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【社会人へ】無礼講という罠 / 七面楚歌からのインフェルノ


【エピソードⅢ インフェルノ】

退職前の無礼講を履き違えた!
九面楚歌の状況に追い込まれ、
おじさんたちからフルボッコに
された青年は、涙を貯め嗚咽を
吐きながら情けなく逃げ帰る…
そして、「文化資本」に気付き…


この記事はこんな方におすすめです。

・若者(特に高校生・大学生・社会人)
・現代社会に生きづらさを感じている方
・上の年代の人にボッコボコにされた人
・悲しいこと、屈辱的なことがあった人
・若者がすぐ辞めるので困っている管理職の人


前回の記事の続きです。
最後の接待飲み会の場で追い込まれた私は…

<「なんで辞めるんか、正直に言え」>

そう聞かれた私は言いました。

「労働時間が長いので…」

「そんなんどの職場も一緒やろ。誰が嫌いやったん?」

「いえ、そんなことは」

「ここにおるメンバーは誰が嫌やったん?
もう最後やねんから自由に言えよ。俺らも聞きたいんや」

いや、一緒じゃない…と否定するのさえ、面倒になってきました。

「あえあ…」という適当な相槌を打ちます。

構図としては「のび太とジャイアンと傍観者」の出木杉君たちです。

このころになると私自身もこの場所から早く退出したくなっていたのです。

「労働時間は過ぎているはずなのに、なぜ俺はここにいるのだ、一体この時間に何があるんだ?おっさんらに尋問されているみたいなもんじゃないか。
この8人がけのテーブルの真ん中で、囲まれているみたいだ」と。

少し時間が過ぎたあと、私はみなさんに言いました。

最後にお別れの挨拶がしたい、と。



数人への挨拶を終えた後、私が最も恐れていた人に挨拶をすることになりました。

その人は、私に怒っていました。

ちょうどこの飲み会の中で、私の「退職についての連絡方法の不手際」が話題になったからです。

これはたしかに、私のミスでした

「退職の連絡」をするとき、どちらかといえば、取引先の中でもトップ層の方には電話で伝えましたが、他の人には、直接会うときに、報告する形にしよう、と思っていたのです。

自分の判断で、この人とこの人には電話、この人は会議中に報告でいい、と思ったのです。

これが本当にまずかった。

その方は、「わしは電話もらってないぞ」と、私に言ってきたのです。

私はびびっていました。その方のことが怖かったので、退職の電話をしたら叱られると思って避けていたのです。完全にそれが裏目にでました...


<怯えました。これはやばい>

しかし、ここは最後の言葉を伝えるときだ…


「ええから、思ってることを早く言え」
周囲からの言葉が耳に入ってきました。

私はこの10か月、ずっと本音を隠してきました。

しかし、「最後やから思ってることを言え」と言われて、覚悟が決まったのです。

「正直に言うと、初めて出会ったときは、〇〇さんのことがとても怖かったです。しかし、話をするうちに、内面の優しさに触れ…」

(中略)

ここで私は、言うべきではないことを言ってしまったのです。

「ただ、言い方に棘があると感じる時があるかもしれませんので、怯える人もいるかもしれません。次の新人が来るときには…」

この発言の意図は、私なりにこの職場全体を考えたものでした。

この職場は新人の定着率が高くありません。
私の前任も早々と「トンだ」らしいのです。

ストレンクスファインダ―で未来志向の私は、未来のことを考えて、次の職員が定着することこそ、この職場全体の貢献になると思ったのです。

しかし、この発言は大失敗でした。

スイッチを押してしまったのです。

「お前、ふざけとんか?
わしに、もっと気をつかって媚びろみたいにいうんか?
こうやって生きてきた50何年を否定するんか?」


<もうお手上げでした>


「すみません」と沈黙を繰り返すことしかできませんでした。

いえ、そういう意味ではなく、など言うだけ無駄だと思いました。
火に油を注がないためには、沈黙と謝罪しかないのです。

何が済まないのか、納得はしていませんでした。

その方の表現方法は、このように捉える人がいますよ、と伝えただけ。と思っていたのです。

「言いたいことを言え」と言われて、言いたいことを言ったら「失礼なこというなや!」と怒鳴られるなんて、そんなことは聞いていないのです。


結局、私は半年前のすみません連呼時代から、何も変わっていません。

いえ、変わりたいから、転職するのです。環境を変えるのです。



<無礼講をはき違えた痛恨の失言>

によって、もっとも恐れていた人を怒らせるということをしてしまいました。

しかし、悲劇はまだ終わりません。
シェイクスピアさんも大満足でしょうか。


私がもっとも腹立たしかったのは、周囲の反応です。

私の発言で気分が害された人の怒りはわかりますが、一緒くたになって、それは関係ないやろ!と叫びたくなるような内容で罵声する人もいたのです。

「お前は偏差値だけしか能がない」
「教養がない。本を200冊読め」
「そんなんやから、仕事もろくに続けられへん」
「考えがズレてる」
「どうせ次のとこもみ2ヶ月で辞める。その次は1か月。最後は1日や。わしの会社で首にしたるわ」


