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飲食×自営×年末×コロナ×出産。果たして旦那に産休をとってもらうべきかもう一度よく考えてみた

予定日まであとわずか。いつ産まれてもおかしくないというこの状況下で、私は再び、旦那に1ヶ月の産休を取ってもらおうかどうかで悩んでいました。

ちなみに産休を1ヶ月取るとは、1ヶ月のあいだ店を休業するということです。


実はこの話は今になって出たわけではなく、妊娠中期ごろに彼から提案されていたものでした。

私たちの周りには産後の家事育児を手伝ってくれる親戚などがいません。

加えて以前「これからは家族のために仕事の時間をもう少し減らしてほしい」という理由で閉店時間を早めるよう彼にお願いしたのは、他でもないこの私でした。


ただそうは言っても、飲食業にとって掻き入れどきの12月に1ヶ月も店を休むなんて正気の沙汰じゃありません。

ですのでその話が出るたびに「いいからあなたは働きに行って」と言ってきたのですが……。



とにかく準備と勉強をめちゃくちゃした

産後の育児がどれだけ大変なのかはネットでもさんざん調べました。

毎晩なんども叩き起こされて疲労困ぱいだとか、1日に15回以上も授乳して死にそうだなんていう記事を読んだときはゾッとしたものです。

20年以上前にいちど子育ての経験がありあるていど実情を知っているうちの旦那からも「おれが帰るまで1人じゃ大変だよ?たぶん無理だよ?」と散々脅されましたし、周囲の経験者さんからも、「寝れないよ?ほんっとに大変だよ?可愛いのは寝てる時だけだよ?」と、まるで育児が楽しみだと思えなくなるような、血の気の引く話を散々聞かされてはげっそりしていました。


しかし相当な覚悟が必要なんだろうことがわかったのはかえって良かったです。

産後の育児を甘くみちゃいけないなと思った私はそこから、とくに大変だといわれる授乳や寝かしつけの勉強をめちゃくちゃしました。

それから通常の入院に加え「産後ケア」という、産後にサポートしてくれる人がいない場合に利用できる約一週間のケアサービスにも申し込んでいます。

これで出産してから約2週間は病院に滞在することができるようになりましたし(帝王切開になったらもう少し伸びます)、そのあいだに体力を回復しつつ助産師さんから育児のやり方を手とり足とり教わる予定です。

家事代行や育児のお手伝いをしてくれる業者もチェック済み。私が住んでいる市では格安でヘルパーさんを派遣してくれるサービスもあるので助かります。


これらに加えて旦那にも手が空いたときにできることをやってもらえば、いちばん大変だろう最初の3ヶ月は普通に乗り切れるんじゃないだろうかと前向きに捉えていたのが最近までの話です。



産んで間もない時期の過ごし方が今後の夫婦仲を左右すると言われて

しかし先日、私がツイッターで「旦那が年末に産休とるっていうから断った」とつぶやくと、フォロワーの出産経験者さんたちからそろってこんなアドバイスをいただきました。

「産んでからしばらくの時期にどうやって過ごしたかが今後の夫婦仲を左右する」。


この言葉で私は再び悩みました。

いちばん大変な時期にワンオペでひとり大変な思いをするよりも、パートナーと2人で協力しあって育児をすれば、その後も良好な関係でいられるよ、という意味ですよね。


たしかに過去を振り返ってみると、売り上げがあがらず苦労したあの頃、ふたり一緒に協力し合って乗り越えたからこそ今の関係があるんだよなって思えます。

もしもあのとき、私が店に入らずよそに働きに行くなどしていたら、もしかすると今のような良い仲は築けなかったかもしれません。

互いの苦労が理解できず、喧嘩ばかりの毎日を過ごしていた可能性もあります。


ただ……そう理解したところで、どうも今回の件に関しては「じゃあ産休とってもらって一緒に頑張ろう」とはすんなり思えない部分があったんですよね。



なぜそんなに産休を取ってほしくないのか

そもそも家族との時間を持つために閉店時間を早めてほしいと懇願した私が、旦那の産休に反対なのはなぜなのか。

当然ですが、男は働きに出て、女は家で家事育児をするもの、みたいな古典的な思想からではありません。

じゃあなんでかっていうと、ひとつは飲食業を営んでいる私たちが、年の瀬も押し迫ったときに自宅でふたり赤子の面倒を見ている。コロナ禍で落ち着いた毎日とはいえ、そんな光景を想像するだけで心がざわついて落ち着かないから。

焦り、みたいなものだと思います。


採用したばかりのスタッフたちには休んでもらう必要が出てきます。中には学生でありながら生活が多少かかっている子もいる。心苦しいです。

来年は移転を控えているので、もしかしたら年末で会うのが最後になるお客さまもいるかもしれません。


売り上げを失うことへのもったいなさもあります。ただでさえ今年はコロナでガクンと数字が落ちていますからね。

ただ今はお金のことよりも、年の瀬に旦那がずっと家にいることに漠然と不案を感じる、というのが率直な気持ちです。

「休み慣れ」できるようになりたい...。



それでも思ったとおりにやってみることにします

私は20代のときにうつ病を患っているので、正直 "産後うつ" に関してはけっこう心配しているのですが、果たしてどういう理由やきっかけでそうなるのかは自分でも想像がつきません。

もしかすると、育児のしんどさじゃなくて彼と四六時中家にこもっていることかもしれないし、家事育児ののやり方の違いから喧嘩になることかもしれない。

それならかえって、少々家を出ていてくれたほうがうまく回る可能性だってあります。それは現時点では誰にもわかりません。


で、最終的に、わからないのなら今の自分が進みたい方向に舵を切るしかないんではないか、という答えに行きつきました。

つまりはじめに決めたとおり、私は家で育児をして、彼には働いてもらうという選択です。

やはり今の私には、こちらの方が心穏やかに過ごせそうな気がしてならないんですよね。


もちろん、実際に産んでみたら勉強したことなんて一つも役に立たず、ひたすら地獄のような日々を過ごすのかもしれません。こんなはずじゃなかったのにー!とさっそく泣きごとを言っている可能性もある。

ただそれは入院中の2週間であるていど目星がつくはずです。


旦那には「いつでも遅くないから、キツくなったら言ってくれ」と言われました。万が一のときは、予約が入っている日以外はすべて臨時休業にしてくれるそうです。

本当に私が大丈夫そうなら仕事はするけど、空いた時間はできる限りの家事育児をやってくれるとも。

最近はコロナ禍の影響で残業がほとんどなく、昼休憩で帰宅できる日も多くなっていますからね。



ベストな選択は夫婦それぞれ、、であってほしい

おそらく彼は「ほんとこいつはバカだなぁ。休むって言ってるのになんでわざわざ苦労するほうを選ぶんだ?」と思っているに違いありません。

いちどそれを経験している人からすると、目の前でいかにも失敗しそうな選択をしている人を見たら、全力で止めたくなるのが当然です。

そこをあえて私の考えを尊重し、失敗する (=音をあげる) 自由を認めてくれたことには感謝しています。

結局、いちどは自分で思ったとおりにやってみないと気が済まない性格なんですよね。

一般論とは違ったやり方かもしれませんが、今の私たちにはこれがベストな選択なのような気がしています。


アドバイスしてくださった皆様、大事なことを考えるきっかけをくださって本当にありがとうございましたm(_ _)m



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