になると,まさか大半が母子家庭なわけがないのに,父親の姿が見えなくなってしまう

この現象について,もっと違和感の声が上がるべきだが,別居しようが,離婚しようが,親として変わらないのだから,という意識で,積極的に,自分でも親らしさを発揮した方がいい

社会が親を親として個々に尊重していくのは,個人の尊厳の発想からして当然だが,イエ意識の残る世帯主的発想だと,イエの窓口は,1人という思い込みがあるのかもしれないが,それが単独親権制と相まって,親らしさを喪失させるというエラーの根源かもしれない

心地よい家族のあり方のひとつとして,それを叶えるには,離婚協議の工夫もさながら,それ以前に,子どもに迷惑をかけない別居協議が望ましいというところにたどりついて,検討を重ねてきた

結局のところ,共同親権制の整備が必要という気づきにもなるが,法改正に時間がかかって足踏みしている間も,少しずつ,意識改革から始めることが役立つように思う

明日から2月

そういった点を意識して,より一層役立つ発信を心がけていこうと決意する

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※上記マガジンに関する特典※
 法律相談料割引チケット付の有料マガジンについては,あくまで,法律相談料の割引であり,法律相談の内容については,子連れ別居が起きたとき,に限りません
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 世界から強く非難を受けて,ついに,国内でも,見直しを迫られ,法制審議会での諮問が予定されることになった親子法制に関わる内容を知ることができるでしょう
 どうぞよろしくお願いいたします

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