そして、周囲は「わはははは」と笑うわけです。

私が最も悔しかったのは、

「お前は偏差値だけしか能がない」

と言われたことです。

偏差値を上げるために、国家公務員試験に合格するために、費やしてきた膨大な勉強時間を否定された気持ちになったのです。

「教養のないクズ」みたいな言い方をしなくてもいいじゃないか、と。


その人は誰に対しても、常に攻撃したりバカにする人なんですけどね。

私はその人の言葉が腹立たしくてたまらなかった、

情けなさと悔しさで目がうるうるとしてくるわけです。


しかし、何も言い返しませんでした。

力がないんだもの。

<言い返すだけ時間の無駄です。心が疲弊するだけです>

「気が済むまで、俺をボコってくれ。ただ、この職場はこういう体質だから、次々と新人が辞めるんだ。俺はそれに警鐘を鳴らしたかったんだ。なのに…」この時はそう思いました。


さらにこの時、周囲にいる職場関係の7人全員が敵に思えました。

敵ではないとしても、誰も助けてくれないのです。

「傍観者」なのです。

これが学校ならいじめでしょうね。

構図だけみれば、一番若い奴が、フルボッコにされているのですから。

いや、そんなことはもうどうでもいいんです。
私はもう辞めるんですから。オサラバです。

私はこの時の状況を後にこう振り返りました。


<「七面楚歌」からのインフェルノ>

インフェルノ、とは、地獄の業火のことです。

四面楚歌どころではありません、もっと埋まっていました。七面楚歌です笑

Mrs. GREEN APPLE - インフェルノ


これだけではまだ終わりません。
その後、まだ言葉を伝えていない人に挨拶をしないといけないのです。

しかし、私はもうノックアウト寸前でした。

目が潤んで鼻水が出て、言葉が出ないのです。

「早く言えよ」
「怒らへんから、△△さんに言いたいこと言ってみい」

アニメ「あしたのジョー」で、ジョーに馬乗りにされて鞭を打たれる豚の気持ちがこのときやっとわかりました。


私は必死に声を絞り出しました。
すると、

「森進一のモノマネみたいやな」
「わはははは」

私はこの時、何かが切れそうになりました。

人が一生懸命、話そうとしているのにバカにして笑うのはよくないだろう、と。

この時、即座に悟りました。
碇シンジが、ゲンドウに苛立ちをぶつけるように。

この人らは俺のことはたぶんどうでもいい。
自分の意見を押し付けてくるだけ。
批判ばかりする人に限って、何も具体的なことは言ってこない。
A~Z どの選択肢をとっても、批判してくる。
言い返して論破できるか?いや、論破に意味はない。
所詮、「一人の忍耐のない若者が辞める」程度にしか思ってないんだ。
そうじゃないか、この10か月でそう思ったから俺は転職を決めたんだ。

もういいや、と吹っ切れたのです。



「おいしい給食」というドラマが大好きです。

大丈夫どんな時も
悲しみに打ちひしがれても
君の涙は やがて花となり
美しく咲き誇るよ


<ありがとう>

辞めるときにボコボコにされる構図は1年前と変わりません。

国交省を辞めるとき。

ちょうど昨年の2月も課長が、
「有給消化して辞めるのか?」と言ってきたので
「散々部下に仕事推しつけといて、最後の最後に何を言うてるんすか?」と倍の剣幕で言い返しました。

ただ、同じ轍は踏みたくなかったのです。

今回は絶対に、言い返さない。
ただひたすら謝罪に徹しよう、そう思ったのです。


だから私は、ただひたすら、謝罪と沈黙を繰り返しました。

もとはと言えば、私が悪いのです。

「正直に自分の意見を言わずに、空気を読んで無難なことを言えば」良かったのです。

私が、忖度なしの無礼なことを言ったので、こんなことになり、場の雰囲気も悪くなりました。

貸し切りとはいえ、店の方にも申し訳ありません。

いえ、失言が悪かったわけではなかったのかもしれません。

そもそも、この飲み会に来たことが間違いなのです。

業務時間は会議で終了です。

たとえ、「最後やのに帰るのか」と悪態をつかれようが、きっぱりと断って帰ればよかったのでしょうか。


しかし、これを機に、

「行きたくない飲み会にはなるべく行かない」ということを決めましたね。

<自分の時間と自分は自分で守る>

しかないのです。


最後まで読んでいただいて誠にありがとうございました。

4部作の第2回、は終了です。

明日の投稿では、社会人4年を経て身に着けつつある

「周囲からの罵倒を気にしない」というメンタル術に触れてみます!

この記事ではシリアスに書いていますが、私はもう気にしていません。

なにせもう退職するのです(笑) オサラバです!

今回の件から得た教訓があるので、それを皆様にシェアできれば光栄です。

記事の途中にリンクをはっていますので、気になる記事があれば読んでみてください。

最後まで、ありがとうございました。


どんな批判も荒波も、これでいいのだ!で乗り越えましょう^^

今の職場での経験のおかげで、この小説を書くことができました。


国家公務員⇒経営者団体⇒民間企業で営業 人生は喜劇を合言葉にブログ毎日投稿 全ての経験をコメディ・ノウハウに昇華! 【野望・展望】 ワクワク・笑顔・本質の捉え方を届ける! 創作=エンタメ映画製作 お仕事改革=教育システム構築 サポートのお金は皆様を笑顔にする事業の資金にします!