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28歳女って、もっと大人だと思ってたのに

私は28歳の女だ。

「恥の多い生涯を送ってきました。」

という「人間失格」の冒頭がとっさに頭に浮かぶ。

28歳の女というのは、もっと自立していて(特に精神的に)、かっこいいものだと思っていた。ドラマで活躍する女優さんは、これくらいの年齢の人が多い。

28歳。若いと言えば若いけどもう完全に大人。私は何をしているんだろう。「恥の多い生涯」しかもう頭に浮かばない。

40代、50代の女性に聞くと、28歳は子育て真っ盛りだったという。結婚すらしてない私。「彼氏に最後まで貰ってもらいね」とよく言われる。売れ残りみたいに言われる。

正直、私は、若さと愛嬌を武器にそれなりにモテてきた。だから、ここにきて急に「もらい手がいない人」扱いされる事に慣れていない。

あ、こんなに急にくるんだ。という感じ。

彼氏は36歳である。お兄さんと言えばお兄さんだし、おじさんと言えばもうおじさんの歳だ。

なのに私達は思春期と変わらないのではないかという恋愛をしている。泥臭い恋愛をしている。スキスキ言いあう最高に無駄な時間をいつまでも過ごしている。

リアルな結婚の話もするが、結婚の話がこんな子どもじみた恋愛の延長にあるとは思いもしなかった。

同級生を見れば、とっくに結婚して子どもがいる人もいるし、彼氏がいない人もいる。着実にキャリアを積んでいる人もいれば、転職したという人も多い。夢を追いかけているバンドマンや役者志望もいる。人生色々だなと思う。

私の人生はどうだろう。友人に「こびとはマイペースに成長しているよ」と言われた。

20歳頃に考えていた私の理想のキャリアは、誰も追いつかないくらいハイペースに生き抜き、28歳にはもう完全に一匹狼な生き方をしていると思っていた。そんな私が「マイペースに成長している」と評された事はかなりショックだ。ださすぎる。

しかし、私はある意味もう開き直っている。ハイペースに生き抜きたいとは、今は思わない。孤高に輝こうなんて、今は思わない。マイペースで良いのだ。

と言いつつ、「40歳頃には滝川クリステルみたいになっている」と考えている。高い目標の積み重ねが、今の自分の魅力を作っているのではないかと思う。