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その愛はベストで確実か?⑨素敵な引用

シークレットガーデンには、いろんな本や映画からの引用がスパイスのようにちりばめられていて、これも魅力のひとつだなと感じます。今回はこの、素敵な引用について書いてみます。
※ネタバレもあります、ご了承ください。

⑨ 素敵な引用
■パリの恋人
ウヨンがジュウォンに「「パリの恋人」の真似はやめろ」と言うシーンがあります(第10話)。ウヨンが言うこの「パリの恋人」はおそらく、同じキムウンスクさん脚本のドラマ「パリの恋人」(2004年制作)を指していると思います。ライムとジュウォンと同じように、身分違いの恋の話のようです(私はこのドラマを観ておらず、あらすじを読んだだけなのですが…)。

ですが、第11話、ピョンチャン洞のカフェでライムとジュウォンが話すシーンでは、壁にオードリーヘップバーンのポスターが張られています。こちらは、オードリーが主役の映画「パリの恋人」(1957年制作)を意識していると思います。

どちらの結末もハッピーエンドなので、二人のこれからがハッピーエンドだという暗喩かなと感じました。特にこの第10話、11話あたりは、ライムにとって(視聴者にとっても)つらい展開があったことを考えると、ちょっと憎い演出です。

■グレムリン
クリスマスパーティの日の朝、夜通し待っていたジュウォンにライムが別れの言葉を告げて立ち去ってしまいますが、そのときライムが来ているトレーナーに映画「グレムリン」のギズモが描かれています。

なんでこんなシリアスなシーンにギズモ?と不思議に思ったのは私だけではないでしょう。

「グレムリン」では、ギズモの飼い主が約束を破ってしまうことで、不思議な出来事が起こりますが、ライムもこの後、ジュウォンの母との約束を破りジュウォンに会いに行くので、そのことを暗喩しているのだと感じました。
季節も同じクリスマスシーズンですしね。

■不思議の国のアリス
第18話、ライムとジュウォンが、夢の中のティーパーティで顔を合わせるシーン。この時だけ、ライムのヘアメイクが特別なのですよね。アイラインをはっきりと入れて、猫っぽい雰囲気。これは二人が繰り返し読む「不思議の国のアリス」のチェシャ猫をイメージしているのではと思いますが…いかがでしょうか。

そもそも、二人のからだが入れ替わるのは、もらった薬酒を飲んでしまうことから始まりますが、これも、アリスが瓶に入った液体を飲んで小さくなってしまうというところからヒントを得ている気がします。

…と私が気づいた引用はこのあたりまでなのですが、もしかすると他にもあるのかもしれません。お気づきの方がおられたらぜひ教えてください。

長くなってきたこの「その愛はベストで確実か?」も、次の10回目で終わりにしたいと思います。最終回は、フロイトの影響について書きたいと思います。



画像は「みんなのフォトギャラリー」よりお借りしています。
kyo_shakumotoさん、ありがとうございます。


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