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小津安二郎

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小津安二郎とその作品に関する記事
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記事一覧

Tokyo Story

 東京五輪・閉会式のしょっぱな。日本国旗の入場時に、耳覚えのある音楽が流れてきた。開会式…

小津安二郎とブンガク /鎌倉芸術館

 鎌倉国宝館や鎌倉文学館には何度も行っているけれど、鎌倉芸術館には馴染みがなかった。  …

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小津安二郎の審美眼-OZU ART-:4 /茅ヶ崎市美術館

(承前)  映画監督というものは職業柄、絵に関してある程度の素養を持っている人が多いと思…

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小津安二郎の審美眼-OZU ART-:3 /茅ヶ崎市美術館

(承前)  本展で、とりわけ特徴的な点は「美術考撰」への着目。  展覧会名も、途中までは…

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小津安二郎の審美眼-OZU ART-:2 /茅ヶ崎市美術館

(承前)  本展は、作家紹介のプロローグを除くと、4つの章からなっている。  本展の展示…

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小津安二郎の審美眼-OZU ART-:1 /茅ヶ崎市美術館

 小津安二郎、生誕120年・没後60年。  その当日であり、小津の誕生日にして命日でもある12月…

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生誕120年 没後60年 小津安二郎展:5 /神奈川近代文学館

(承前)  札幌の北海道立文学館では、本展の巡回と思われる「生誕120年・没後60年 小津安二郎 ~世界が愛した映像詩人~」が開催中。  この展示と入れ替わるように開幕する茅ヶ崎市美術館「小津安二郎の審美眼-OZU ART-」は、異なる内容の企画となりそうだ。  このように「生誕120年・没後60年」を盛り上げるにふさわしい状況になっているが、もうひとつ、関連するといえなくもない展示が控えている。  東京国立博物館の特集展示「常盤山文庫創立80年記念 常盤山文庫の名宝」であ

生誕120年 没後60年 小津安二郎展:4 /神奈川近代文学館

(承前)  小津作品の登場人物には「喜八もの」に描かれるような最底辺の庶民もいるけれど、…

生誕120年 没後60年 小津安二郎展:3 /神奈川近代文学館

(承前)  戦後のいわゆる “小津調” の作品、とくにカラー・フィルムの作品の背景には、山…

生誕120年 没後60年 小津安二郎展:2 /神奈川近代文学館

(承前)  小津安二郎は、劇中で用いる小道具にも “ホンモノ” を求めた。  黒澤明に、同…

生誕120年 没後60年 小津安二郎展:1 /神奈川近代文学館

 小津安二郎に関する資料は、いくつかの展示施設で観ることができる。  誕生の地・東京都江…

御舟と小津と古民家と:2

(承前)  速水御舟の絵画《奈良の家》を観て、ある映画のラストシーンを思い出したという方…

御舟と小津と古民家と:1

 速水御舟の作品《京の家・奈良の家》(昭和2年)。  古都・京都と奈良の伝統家屋を組み合…

深川小津さんぽ :2

(承前)  小津家の跡に母校の小学校、菩提寺。  これらはみな、富岡八幡宮の北西に集中している。  小津の展示コーナーがある古石場文化センターは八幡宮の南で、小津の生まれ育ったあたりとは少し離れている。地下鉄東西線の門前仲町駅からは、どちらも歩いて10分ほどだ。  門前仲町駅の次は木場という駅だが、駅や木場公園の南側を含む川で挟まれた範囲が、幕府公認の材木の集積地だった。  小津家近くの仙台堀川沿いには、材木の商いで富を築いた紀伊國屋(文左衛門)や冬木屋があったとされる。