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【会社員→個人事業主】成功するまでの1年間~苦労と葛藤~

コロナ渦の時に勤めていた会社を退職し、古物商になりました。

所謂個人事業主として独立し、現在は会社員時代の収入を超えて十分な生活が安定して出来る程になりました。

幸運な事に会社員時代よりも贅沢で自由な生活と、自分に向いている仕事が出来ていると思っています。

しかしいきなりビジネスを始めて簡単に稼げるという事は余程幸運な人間でない限りまず有り得ません。

古物商も副業から始めて上手くいったから独立したという輝かしい物では決してなく、仕事を退職し無職の状態から飛び込んだ世界です。

この記事では古物商は儲かるのか、具体的な数字を公開しつつこれまで誰にも伝えた事がない達成までのエピソード、そこに至るまでの苦難や葛藤そして挑戦を綴ります。

これから物販、せどり若しくは古物市場やブランドオークションに通ってみたい興味がある、脱サラ・独立するという方の参考になれば幸いです。

またこの業界にありがちな思うように結果が出せない人や早期脱落を考えている、八方塞がりであるという人の目に留まり続けるのか、撤退するのか一度考えられる場になっていただければと思います。


【古物商とは】

初めに古物商とはどんな仕事なのか。

古物商とは利益を得ることを目的として古物(中古品)を取り扱っている業者の事です。

身近で言うとリサイクルショップ等が該当します。僕はヤフオクやメルカリを利用したネット物販事業を始めました。

必要な物は古物商許可証だけというシンプルなものです。

【物販未経験者である】

前書きとして僕は物販未経験者です。

前職との関連性はほぼゼロで、始めた事と言えば仕入れを始める前にメルカリに自宅の不用品を出品し、お金に変えることから始めたことのみです。

特筆するような得意ジャンルや専門的知識は一切持たず、ブランドなども本当に有名どころくらいしか知らない程度で世間については無頓着な方でした。

【初めて古物市場に参加二度と行きたくないと思った】

仕入は古物市場という古物商許可証が必要な市場で行います。

寒い冬のある日、初めて古物市場に参加しました。

古物市場では商品が競りにかけられ落札されます。

競りにかけられる古物の数々は自分にとっては、価値が全くわからず言葉を選ばず言ってしまえばゴミにしか見えません。

競りの光景すらも「センマイ」「ホンサン」などの謎の呪文(符丁)が飛び交い全てが理解不能でした。

長時間寒い倉庫の中に座ってガタガタ震えいつ終わるのかばかりを考えていた事は今でも覚えています。

終わった後は2度とこんな場所には来ないと固く誓ったほどです。

【なんとなく古物商になった】

特に何か明確な意思や熱意があったわけではないのですが、どんな仕事にも意欲が沸かずやりたい事もやる事もなくなった僕は週に1度通うだけならなんとか出来そうだと結局古物市場に通い始めます。

最近の市場風景を見ていると副業であれ本業であれ、夢や希望を持って足を運んでいる熱意ある方々も大勢見受けられますが、現実を見せられては消えていき、また新たに参入者が足を踏み入れるという入れ変わりの激しさが目立ちます。

僕はその真逆のスタートを切ることになりました。

【古物商は儲からない】

開催されている古物市場はできる限り全て参加しました。

何か買えそうなら買うという、初心者なりの出来る限りのスタートを切りましたが月利−5万円という赤字の結果に終わりました。

スタンスとしては雰囲気で買う・安ければ買う・まとめ買いを買うといった初心者に有りがちな「なんとなく」「とりあえず」を手探り状態でやっていました。

古物初心者が物を瞬間的にジャッジし、声を出すというのはとても緊張します。

アトノリやチョイノリ、遅い、槍など閉鎖的な環境独自のルールに順応するのに苦労しました。

当時始めたばかりの僕はいきなりの結果は求めておらず大きな損失もない為、経験値程度の認識でどうこういう気持ちはありませんでした。

【2ヶ月目で月利10万円を達成】

翌月からは反省を活かし、ブランドオークションにも参加しあらゆるジャンルに手を出した結果翌月は月利13万円。

当時のメモ帳

その後も少しずつ数字が上がりますが十数万程度ではバイトよりマシといったところです。

昨年まで会社員として働いていたのも重なり税金も高く「このまま続けて良いのだろうか」という葛藤が常に有り続けました。

実際に一連の作業を経験してこのやり方で巷で言われているような月利30万・50万・100万達成というのは全く想像出来ず現実的ではないと考えていた程です。

それでも続けたのは収入がなくなるのは嫌だから継続するという妥協に他なりません。

これで絶対に成功してやるという事は一度も考えたことなどなく、ただただバイトよりマシとだろうという気持ちで取り組んでおり楽しさなど欠片もなかった事を鮮明に覚えています。

