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赤ちゃんの眠りは夢ばかり?レム睡眠の割合50%

生後3週目、ソファーで寝かせていた吾子が突如、金切り声をあげてビックリ。数回ほどンギャーと泣くと抱き上げる前にまたスヤスヤと寝ちゃいました。
寝言泣き・・・そんな現象があるんですね。
今回は赤ちゃんの眠りについて少し調べました。

1. 赤ちゃんは夢ばかりみる?

眠りには深い眠り(ノンレム睡眠)と浅い眠り(レム睡眠)があります。入眠時、最も長く深いノンレム睡眠から入り、短時間のレム睡眠とだんだん短く浅くなるノンレム睡眠を何度か繰り返して起床にいたります。

僕らが夢を見るのはレム睡眠時で、その際、脳は活発に活動しています。赤ちゃんの眠りはレム睡眠が胎児期で75%、新生児で50%、3〜5歳児で20%前後とだんだん減っていき、12歳頃にレム睡眠とノンレム睡眠を交互に繰り返す大人と同じ睡眠リズムとなるそうです。

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睡眠時間が同じ場合、より幼いほどレム睡眠とノンレム睡眠の切り替え回数(一晩で大人が3〜5回、新生児:10〜15回)が多くなるので、必然的に寝返り回数も増えるわけです。まだ生後1ヶ月の吾子は寝返れないので、今のところは手足の曲げ伸ばしですが、グーッと伸びては縮みで見ていてとても面白い(笑

抱っこで寝ていた赤ちゃんをベットに移す際、温度変化や触感の違いが刺激になって起きてしまう。いわゆる背中スイッチも、眠りの浅いノンレム睡眠時とかぶってるのかもしれません。

2. 記憶定着はレム睡眠時の新生ニューロンの再活性

脳が活発に活動するレム睡眠は、記憶定着のための思い返しと考えられています。人ではなくマウスの実験ですが、記憶を司る海馬で新生されたニューロンがレム睡眠時に再活動しており、その活動を抑制またはより活性化させると記憶が定着されないとわかったそうです。活性化させすぎても逆に記憶定着しないのは面白いですね。詳しくはAcademist journalをご参考ください

3. ノンレム睡眠では何が起こっているのか

ノンレム睡眠は寝始めが最も深く、S4レベルでは成長ホルモンが分泌されることが最近わかり、”寝る子は育つ”説が実証されたそうです。体も頭も休まっているノンレム睡眠中に成長するのは面白いですね。なお、成長ホルモンが分泌されるのは、以前紹介したオキシトシンと同じく脳下垂体になります。

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4. 睡眠の観察をどうするか

さて、夜中の睡眠をずっと観察するのはしんどいのでやめておきますが(苦笑
昼間の1〜2時間の睡眠について吾子を観察してみようと思います。息づかい、表情、手の握り具合、寝相の変化、寝言泣きと寝る前の様子、あと・・・体温系あるから皮膚温度も測れますねw

あとは計測時期ですかね。今はちょうど産後1ヶ月目。これから視覚が発達して脳内で処理する情報が増える2ヶ月目、脳の機能分岐が少し整う3ヶ月目、いわゆる2ヶ月革命の前後でも何か変化がないか考察しておこうかなと思います。

人の脳の発達については、日本神経学会の2013年の会誌に掲載されていた東京大学大学院教育学研究科の多賀先生の『ヒトの脳の巨視的構造と機能の発達』をご参考ください。以下、2ヶ月革命部分を一部抜粋。

行動研究からこれまで示唆されてきたのは,生後2ヶ月頃は,運動や知覚等の基本的な行動が著しく変化する革命的な時期であり,その背景には急激な大脳皮質の機能的発達が存在するということである1).実際,近年のNIRSを用いた脳機能計測の研究により,生後3ヶ月頃には,視覚28)・聴覚言語29)・クロスモーダル知覚30)・馴化・学習31)等の多くの機能に,特定の脳領域の活動が関わっていることを示す証拠が蓄積されてきた.また,同じ刺激に対して,発達に応じて異なる活動を示すようになることも示されている.例えば,視覚連合野である後頭葉外側領域の活動の視刺激特異性は2ヶ月の時点では低いが,3ヶ月になると複雑な物体に対してより大きな活動を示すようになる32).つまり,皮質領域は,一般的な活動から特異的な活動へと分化する.

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