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支援計画における目標設定と実行性の高め方

この記事は1,611文字あります。個人差はありますが、3分〜4分でお読みいただけます。

個別支援計画には具体性を持たせて

支援現場には、個別支援計画や個別の教育支援計画というものがあります。

「これから面談があるのですが、その前に内容を見てほしい」
「支援にいきる支援計画とは何だろうか」

こうしたことを、親御さんや現場の方からご相談いただくことがあります。実際に現場を見ないで何らかの意見をするのは適切ではないと思いますが、それでも皆さんと一緒に考える際には、「具体性のある目標と中身にしていきましょう」と提案させていただくことが多いです。

例えば、「安心して過ごす」というのは悪くないと思いますが、どうしても抽象的な目標になりがちです。大切なことは、安心して過ごすためには、何が必要なのか、どのようなサポートや調整をしていくのかを具体的に共有できるようにすることです。

いずれも、半年に1回はその計画に沿った支援がどうなったのか見直しをする必要があります。その際に、「安心できたかどうか」というのは、何を持って安心できたと判断するのかは、非常に難しいようにも思います。なぜなら、それは主観的であり、個々の感じ方にも左右されるものだからです。

目標や支援が具体的になっていることで、何が、どのくらい実行されたのか、実行した結果どうなったのかについて振り返りがしやすくなり、意味のある見直しにしていくことができるのではないでしょうか。

「見通しを持って過ごす」についても同じ。見通しを持つために、どのようなスケジュールを使うのか、写真を使うのか、文字を使うのかなど根拠が必要になってきます。振り返りでは、スケジュールが用意できたのか、どのような中身にしたのか、どのような形態にしたのか、やってみてどうだったのかなどを確認していくことが重要です。

根拠を持った計画を

基本的には、支援目標やその目標を達成するための支援は根拠を持っていただければと思っています。また、支援計画を見た際に、何をするのかイメージできるような表現を考えていくこと、そのようにできた方がやることが明確になるので、実行性が高まるように思います。

例えば、下記のようなイメージです。

見てわかることが得意で、文字やイラストよりも写真の方が理解しやすいようでした。また、その日の先々の予定までわかっている方がより見通しを持って安心できるようでした。そのため、写真のスケジュールを活用して、1日の流れを伝えるようにします。その際には、写真のマッチングができるので、行き先に写真をマッチングしながら移動することで、自発的・自立的に見通しを持った行動できるようになることを目指します。

こうしたことを具体的に現場の方々と共有していると、次のように教えてくださる方もおりました。

「今までの面談よりも具体的に話ができるようになり、またそれらをどうご家庭や地域に汎化していくのか、そうした話ができるようになってきました」

最後に

さて、本日は個別の支援計画や教育支援計画は具体的な内容にしてもらうというテーマで書かせていただきました。

「自宅ではこんなやり方でうまくいっている」
「これはうまくいかなかった」

こうしたこともお伝えしながら、協働して作成していくことが個別支援計画や教育支援計画を考える際には大切かなと思っています。

それでは、本日は以上です。
最後までお読みくださりありがとうございました!

音声はこちらです

佐々木康栄

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