【650円仕入れ→120000円の利益】

もはや熱意などなく冷め切っていた僕ですが、古物市場に通い始めて数ヶ月後転機が訪れます。

650円仕入れ→12万円

他にも当たりを数点引き一瞬で月利は45万円にも上りました。

まだこの仕事には可能性があるかもしれないと気持ちも上向きになり継続の決意をします。

今思えばこの月がなければ古物商は辞めていたかもしれません。

この爆益は完全な運でしたが、当時の僕は精神的にかなり追い詰められていたので土壇場で支えとなる大きな分岐点だったと思います。

結果が出れば夢も見れる。

しかし運任せの結果など続くはずもありません。

【ラッキーパンチはすぐ終わる】

ラッキーが続くはずなどなくあれよこれよと数字は後下し、再び数ヶ月間月利は10万ちょっとの結果が続きました。

僕なりの持ち得る試行錯誤を繰り返し、常にスタイルを変えて仕入れと販売のサイクルを全力で回しましたが、それでもせめて最低限の生活ができる金額を稼げなければやっていけません。

帳簿を入力しながら失敗を抜いても精々月利20万円程度にしかならないという現実を突きつけられ込み上げる焦りと恐怖に内心気が気ではありませんでした。

今後この生活を本当に続けて行けるのか?

この頃の僕は本当に余裕がありませんでした。

【転機が訪れたキッカケ】

週2〜3回古物市場に通っても思うような伸びや結果は得られない日々が続くある日、とある古物市場に足を運びました。

古物市場の新規登録はどこに行っても数万円程度かかるので軍資金に乏しい現状、打数を打つ事に拘るのは敬遠していた僕ですが同時の通っている古物市場には限界を感じていました。

交通費入会費で赤字の月も

しかし儲かっていそうなライバル参加者が行っている市場は気になるものです。

思い切って入会し競りに参加しました。

不安は良い方面で裏切る事となり結果は打って変わってスタイルなどは今まで積み上げてきた物と変わらない戦略だったにも関わらず、安定してこれまでの倍額以上の利益を月々確保する事ができました。

これまでやってきた事は無駄でも間違いでもなかったと言うことが自分に証明できた瞬間でした。

【月商150万円、月利50万円まで到達】

安定した売上を月々に確保

古物市場で親しくなった仲間からもっと向いている市場もあるんじゃないのか?と勧められ更に他の市場にも通う事になります。

これが自分のスタイルと非常にマッチし一気に月商150万円、月利50万円まで届く事になります。

この軍資金を元にして基盤となる仕組み作りが完成し当時の会社員時代の給料を超えて毎月安定した収入を確保するに至ります。

【おわりに】

儲かる事ができれば夢が見れます

手段に追われ、目標にも届かず、危うく何もかも見失いかけましたが周囲の仲間達にも恵まれ今も古物商として結果を伸ばしながら活動しています。

僕が成果を出すに至った要因は勿論幸運である事に他なりませんが、商売の基礎基本の土台が大きな結果を出す前の時点でしっかり作れていたからです。

儲かるジャンルや儲かる市場ばかりに意識を飛ばしすぐに結果を求める方がいますが、この仕事は「安く買って高く売る」事の繰り返しに他なりません。

基礎がしっかりしていれば何処の市場でも通用しますし基礎があってこその応用が生まれます。

その先に大きな結果があり一つや二つの失敗では揺るがない強い成果が手に入るのです。

自分の固定概念に縛られず、決めつけず疑問を持ち全ての商材に通ずる原点を模索します。

大事な事は上手くいかなくても焦らず古物商として続ける事、時に疲れたりモチベーションが下がったりしてもその瞬間のベストを尽くす事。

苦悩や葛藤の絶えない苦しい1年間でしたが、この体験は僕の財産でありこれからの古物商としての仕事を支えていく事でしょう。

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