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小説「双校の剣、戦禍の盾、神託の命。」

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声プラが贈る、小説と音声ドラマによって紡がれていくファンタジー作品 ~あらすじ~ その国の名はシュバルトメイオンと呼ばれていた。  国内には東西に分かれた学園があり、互いに競い…
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記事一覧

173 他者への興味

「ここから先はどうだ?」  周囲を調べに行ったフェリシアが戻って来る。まだ少し緊張感が残…

172 ルミニアのうた

 視界に入ったその男の表情をウェルジアは知っていた。かつて自分もしたことがある顔。自らの…

171 五の剣と六の剣の心

 その男もまた孤高に生きる人間だった。不自由のない街で生まれ育ち、何の不満もなく生きて、…

170 英雄の左腕だった男

 ウェルジアも二人から遅れてその足音に気付く。 (こんなに接近していたのに気配がない?) …

169 対ホワイトグリベア

 越冬中のグリベアは外気温が一定以上になると目を覚まして過ごすようになる。フェリオン領内…

168 未知のグリベア

 集団後方にいた生徒が何かに襲われて大きな悲鳴を上げると洞窟内へとその声は即座に響き渡る…

167 洞窟内探索

「ウェルジア君も洞窟の奥まで探索に行くんだよね」  リリアは心配そうに準備を進めるウェルジアに近づいて声を掛けた。 「暗くて見えんが誰だお前は」 「リリアだよ、そろそろ声で分かってよ!」 「悪かった」  暗がりで息をひそめる生徒達の中でリリアはそう言われプンスカした声を上げる。既に自分の事を知っているはずなのにウェルジアは毎回、このような対応をしてくる。  最初はわざとだと思っていたが最近では本当に分からないのではないかとも思って心配をしている。その度に冗談めいた返事で

166 雪原の異常気象

 遠征宿舎での交流数日の後、東西の学園の生徒達は分かれて出発した。それぞれが与えられてい…

165 テラフォール流の閃

 東西の生徒がパーティを行っている大広間の建物の外ではシュレイドがパラパラと本をめくる音…

164 遠征初交流パーティ

 交流模擬戦が終わった後、生徒達は宿舎に戻り普段はほとんど使われることがないという大広間…

163 存在しないはずの奥義

「まだまだ、ここから上げられるみたいだな?」 「ふん、余力を残そうとでもしてみろ、俺がお…

162 異なるテラフォール流

 ウェルジアとシュレイドの二人が中央で向かい合い視線を交わす。  ピリピリと睨みつけるウ…

161 駆け引きと狙い

「これは、想定外が過ぎるね」  スカーレットが強者である事はなんとなく分かっていたが流石…

160 実力以上の差

「それではまず、交流模擬戦の第一戦目を行います。両者広場中央へ」  遠征宿舎の広場を囲むように東西の生徒達が見守る中、これから戦う二人の生徒以外がその広場から離れていく。  正面を切って向かい合った二人は視線をぶつけ合い火花を散らす。  交流戦と言いつつもイウェストがなかった今年の東西の優劣が公式ではないものの、生徒達の記憶に刻みつけられてしまう事になる。  空気を察してか周りは沈黙し、二人の様子を見つめている。  後頭部へスラリと伸びる赤い髪。一本に結われたおさげを