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子育てに行き詰まったら、「子どもに”ゆだねる”」がヒントになる

Kodomo Edu International School 代表の上田佳美です。
Kodomo Eduは、レッジョ・アプローチにインスパイアを受けた中目黒拠点のインターナショナル・スクールです。

あけましておめでとうございます!2022年最初の投稿です。今年もよろしくお願いいたします。

昨年を振り返り、今年の目標を立てるにあたって、私は自分の子育てでも目標を立てます。働くママ・パパは多くがそうだと思いますが、働きながらの子育ては、全てを完璧にはできません。だからこそ、「絶対守りたいもの」を明確にして、それを具体的な目標にする(つまり日々のスケジュールに入れる)ようにしてます。

昨年を振り返った時に、私が子育てで学んだことは、「子どもの声にしっかり耳を傾ける」です。

親ががんばりすぎると、「子どもの本当の声」が聞こえなくなる

昨年はじめ、うちの家族が下した大きな決断は、「長女が3歳から5年間続けていたチアダンスを辞める」という事。

全国大会を目指すチームの選抜メンバーで、週末もつぶれてしまう程練習がありました。平日と週末に渡る練習、保護者の協力も必須としていたお稽古だったので、私も仕事の合間を縫ってできる限り協力していました。働く親としても楽なことではありません。でも、その多忙な生活に長女自身が疲弊してしまったのです。

冷静に考えたら、たくさん遊んでいろんなことを体験する事で学ぶべき小学生が、一つのスキルを身につけるために自分の多くの時間を費やす。それは本当に本人がやりたい事で、本人が自発的に取り組むのであれば別ですが、そうでない場合、子どもにとって失う事も多いのは事実です。

親からしたら、自分の子どもが「スキル」を身につけるのは、目に見えるので分かりやすく嬉しいし、時間とお金を投資する甲斐があります。でも、「スキル」を身につけることに夢中になると、親は子どもの本当の声を聞けなくなってしまいます。

私も去年の始めまでは、「スキル」を身につける娘の姿が嬉しくて、本当の声を聞けていませんでした。親も頑張ることで、子どもも親の期待に答えたいと思って頑張る。(子どもの特性ですね。)そうすると、親だけでなく、子どもも「自分の声」が聞こえなくなっていきます。自分が本当に「何が好き」なのか分からなくなってくる。

私が長女の声に気づいたのは、ある朝、長女を起こした時に、ベッドで横になったまま長女が「もう限界なんだよね。」とつぶやいた時。

そこでようやくハッとしました。長女にとって良いと思って、私も仕事と両立しながら頑張ってお稽古のサポートをしていました。でも実は、それが彼女にプレッシャーをかけていたのかもしれない、と。

小学生までに身につけるべき力は「スキル」ではなく「自ら学ぶ力」

それをきっかけに、長女とたくさん話し合いをしました。チアに対する本当の思い、辞めたい理由、辞めたら何をしたいのか。そこで彼女は、自分は今興味を持っている「ルービックキューブ」と「折り紙」を頑張りたい。と、自分の言葉で話してくれました。「だから時間が欲しい」と。

そして昨年3月をもってチアを辞め、日々できるだけ自由な時間を作るようにしました。ルービックキューブでもなんでもいいので、自分のやりたい事をやる時間。

すると、驚くくらい、長女も、私自身もすごく穏やかに日常を過ごすようになりました。そして、長女が、いろんな事に興味を持って、意欲的に、自主的に取り組むようになったのです。変化はとても顕著でした。学校での学びも、人間関係も今まで以上にとても豊かになり、今まで嫌がっていた勉強までも自発的に取り組むようになったのです。

お金を支払う親としては、どうしても子どもが「どんなスキル」を身につけられるかに焦点を置きがちです。でも、実は小学生までに身につけるべき力は、「スキル」ではなく「自ら学ぶ力」。

そのためには、私たち親が”子どもの「本当の」声を聞く”ことがとても大切です。大人になった時に、自分は一体何が好きなのか分からず途方に暮れることがないように、日々「子どもの声」を聞くために立ち止まる。

それが、2022年の私の子育てのテーマです。子どもの声を聞き、一緒に考える。そして、決断は子どもに委ねてみる。そんな勇気を持ってみることも、私たち親には大切ではないでしょうか。

今年も、肩の力を抜き、目の前の子育てを楽しみながら一年過ごして行きたいですね!

#レッジョエミリア #インターナショナルスクール #幼児教育 #多様性 #教育 #育児 #子育て

上田佳美

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