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誰にも教えてもわらずに何でもマスターしてしまうコツ。


何か新しいスキルや知識を身に付けようと考えるとき一番手っ取り早い方法は誰かに教わるうことだと思い付く。しかし、実際のところ誰かに教わるアドバンテージは想像以上に低く、表面的な解決策にしか手が届かないので、かえって問題が長期化してしまうことが起きる。
ご承知の通り人間が成長する瞬間とは何かを教わったときではなく、懸命に努力したときです。


筋肉の成長に置き換えるとこの優先順位の違いは如実に違いが表れる。憧れのボディを手に入れるためウエイトを10回持ち上げようとチャレンジする。最初の5回をクリアした時点では運動をしたに過ぎず、筋肉の成長は期待できない。では10回に到達したらどうでしょう?実はこの時点でも成長が約束されているわけではありません。そもそも「その基準」を設定したのが自分であり、精神的に甘く見積もっている可能性が十分にある。なので成長が約束されるのは11回目以降であり自らの基準を凌駕したときに初めて新たな何かを掴み始める。つまり成長できるか否かは自分自身を限界まで追い込めるかどうかにその本質が隠れていて、その領域には誰も立ち入ることができない。

教わっている瞬間にどれだけ真面目に取り組んでるかはさほど上達と関係がありません。それ以外のほとんどの時間。つまり、誰にも見られていない瞬間に何をしてるかが上達の基本です。誰かに助けてもられる領域に奇跡のチートコードが隠されているわけではありません。

誰かの助けを必要としている人ほど、追い込み方が中途半端です。自分でやればわかること、調べればわかること、考えればわかること。そのすべてを面倒くさがって他の誰かにしてもらおうとする。

怠けていながら上手くなることなんてひとつもありません。

誰かに教わろうとする思考回路の裏腹には必ず「自分でやれば失敗する」っと信じる否定的な心が存在します。その懐疑的な自己予言こそが本人の能力を著しく委縮させます。自分の努力は失敗する運命にあると信じる人は「時間がない」「お金がない」「わからない」「きっかけがない」「だらしがない」と言って追い込まなくても良い理由をこれでもかと思いつく。もちろん自分自身を信じていないすべての努力は上達することがありませんので、まさに宣言通り教わらなければ失敗してしまう悪循環を形成します。

知識やスキルは川を渡るための船のようなものです。どこかへ向かおうとする過程の中で私たちは様々な川(ここでいう課題)に遭遇し、そのたびに頭を悩ませる。そのとき幸運であれば誰かの助け舟によって川を渡り切ることができるかもしれない。ではそこから先、進もうとするときその船を担いだまま陸地を歩いたりするでしょうか?もちろん邪魔になるので次に進みたければ捨てていくしかありません。もし“自力では船を創ることができない”と信じるなら、それを手放すのが惜しくてたまらなくなる。なぜならその先にも行く手を阻む川は必ず流れているからです。そもそも課題をクリアした瞬間に知識やスキルは捨てる前提のものであり、後生大事に抱えていては先へと進めなくなってしまう。

誰かに教わることは確かに最短の成長につながるかもしれませんが、最大の成長には決してつながっていません。アドバイスによって恩恵が受けられるのは全体のごく一部で、ほとんどの恩恵は犠牲(いけにえ)を差し出すことによってのみ獲得できる。

新たなものを欲しがる前に、捨て去る覚悟を持ちましょう。楽しんで楽をしながら学べるんならそれが一番いいですよね。しかし、そんな都合のいい娯楽の虜にはならないでください。大丈夫じゃなくなって大丈夫。理想の自分へ捧げる犠牲(いけにえ)はいつも現在の自分なのだから。

上達していく楽しみを大きく左右するのが環境です。その環境が持っている文化によって本人の成長が不利な立場へ追い込まれてしまう場合もよくあります。具体的には他人から急かされたり、強制されたり、決めつけられたりして、好奇心の楽しさを摘み取られてしまう環境です。きっと誰しも経験のあることだと思います。

私が会社員で整備士をしていた頃、スキルアップのために社内では検定試験が行われていました。一級、二級、三級と昇給に関わる試験です。受験を希望する整備士たちは仕事終わりにトレーニングセンターに集まって実践さながら故障車を修理します。今回の模擬試験の内容は「鍵を回してもエンジンがかからない」だったのですが、その解決自体はとても簡単なものでした。物語のトラブルはここから始まります。左側のウインカーだけ光っていたんです。この不可解な事象を発見した私はエンジン系のみならず電子回路系の資料も広げてその原因究明に吸い込まれていく。すると他の候補生たちも興味津々、集まってくる。初めの1時間は「ああじゃない?こうじゃない?」と物珍しさに盛り上がっていたのですが、結局のところ施設内にこの現象を説明できる人はひとりもいませんでした。やがて指導者はこう言い始めます。「そこは試験に出ないからもうやめていいんじゃない?」私は迷惑をかけるといけないと思ったので施設の鍵だけもらってひとりでメカニズムの解明に取り組みました。キャリアを築きたい人にとって、この課題は試験となんら関係がなく時間の無駄のように思います。周りの皆は早々に切り上げ、明日も朝から仕事です。でも、もし現場にこれに由来する故障車が運び込まれてきたら、謎を解き明かせない限りたらい回しにされる可能性は大いに高まる。そう想像しただけで解決しないまま帰ることは出来ません。タイパ、コスパの類が度外視されて我を通すとき上達の神が舞い降りる。最終的にそのメカニズムの全てを夜明け近くに理解することができました。

ひとくくりに教えてもらえる環境にいるのだから人間が磨かれるとは断言できません。気付かぬうちに流されて磨き上げる行為自体を無機質なつまらないものに変えてしまうリスクを環境は含んでいるのです。これは指導者選びにもいえることです。5年のキャリアと30年のキャリアがいるとすればどちらを選ぶでしょうか?直観的には30年のキャリアでしょう。しかし、その人が自分自身を追い込まずに2,3レップだけを繰り返してる人だったら信用に値するでしょうか?
どこまで突き詰めたとしても他人に助けてもらうことを基準にして考えるよりも、「そこまで手伝ってもらわなくて結構です」といえる自分になる方が得策のように思えます。自分にはどんな興味があって、なぜそれが重要なのか説明でき、最終的には納得できるまでやり抜く力。そっちの方が上達するに欠かせない要素です。

私たちは教そわることに多くのアドバンテージがあると信じすぎています。手っ取り早く成長したいと願う甘えは長期的に間違ったやり方を定着させ、時には歪んだ望まぬ結果を招いてしまう。速度を気にするのは一番最初ではなく、一番最後です。周りから何と言われようともゆっくり、じっくり、とことん課題と向き合いましょう。表面的には無意味で無関係で無駄な時間に思えたとしても、譲れないものの為に貫いた努力が後々になって効いてきます。

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