最近の記事

初めて海外版ツクール2003製ゲームをプレイする人のための記事

表題の通りのハウツー的文章です。 海外版ツクール2003製ゲームのプレイはそれなりに面倒でかつ厄介な問題も抱えており、初めての方にはまあまあハードルが高そうです。なので一助になればと思い書きました。 RTPのインストールRTPとは、ゲームを遊ぶために必要なデータ集のことです。これがインストールされていないとゲームが起動しません。RPG MakerのサイトからRTPをダウンロードしてPCにインストールしてください。 ダウンロードしたファイルはZipファイル(圧縮されているフ

    • 不安は予測したがる、楽しみは予測したがらない

      歯医者は怖い。診療が始まってから終わるまではもはや恐怖しかない。というのはだいぶ言い過ぎか。 しかしなぜこんなに怖いのか?と考えてみると、「これから何が起きるかわからない」のが根本にあるような気がしています。 もし仮にですよ、歯医者さんに今日の診療の流れをフローチャートなんかで視覚的に見せられて、どのポイントでどれ位の痛みがあるのかーみたいなことが事前に知らされていたらどうなるでしょう。 「次にレベル3の痛みが来る!覚悟するのだうおおお」みたいなことを思ったりします。どう

      • ゲーム制作は利己に始まり、利他に終わる

        あくまで私個人の感想ですが、あるゲームの制作を始めたとして、制作開始時の「これが作りたい!」という意欲が制作中ずっと維持されることはありません。ある程度作ったところで満足してしまい、その意欲は減退・消失していきます。 ですが、ゲームとして遊べる形にするまでは作り続ける必要があります。ゲーム制作は、自分が作りたいものだけを作ったらそれで終わりとはいきません。これ以降の時期に必要な"燃料"は、利己的な「作りたい欲」とは別の何かになります。 利己的な欲求が役に立たなくなると言い

        • RPGの謎解きがなぜ嫌われるのか

          フリー/コンシューマー問わず、RPGでよく使われるダンジョンギミック等の「謎解き要素」。 これがなかなか取扱いが難しくプレイヤーからの批判の的にもなりがちです。しかし、なぜ嫌われてしまうのでしょうか。 プレイヤーが求めているものとズレている 考えられる原因の一つとして、そのゲームに場違いなものを入れてしまっているからでしょう。もっと言えば「場違いな難しさのもの」になっているからです。 例えば推理アドベンチャーゲームで、犯人探しがどれだけ難しくても文句を言うプレイヤーはい

        初めて海外版ツクール2003製ゲームをプレイする人のための記事

          ゲームに深みを出す手法

          奥の深いゲームとは何か?そして何をすればゲームに深みが増すのか?といったやや抽象的なことについてちょっとだけまじめに考えてみました。 ①フィードバックを増やす プレイヤーが行う単一のアクションに対し多くのリアクションを用意する。私は、これが最も重要なのではと考えています。 好例はなんといってもマリオで、基本的に「走る」と「跳ぶ」しかアクションがないのですが、たったこの2つだけでゲームがほぼ完結しており、実に様々なことができるようになっています。 リアクションとは違いま

          ゲームに深みを出す手法

          マスターソードは「借りた力」である

          剣を授かる儀式 「初めてゼルダの伝説を作った時、マリオと違って何をしていいかわからないという意見が多かった。なのでまず剣を老人からもらうことにして、そうするとプレイヤーはこの剣を使って何かをすればいいんだなとわかるんですよ」 ってなことを、生みの親である宮本茂さんがある記事で語っていました。つまり当時は、ゲームの導入をスムーズにするための工夫の一つであったということです。 しかし私はここ最近、この「剣を授かる儀式」に別の意味を見出してきているのです。 ※以下、作品のネタ

          マスターソードは「借りた力」である

          スタンド・バイ・ミーは喪失の物語である

          もはやあらゆる所で語りつくされている、映画「スタンド・バイ・ミー」について、私の感想のようなものを書いてみます。 私がこの作品を初めて観たのは今から20年くらい前、二十歳前後のときだったと思いますが、その時はちょっとええ話やなくらいの印象しかありませんでした。 ですが、三十を過ぎてからまた観たときは、初めてのときとは全く違う強烈な何かを感じました。 ※以下、作品のネタバレを含みますのでご注意ください。 友達で居られる時間は限られている この作品のテーマを表す言葉として

          スタンド・バイ・ミーは喪失の物語である

          憂鬱な時間は単純作業に充てる

          歯医者の予約をある日の夕方に入れて、その日は休みを取りました。で、その時に気付いたのですが、朝起きてから歯医者に行くまでの時間、普段はやらない面倒な単純作業にすすんで手を付けていた自分がいました。 「このあと歯医者に行く」というような憂鬱な思考がある状態では、"思考する系の行動"を本能的に避けるようになるのでは?と思っています。 人間はプレッシャーがかかるほど思考が役に立たなくなる、という話があります。このときの私は、自然と合理的な行動の選択をしていたのかもしれません。

          憂鬱な時間は単純作業に充てる

          思い出に残るゲームと、残らないゲーム

          昔プレイしたゲームのうち、内容をよく覚えているゲームとそうでないゲームとがあります。 まあ単純に面白かったゲームと面白くなかったゲームの違いじゃないの、と最近まではそう思っていたのですが、そう単純なことではなさそうな気がしています。 私のRPG遍歴 DQ、FF、ゼルダ、クロノ、ロマサガ、ルドラ、スターオーシャン、MOTHER、タクティクスオウガ(これはSLGだけど)あたりを遊んできましたが、この中でストーリーや内容をいちばんよく覚えているのは、とりあえずDQ3です。 です

          思い出に残るゲームと、残らないゲーム

          獲得型主人公と回復型主人公

          物語における主人公(または悪役)の行動原理は、何かを「獲得」するためと「回復」するための2つに大別されるという仮説を立ててみた。というお話です。 獲得型 まだ自分が手にしてない、未知のものを手に入れるために行動するタイプ。ワンピースを求めて旅に出るとか、ドラゴンボールを集めるために旅をするとか。 ただし、自らの願いを叶えるための行動という場合は、「その願いが何なのか」によって話は違ってくるでしょう。 誰かを生き返らせたいとかなら回復型。ギャルのパンティがほしいなら獲得型

          獲得型主人公と回復型主人公

          DQの戦闘はなぜ面白いのか

          DQの戦闘は、特に真新しいことをやっていないのになぜかそれなりに楽しい。その要因について考えてみました。 ちなみに、私はDQは1~6までしかやってないのでそれより後のシリーズについてはよく知りません。7は途中で挫折しました。 ①一手先が読みやすい 敵のHPや、与えるダメージ量が絶妙なバランスに調整されていて、あと何発殴れば倒せるかといった予測をつけやすくなっています。 例として、DQ3の序盤で出現するフロッガーはHPが15程度あるが、メラ(ダメージ10前後)一発だけで

          DQの戦闘はなぜ面白いのか

          茂木なつきについて語る

          ※一部作品のネタバレを含みますのでご注意ください。 漫画「頭文字D」で物語途中までヒロインとして存在していた茂木。 後から登場する上原とかいうプロゴルファーの女性に比べて、内面が未成熟で何とも幼く幼稚な印象を受けます。 彼女のことが嫌いな読者も多かったみたいですね。 でも、物語上重要な役割を果たしたのは上原ではなく確実に茂木のほうだと思うのです。 茂木の愚かな行動が拓海を怒らせ、感情に任せたバトルをさせてしまう。結果、拓海のハチロクは大破する。拓海はそんな自分を激しく責

          茂木なつきについて語る