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4月2日は世界自閉症啓発デー。必要なのは感動や賞賛ではなくて理解。

この記事は1,977文字あります。個人差はありますが、約3分〜5分でお読みいただけます。

このnoteではVoicy(音声配信)で配信した内容のテキスト版(要約版)です。詳しくはVoicyで聴いて頂ければと思います。

ちなみに、Voicyは下記チャンネルで毎日更新しています!


4月2日は国連が定めた「世界自閉症啓発デー」

日本も含め世界中で啓発がなされる1日です。

もちろん、この日だけでなく日々の啓発も大事です。
イベント的な活動は賛否あるかもしれませんが、それでも多くの方々に知っていただくキッカケの一つになります。

例えば、以前も何度かお知らせをしましたが、一般社団法人泉大津・発達支援勉強会Lienさんも地域での日々の啓発活動に加え、自閉症啓発デーでも多くの尽力をしてくださっています。

例えば、駅のお知らせへの掲示や駅での横断幕。

南海本線泉大津駅「駅からのお知らせ」掲示板
駅前アルザ2階デッキに啓発のお知らせと横断幕の設置

Xにも書きましたが、これらの活動は全くあたり前ではありません。ここに至るまでに、ものすごいご苦労があり、何年もかけての今なんです。これを一人の親御さんが歯を食いしばって、悔しい思いをしながら、それでも地域の未来のためにと活動されたことです。

こうした活動をする人が偉いとか、そういうことを言いたいのではありません。色々な活動の仕方があり、それぞれに価値があります。

その中の一つの活動として、個人的に応援している活動です。

Lienさんの今回の取り組みは、色々な人の目につくでしょうし、ぼくが1回講演会をすることよりもずっとずっと啓発として価値があるんじゃないかと思っています。だからこそ、応援したいと思っています。

そして、こうした活動の先に、自閉症の理解があたり前になることが目指す方向だと思っています。

Abemaプライムに宇野先生が!

啓発デーに向けた啓発の一つでAbema primeでも自閉症が取り上げられました。テーマは「アベプラ②天才じゃない自閉症の当事者と家族・社会を考える」です。

そこに、よこはま発達クリニックの副院長である宇野洋太先生が出演されました。普段一緒に働いている方が、こうしてメディアに出ているのを見るのはなんだかドキドキします。

放送を見て個人的に感じたことは、自閉症の方やそのご家族の暮らしを考えたときに必要なものは、感動や賞賛じゃなくて、知識や理解だということ。

共感も必要。

でも、ここでの共感は、感動や賞賛ではなくて、自閉症の人がどんな文化で生活しているのか、どんな風に世界を捉えているのかを知り、その上で、どこで困っているのか、何が必要なのかを考えることではないでしょうか。

ときに、多数派の人にとっては「変わっている」と捉えられるような言動があるかもしれません。でも、それには理由があるし、「変わっている=排除していい」ということでもありません。

特別なことをしてほしいというわけではなくて、まずは知ろうとすること、それが第一歩ではないでしょうか。

どこにスポットライトを当てるか

放送でもありましたが、大なり小なりメディアの影響は当然あります。自閉症、発達障害が取り上げられるのは感動的なエピソードや、ネガティブなものが中心です。つまり、良し悪しは別として、そこに何らかの物語がある。

特別な才能があるとかも、その一つです(それについては過去に記事に取り上げたので、宜しければ)。

もちろん、そういう側面もあるかもしれないけど、それだけにスポットライトを当てるのは排除につながるし、傷つく人もいるかもしれません。

みんながそうなわけじゃないし、そこに苦しむご家族もいるわけです。
実際に、ご家族の立場としてどう感じるのか、AbemaPrimeに出演してくださったご家族も話してくださいました。

出演だけで、どんなに勇気がいることだろうと思いますが、その中で特に印象的だった言葉があります。

「天才というのは、多くの人たちの一握り。自閉症の中にも天才はいるかもしれないけど、自閉症の中でも天才は一握りなんだと思う。特別な才能があるとかではなくて、日々あたり前の暮らしをしてほしいし、それを望んでいる」


本当にその通りだと思う一方で、残念ながらまだ社会はそうなっていないし、そこに対しての自分の無力さも感じたところでした。

とはいえ、できることを

社会が変わるためには自閉症について知ってもらうことが大切です。
現在は、情報量が膨大に増えてきましたし、情報にアクセスしやすくなったことには意味があります。

一方で、情報の取捨選択は難しくなってきてもいます。

自閉症はグラデーションがあるから理解されにくいし、誤解されやすい脳のタイプです。

だからこそ、正しく知ってもらうためのキッカケが必要であり、僕らのグループとしても毎年動画を出しています。


佐々木康栄

災害時に役立つさまざまな情報

これまでnoteにまとめていましたが、TEACCHプログラム研究会東北支部のホームページに集約しました。宜しければご活用ください。

寄付型セミナー(TEACCHプログラム研究会東北支部)

代表を務めているTEACCHプログラム研究会東北支部で、「寄付型セミナー」を立ち上げていました。156もの団体、個人の方々よりお申込をいただきました。ご協力いただき本当にありがとうございました。

頂いたお金は、現地に確実にお届けします。
またどこに、どう届けたのか等については、今後ご報告させてください。

まずはお礼まで。本当にありがとうございました。

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